≪紀行文≫ |
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〜〜〜その頂上は狭く潅木藪が密で視界は遮られる〜〜〜 |
阿賀町の志無燈山・赤松の頭に行ってきました。
以前にYさんの個人紀行文の「赤松の頭」に刺激され、訪ねることに決意した。
岩、沢に経験のない身、やはり尾根ル−トを歩く手段しかありません。
Yさんが歩かれたと言う「黒谷集落・志無燈山・赤戸山〜赤松の頭」のル−トを辿る事にした。
稜線の標高は600〜800mそこそこです。確かに長大なル−トです。
下見偵察を重ねること五度。六度目で「赤松の頭」に着きました。
しかし地形図(1/25000御神楽岳)には「赤戸山」なる文字はありません。詳しいYさんに教えて頂き納得しました。
早朝に黒谷集落へ、戸沢川左岸の林道を走り、「表沢橋」の袂に駐車。軽く朝食をとり出発。
入山は直ぐ、杉林の急斜面を登る。滑りやすく草木に掴まって登る。
本格的な潅木雑木の山斜面から尾根筋に乗る。
薄い踏み跡が出て、それを頼りに無言で登り続け、志無燈山の頂稜部に到達。周辺は杉、ナラ、ブナなどの大木に囲まれ眺望は利かない。 三等三角点にタッチして赤戸山方向に向きを変える。
地形図を見ると主稜線は南北に延び県境へ、その稜線上に赤戸山(標高点576m)、赤松の頭が正座している。
志無燈山は吊り尾根の形でその主稜線に結ばれていると判断したい。 |
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朝霧漂う県境周辺の山々 |
志無燈山の三等三角点 |
稜線を辿る |
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751m峰を眺める(中央)、
赤松の頭は見えない |
志無燈山を眺める |
赤戸山を眺める |
志無燈山から赤松の頭までは幾つもの峰を踏んで行くが、以外に踏み跡があり歩き易い。
山仕事で使ったワイヤロ−プが絡みついたもの、ブナに彫り刻んだ解読しにくい文字、ツガワマタギと彫り込んだ文字など、往年の人々の姿がこんな山深い所でも偲ばれる。
踏み跡もその形跡のようで今は獣道同然だ。
稜線尾根の樹林に漂う香り、雰囲気に癒されながらも前進に余念がない。
行程の半分に位置する751m峰の登りには応えた。
越えてきた峰々の高低には苦にしなかったが、ここの高度差190mの登りはきつかった。
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古木に喰い込んだワイヤロ−プ |
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稜線を辿る |
751m峰のブナ林を登る |
ツガワマタギの文字彫り込み |
稜線の峰々の欠点は背高い樹木が立ち塞ぎ、眺望視界を遮っている。一方、やせた狭い稜線、切れ落ちた岩稜帯では申し分ない景色が広がる。
Yさんが上がった頂稜(標高740m)に立つ。
見下ろす広谷川渓谷の形相は急峻な谷間と岩場の斜面、その岩尾根を登り下りした超人業に敬服です。 |
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標高740m頂稜・眺望良 |
笠倉山を眺める |
御神楽岳を眺める |
この先、赤松の頭までは気楽に歩けると見ていたが、頂上最後の急峻な登りはきつかった。その頂上は狭く潅木藪が密で視界は遮られる。 腰を据える余地を確保、珍しくも眼前にヤマグルマの木が二本、真っ直ぐに青空に向って伸びていた。
時間の限り昼食休憩をとり、山頂を後にした。 |
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赤松の頭(前)と940m峰(後) |
稜線を辿る |
赤松の頭山頂・藪の歓迎 |
下りは疲れが増すごとに休む回数が多く、己の年齢体力の限界を感じた。
ライトも覚悟の山行だったが日没前にどうにか下山できた。
今回は低山なりの紅葉を少しでもと期待したが少し早かった。
若干、色好き始めた気配もあったが、紅葉に至らないうちに落葉する木々も目だった。天気にも恵まれ幸せな一日であった。 おわり |
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