会山行紀行文
No−049
グレード:C上
2016年
 5月29日(日)-30日(月)
晴れ時々曇り
大佐渡縦走
こんごうざん    きんぽくさん    
金剛山962m 金北山1172m
参加者 (紀行文) 2216 S/K 
10名
(男性3名・女性7名) (写真) 2216 S/K
≪コースタイム≫
≪29日(日)≫
 新潟港(6:05)〜両津港=白瀬登山口(8:45-9:00)…組上(11:10)…金剛山(12:00-12:35)…芝尻山(15:05)…ドンデン池(15:40)
…ドンデン(尻立)山(16:00)…ドンデン山荘(16:20)
≪30日(月)≫
 ドンデン山荘(7:00)…マトネ(8:10)…イモリ平(9:40)…天狗の休場(10:20)…あやめ池(11:10)…金北山(11:45-12:15)
…神子岩(13:05)…たて池の清水(14:05)…姫ヶ沢登山口(14:25)=新穂潟上温泉(15:00-15:35)=両津港(16:05)〜新潟港(18:30)解散
≪紀行文≫
〜〜〜変化に富んだ縦走で佐渡の山をタップリと楽しむ〜〜〜

 近くて遠い佐渡の山。新潟県に住んでいる者として一度は登らねばと参加。
 フェリー内でリーダーから「今年は雪溶けが早く、春の花は終わり、夏の花に期待しましょう」と話しがある。
 花にはさほど興味はないが、今回は意識して見ることにする。

(1日目)
 フェリーが両津港に入り目の前の山並みを見渡すが残雪は全くない。
 港で待機していたタクシーで白瀬登山口へ移動し、身支度を整え金剛山に向けてゆっくり歩き出す。
 えぐられ湿った登山道を進むと、歩き易い樹林帯に変わる、登山者が少ないのか、草が登山道に張り出している。

 所々に春の花オオイワカガミ、レンゲツツジ、夏の花ヤマオダマキ、ウラジオヨウラクが顔を見せる。
 (今回の山行で出会った花の写真は最後に紹介)
 樹々の葉が直射日光を遮ってくれるが、風がないため汗が滴り落ちる。
 「トビガ沢」の水場で喉を潤し、「組上」手前の急坂を上りきると金剛山の頂が姿を現す。

 視界が開けた登山道を登り、鳥居をくぐると962mの金剛山山頂。大きく開けた展望を楽しみながら昼食を取る。
 眼下に両津湾、その後方に角田山と弥彦山。右に眼を移すとこれから目指すドンデン山、その後方には明日登る佐渡最高峰の金北山を望む。
白瀬登山口から佐渡の山に足を踏み入れる 木々の緑葉を日傘に歩を進める トビ沢の水場を通過
組上で金剛山の頂が現れる 赤い鳥居をくぐれば金剛山の山頂  景色を観ながら昼食をいただく 

 これから辿る長い主稜線を観ていると期待感が高まる。そして、いよいよドンデン山への縦走がスタート。
 縦走路の前半は展望のきかない樹林帯が続くが、杉の古木や春の花、夏の花に励まされながら歩を進める。
 両脇に咲く沢山のオオイワカガミが声援をくれる、特に素晴らしかったのはヤマオダマキの群生。
 あっちにもこっちにも咲き乱れている様子に感動。
ドンデン山への長い主稜線を辿る縦走が始まる 樹林帯の中、古木が現れる
たくさんのオオイワカガミが応援してくれる ヤマオダマキの群生、まさに咲き乱れている
草原のような景色の中、風を感じながら軽快に歩く

 「小芝園」で樹林帯を抜けると、見晴らしの良い草原のような景色が現れる。
 長い樹林帯から開放され、爽やかな風を感じながら、軽快に稜線を進む。
 「ドンデン池」では、沢山のレンゲツツジが鮮やかなオレンジ色でお出迎え。

