≪紀行文≫ |
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〜〜〜年々怖くなる大黒岳越え〜〜〜 |
今回で4度目の八方尾根ルート経由五竜岳だが、個人的には遠見尾根ルートの方が何故か好んでいる。
理由は明確ではないが、時間が掛かることと、唐松山荘を過ぎてからの大黒岳越えが多少危険を感じるからかもしれない。
ただ尾根だけを歩くのであれば八方の方が人気がある分景観も素晴らしい。五竜岳にいくとなれば遠見尾根と思っている。 ≪8/6(木)≫
早朝自宅を出て途中友人を乗せ、予定より早く八方山麓駅駐車場に着いた。
手早く登山準備をしてゴンドラ、リフトを乗り継ぎ第一ケルンまで一気に登る。
このころから空は晴れているのに突然下から霧が湧いてくる状態のなか、ピッチも軽快に登山を開始。
登山道わきの可憐な花々にしばしばレンズを向けることがあっても順調に足を進めた。 |
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ゴンドラとリフト3本を乗り継ぐ |
八方山ケルン |
トイレもあります |
八方尾根は概ね展望の良い尾根歩きとなるが、上部の方では美しい樹林帯もあり変化を楽しめる。
途中大きな扇沢雪渓があり、吹き上げてくる風がとても涼しく気持ちが良かった。 |
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八方ケルン |
美しい樹林帯も |
扇沢雪渓で休憩 |
扇沢雪渓からは多少キツイ登りとなるが丸山ケルンを過ぎ、穏やかな尾根になると岩場に張り付くよな木の登山道が観えてくる。
これを過ぎると唐松山荘は近い。 |
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丸山ケルンを過ぎた穏やかな登山道 |
八方尾根の難所? |
唐松山荘が観えた |
唐松山荘の玄関に回り込むと唐松岳が良い姿で迎えてくれる。
唐松岳を観ながら昼食を済ませ唐松岳に向かった。山頂までは15〜20分もあれば登れる。
山頂から振り返る唐松山荘とその向こうに厄介な大黒岳が観える。 |
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綺麗な容姿の唐松岳 |
唐松岳から山荘を振り返る |
山荘からみる大黒岳 |
山荘からはストックをリュックに括り付け出発。この先の「大黒岳越え」は結構な危険地帯だから。
若い頃は何ともなく通過していたが年齢を重ねる毎に怖さが増してくる。とにかく慎重に進む。
通り過ぎてかなり進んでから振り返ると大黒岳の姿が良くわかる。 |
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「転落注意」の看板がお出迎え |
こんな岩場の上下を繰り返す |
振り返ると尖った山が大黒岳 |
唐松山荘から時間以上に疲労感が溜まるころ五竜岳が大きく観えてくるが、此処から山荘までが結構時間が掛かったような気持ちになる。
五竜山荘到着後はビールで乾杯。そして夕食は名物「カレーライス」を頂き、綺麗な陽の暮れを堪能し早々に眠る。 |
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五竜岳が大きく観えてきた |
五竜山荘 |
暮れ行く五竜岳 |
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≪8/7(金)≫
早朝3時に起床。不必要な荷物は部屋に置かせて頂き3時50分満天の星空の中出発、ご来光の期待大。
ヘッドランプを頼りに足場の悪い岩場を登る。ルートを見失わない様に慎重に取りついていく。
東の空が徐々に明るくなってくるが五竜頂上には陽が差していない。 |
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ヘッドランプを頼りに |
五竜の朝は未だ |
東の空が大分明るくなった |
360度大展望の頂上一端に立つと立山連峰と剣岳が雄大な姿で魅せてくれる。そして僅かな時間差で東の空からご来光が。
陽の上がる時間はとても速い、周辺の山々がどんどん赤く染まっていく。山々の夜明けが広がる。
この素晴らしい自然のドラマは飽きない、二度同じ光景は見ることが出来ない、毎回異なる朝のドラマである。 |
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頂上の一端に出ると立山連峰と剣岳が雄大な姿を魅せてくれる |
「出た!」と思わず叫ぶご来光 |
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頂上にも陽が差した |
剣が赤く染まり山肌に五竜の影 |
遠く槍や穂高も夜明けを迎えた |
朝食は山荘で食べさせて頂くために、早く戻らなくてはならない。
素晴らしい展望に後ろ髪をひかれつつ下山開始…。しかし、考え方によっては大黒岳越えより怖いかもしれない。
時間は短いものの鎖やロープが十分では無いので三点支持の原則を徹底的に守らなければならない。
漸く山荘に戻るころにはすっかりと明るくなっていた。 |
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緊張の連続、山頂から下山。 |
下山途中白馬三山も |
山荘から山頂を振り返る |
山荘で遅い朝食を頂き、下山開始。
下山は遠見尾根を降りるのだが、先ずは白岳のピークに登らなくてはならない。
白岳のピークから観る山荘や五竜岳の姿も素晴らしい。
白岳を降りると長〜い遠見尾根の下りが待っている。 |
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遠見尾根への下山は白岳から |
五竜山荘と五竜岳がどんどん遠くなる |
これから降りる遠見尾根 |
白岳を過ぎてからは、大遠見、中遠見、小遠見を含め幾つかのピーク(アップダウン)を越えながら降りていく。
一番小さなピークの小遠見がとてもきつく感じたのは私だけでは無かったと思う。 |
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大遠見(ここから未だ2時間半はかかる) |
中遠見(登り返しはきつかった) |
小遠見(ここからは楽になるはず) |
小遠見からは緩やかに下り、地蔵の頭手前から自然園に進み、テレキャビンアルプス平駅まで高山植物を中心に楽しんで降りる。
テレキャビンを降りた後はタクシーで白馬八方まで戻った。
今回のメンバーは私より年上であり、技術差もあり、ある意味では会山行のミニ版のような体験が出来た。
しかし、きつかった、暑かったそして怖かった、無事何もなくて何よりだった。 |
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出逢えた花々 |
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