会山行紀行文
No−032
グレード:C
2016年
 4月25日(月)
晴れ
(ふたつやさん)
二ツ箭山

  710m
参加者 (紀行文) 2206 M/H 
23名 (俳句) 2206 M/H
(男性11名・女性12名) (写真) 2206 M/H
≪コースタイム≫
新潟駅南口(6:10)=二ツ箭山入口駐車場(9:45-10:00)…〆張場五合目(11:00)…女体山山頂(12:15-13:15・昼食)
…二ツ箭山山頂(13:50-13:55)…駐車場(15:00-15:15)=新潟駅南口(19:10)
≪紀行文≫
いわきの小さな名峰“二ツ箭山(ふたつやさん)”
〜〜〜岩稜とアカヤシオの山堪能〜〜〜

 うつくしま百名山のひとつ、いわき市にある小さな名峰二つ箭山です。
 二ツ箭山の二つ箭は矢竹を意味し、男体山と女体山の尖鋭な岩峰を矢立に見立ててつけられた名前とか。
 特徴のある岩峰はいわき地方の平野部からよく目立ち。沿岸漁民はこの山を目印にして帰港したとのことです。

   (俳句)フクシマに5年の月日青き踏む

( 6:10)総勢23名予定通り新潟駅南を出発、約4時間磐越自動車道をバスに揺られ福島・いわき市に向かいます。
    計画書の中にカラビナ、ロープ(7m)必携とあり、早速リーダーよりバスの中で、岩稜の登り方についての留意点、ロープワークの
    実技指導がありました。
    エイトノットにシュリンゲの作り方、真剣にバスの中で下を向いてやっていたら酔いそうになりました。
    30mの岩場を登れない場合は引っ張り上げるということらしいです。
    一方で、きょう一日、沢あり、急登あり、稜線ありアスレチックを十分遊んで楽しんでくださいと一言添えられました。
( 9:45)二ツ箭山入口駐車場に到着、平日にもかかわらず既に15〜6台の車が止まっています。さすがに人気の山。
    りっぱなトイレ、案内表示板もあり、目の前に今日登る二つ箭山が広がります。
    日頃の精進よく天気は快晴、気温は少し暑め20度でした。
(10:00)いざ出発。しばらくは渓流の音聞きながら杉林の中を歩きます。
    足元には可憐なチゴユリが咲いています。そして、一人静も草むらにありました。

   (俳句)群れて咲く一人静の花あかり

案内表示板 登山口駐車場を出発 静かな杉木立の中を進む
(10:15)しばらく行くと沢コースと月山新道の分岐があり、沢コースの方へ進みます。
    しめ縄の張られた御滝で立ち休憩。小さな祠があり、今日の登山の無事を祈ります。
    その滝の脇を登っていくと早速、鎖場出現です。どんどん登ります。
    本日の鎖場はこんなもんじゃないはず。よっし頑張るぞ。

    渓流沿いに変化に富んだコースです。小さな沢を何回か渡り、新緑に、鳥の声に、
    自然のマイナスイオンというやつです。

    滑り岩などという鎖場も何か所かあり、慎重に足を運びます。渓流に枝垂れる山吹も
    綺麗だなあ。

   (俳句)山吹のいざなう祠修験道 
御滝の祠で出発祈願
御滝から最初の鎖場 ひっそりと一人静 新緑の中の沢コース

(11:00)〆張場五合目の表示あり。小休憩。さてこれから胸突き八丁。大変なアルバイトとリーダーから説明があります。

    少し隊列の間も空くようになり、リーダーから
    は「大丈夫かア」「大丈夫かア」と何回も確認の
    声がかかります。

    急登を登り切ると尾根に出ました。
    少し息上がり気味。

    ここで女体山の岩場に向け自信のない人は
    シュリンゲを体に巻くよう指示があり、江戸時
    代の罪人のようと楽しそうに女性陣の声あり。       
    男性陣はほとんどシュリンゲはしない模様。

         
   (俳句)幾たびも足場まさぐる登山靴
〆張場(5合目)小休憩 尾根に向かって急登胸突き八丁

(11:30)男体山と女体山の鞍部。頂上が狭いとのことで男体山には登りません。
    しばらく行くと女性の方、子供さんは巻道へ行くよう表示があります。楽山会には無用の表示。楽山会はさらに熟年です。
    今日のメインイベント30mの鎖場に挑戦します。

    手で登るな足で登れ、鎖は補助的なものとバスの中の講習のとおり足場を探ります。如何せんコンパスが短い。
    リーダーが上からカラビナを垂らしますが、誰も釣り上げてもらう人はいないようです。

    23人登り切るのに約30分はかかっています。ほかにパーテイがいればもっと時間がかかるはず。
    ところどころにアカヤシオのお出迎え、素晴らしい、凄すぎる。

   (俳句)鎖場に一息入れて花ヤシオ

右は聳え立つ女体山絶壁 30mの鎖場、さて気合い入れて登るぞ 一番の見せ場、足場を探りながら

(12:15)女体山頂上
    これを絶景と言わず何を絶景と言いましょう。360度の展望。
    銀色に輝く新緑の芽吹き。アクセントのように山桜とアカヤシオの色を置く。すばらしい。
    いわき市内を一望し、小名浜と太平洋を臨みます。頂上には方位板もあり安達太良、那須、富士山、ハワイなどの表示もありました。

   (俳句)見晴るかす小名浜漁港春霞

女体山頂より絶景かな 女体山頂より男体山の祠が見える アカヤシオの向こうは月山です

    楽しい昼食
    風の当たらない岩陰を探して青空の
    もと自慢の弁当広げます。

   (俳句)
    絶景を独り占めして昼餉かな


(13:15)一班、二班それぞれ記念写真を撮って
    いざ二つ箭山へ     

    早速鎖場を下ります。登るのも大変だけ
    れど下りるのも大変です。 
いつもたのしい昼食 男は一人で黙って昼食
記念写真1班 記念写真2班

(13:50)二つ箭山頂上
    見晴らしはありません。まあいいか。四等三角点

    来た道を少し戻り馬酔木ロードを通って月山に向かいます

(13;55)月山神社、月山
    男体山、女体山の絶景ポイントあり、佐渡の切り戸のように見えます。

    この後は樹林帯の中、月山新道を木につかまりながらどんどん高度を下げていきます。
奇岩をくぐって二つ箭山へ向かう
二つ箭山山頂です 月山神社、月山頂上。 月山より男体山(左)・女体山(右)臨む

(14;25)月山新道の分岐点
(15:00)登山口駐車場着
(19:10)新潟駅南着

    大変スリルに満ちた山、十分堪能しました。頂上からの絶景が忘れられません。
    高度と距離が少し足りませんが、日本百名山に値する小さな名峰だと思います。
    天候にも恵まれ全員無事新潟に帰ってきました。ありがとうございました。

   (俳句)フクシマの山河悠久若葉風