会山行紀行文 2015年
 10.21(水)
快晴
(ひるばやま)
蒜場山
1363m
参加者 (紀行文) 2216 S/K
単独
(男性1名) (写真) 2216 S/K
≪コースタイム≫
自宅=加治川治水ダム登山口(6:50)…岩岳(8:20-8:30)…烏帽子岩(9:20-9:30)…山伏峰(10:30)…蒜場山(10:45-12:00)
…山伏峰(12:15)…烏帽子岩(13:10-13:30)…岩岳(14:00-14:10)…加治川治水ダム登山口(15:50)=自宅
≪紀行文≫
〜〜〜紅葉が美しく静かな山を楽しむ〜〜〜

 事情があって8月から登山靴を履いていなかったが、2ケ月半ぶりの山行に蒜場山へ登る。
 昨年の11月5日に登った時には、中腹より上の紅葉は終わっていたが、今年は2週間早いため期待する。

 車が上赤谷集落を過ぎると、朝焼けの空に蒜場山が浮かび上がる。
 快晴の加治川治水ダムを熊鈴の音と共に出発、高度を上げるにつれて朝日を浴びた山肌の彩りが目を覚ます。
 登山道にまぶしい朝日が差し込み、見上げれば秋色の葉が空を覆う。
 この先に待っている景色への期待感で、知らず知らずぺースが上がる。
 しかし、中間地点の932mの岩岳から望む逆光の蒜場山は大部分が葉を落としている、遅かったか・・・
朝焼けに蒜場山が浮かび上がる 加治川治水ダムと朝日を浴びる山々 登山道に朝日が差し込む
黄色が空を覆う 登山道を落ち葉が彩る 岩岳から望む逆光の蒜場山

ところが、その失望は烏帽子岩で吹っ飛ぶ。なんということでしょう!烏帽子岩の後ろに隠れていた斜面が凄いことになっている。斜面が燃えているような鮮やかな「THE紅葉」に声を失う。
飽きるほどカメラのシャッターを押すが、この風景を残したいという気持ちが中々収まってくれない。
踏ん切りをつけ頂上に向かって歩き出すが、振り返った烏帽子岩の紅葉の鮮やかさに、再びカメラを取り出す。
烏帽子岩で登場した燃えているような紅葉
振り返って見る烏帽子岩の紅葉に足が止まる
紅葉の登山道を歩く登山者
蒜場山山頂の標柱
赤いナナカマドの後ろに二王子岳

 標高を上げると烏帽子岩より上の樹々はすっかり葉を落とし、ナナカマドの実の赤色だけが際立っている。
 山頂手前の山伏峰の斜面まで来ると、登山道を上に向かって歩く四足動物を発見「熊か!?」一瞬たじろぐがよく見ると7,8頭のイノシシの群れ。
 熊鈴を鳴らし、大声で叫ぶと「ブヒ、ブヒ」言いながら一斉に藪の中へ消えた・・・しばし、唖然。(残念ながら写真を撮り損ねる)

 蒜場山の山頂に立つと、飯豊連峰の端から端までが一望。遠くに磐梯山の姿もハッキリ見える。
 登ってきた稜線の後方には五頭連峰、大蔵・菅名岳、白山、粟ケ岳、守門岳・・・今年登った山々が皆こっちを見ている。
 西側に見える二王子岳は「俺には登っていないぞ」と言っている。
 そんな景色の中でゆっくり昼食をいただき、1時間以上山頂でくつろぐ。
飯豊連峰の大パノラマと右端後方の磐梯山
稜線の後に(右から)五頭連峰、大蔵・菅名岳、白山、粟ケ岳、守門岳

 下山で太陽の位置が変わり、登りで目立たなかった場所の紅葉が鮮やかさを増す。
 烏帽子岩から順光で蒜場山を観ると、東向きの斜面は美しい紅葉だが、西向きはすっかり葉を落としている。
 おそらく海からの西風が樹々の装いに違いをもたらしているのだろう。

 下山の後半、2ケ月半のブランクが足に出る。
 足の筋力が消耗し情けない位踏ん張りが効かない。何度もズルッ、ズルッと滑りながら、やっとこスットコ登山口へ。

 途中で出会ったのは登山者3人(とイノシシの大家族)、静かな山行と紅葉の美しさに、蒜場山が更に好きになる。
 来年は頂上付近の紅葉が見頃の時期に訪れたいと帰路についた。
岩岳付近の彩り 岩岳より下は紅葉が残っている 下山道から振り返る蒜場山
紅葉の山々がダムを取り囲む(左端は焼峰山)