 「ドンデン池」で一息入れ、展望のきく稜線を登って940mのドンデン(尻立)山へ。
 山頂から歩いてきた縦走路を振り返ると、金剛山がすごく小さくなっている・・・歩いた、歩いた。
 今宵の宿はドンデン山荘、お風呂で汗を流し、夕食は生ビールで乾杯!「うまい!」、続いて佐渡の冷酒が登場、みなさん笑顔で「美味しい!」
芝尻山からの眺望、佐渡の杉は風上側に枝がない リーダーのきめ細かな説明に聴き入る
「放牧牛注意」のモ〜く(木)柱 レンゲツツジが彩りを添える登山道を進む
ドンデン山から歩いてきた縦走路を振り返る。右奥が金剛山、赤い屋根は避難小屋
ドンデン山山頂で記念撮影 ドンデン山荘に到着、さあ風呂だ、ビールだ
(2日目)
 夜中に強い雨音で目が覚めたが、夜が明ければ空は「晴れ」
 これから目指す金北山を左に観ながら金北縦走路入口へ、今日は大量のタニウツギが両脇を彩る。
 昨夜の雨で木も草も花も鮮やかさを増し、イキイキとしている。

 樹林帯を登り「マトネ」を越えると景色が一変する、金北山と前衛の山と縦走路が雄大な景色を造り出している。
 佐渡でこんなスケールの大きな景色に出会えるとは・・・嬉しくて、嬉しくて言葉に出来ない(オフコースかい)
 その景色は「ツンブリ平」「真砂の峰」「イモリ平」「天狗の休場」で表情を変える。素晴らしい!
晴れた空の下、左に観える金北山を目指して出発 たくさんのタニウツギに囲まれながら登山道を進む
 雄大な景色の中、真砂の峠を目指して歩く楽山会のメンバー
鮮やかな色の花に励まされながら急坂を登る 展望のきく真砂の峰に到着
歩いてきた縦走路を振り返る、ドンデン山は遥か遠くに  あやめ池を過ぎ、目の前の緑の山を登れば山頂 

 「あやめ池」で一休みしてから1172mの金北山山頂へ、山頂に立つと佐渡の東側を一望できる。
 正面に小佐渡山地、左に両津湾と加茂湖、右に真野湾、眼下に広がる景色がこれまでの疲れを癒してくれる。
 金北神社にお参りをし、昼食を取って下山、途中展望のきく「天狗岩」と「神子岩」で休憩をとりながら高度を下げる。

 そして、リーダーがお気に入りというブナ林へ、ブナがつくる木陰と吹き渡る風に涼をもらいながら「たて池の清水」へ。
 ここからタクシーが待つ「姫ヶ沢登山口」までが想定外の悪路、踏み跡が乏しく大きな葉が登山道を覆っている、不安定な足元の岩や急斜面に
苦戦しながら、全員無事にゴールの鳥居をくぐる。
山頂は眼下に素晴らしい眺望が広がる、左が両津湾と加茂湖、右が真野湾
去りがたい気持ちを断ち切り下山開始 展望の良い神子岩を降る、右の山並みも美しい
ブナ林の木陰と涼風で生き返る 原生林を思わせる悪路に苦戦 姫ヶ沢登山口の鳥居をくぐってゴール

 下山に時間を要したため、早々に新穂潟上温泉へ移動して汗を流し、新潟港行のフェリーに乗り込む。
 フェリーのデッキで遠ざかる佐渡の山並みを観ながら、あれが金剛山であんなに離れた金北山まで歩いたのかと感慨に浸る。

 新緑の樹々、春と夏の花々、雄大な山並みと縦走路の絶景、佐渡を俯瞰する眺望、涼風のブナ林、原生林の悪路・・・
 変化に富んだ縦走で佐渡の山をタップリと楽しんだ。
 随所で佐渡愛を感じるきめ細かな説明をしてくださったリーダーに感謝。もう一度歩きたい佐渡の山、最高でした!

 (出会った花)名前が違っていたら御免なさい
ヤマアジサイ レンゲツツジ  エチゴキジムシロ  ニョイスミレ  チゴユリ  オオイワカガミ 
ヤマイワカガミ  スダヤクシュ  ユキザサ  ヤマオダマキ  ツバメオモト ウラジオヨウラク 
 
 スミレ?   シラネアオイ   アマドコロ   ササバギンラン タニウツギ   
フェリーのデッキから縦走した佐渡の山並みを観ながら感慨に浸る
楽山会のメンバーが金北山を目指してイモリ平を進む(真砂の峠から撮影)