会山行紀行文 2015年
 05.23(土)〜24(日)
晴れ
鳥海山
バックカントリー パート2
2236m
参加者 (紀行文) 1862 Y/I
5名
(男性3名・女性2名) (写真) 1862 Y/I
≪コースタイム≫
≪5/23≫
 新潟(9:00)=酒田(満月&土門拳記念館見学(11:30-14:00)=竜ヶ原湿原(16:00)(祓川ヒュッテ泊)
≪5/24≫
 竜ヶ原湿原P(1180m)(5:40)…七ッ釜避難小屋(1570m)(7:25)…氷ノ薬師(1800m)(8:15)…七高山(2229m)(10:00-11:30)…
七ッ釜避難小屋(11:58)…竜ヶ原湿原P(12:30-13:00)=猿倉温泉鳥海荘(13:30-14:30)=新潟(18:45)
≪紀行文≫
                          〜〜〜快晴無風気持ち良く鳥海山を滑る〜〜〜

 4月に続き、2回目の鳥海山スキー行です。
 コースは、前回の千蛇谷と同じ北斜面ですが、やや東寄りの竜ヶ原湿原と七高山をつなぐルートです。いわゆる中島口コース。
 千蛇谷は標高差約1800mもあるロングコースでしたが、今回の中島口は登り口がすでに5合目で標高は1200mあります。
 標高差にして約1000mですので、比較的取りつき易く、人気のコースになっています。

 この日も日曜日とあって沢山の人が訪れていました。
 スキーヤーやスノーボーダーだけでなく、軽装の登山者の姿もちらほら見受けられました。
 ただ、例年になく雪融けが速く、下から見上げるとかなりブッシュが露出しているのが気になりました。でも、北斜面ですので何とか滑降できる雪面は途切れなく続いているようでした。勿論、数か所はブッシュを突き抜けなければなりませんでしたが。

 今シーズンのスキーも、今回の鳥海山で板仕舞い、名残惜しいですが晴天無風の絶好のコンデション、否が応でもテンションが上がりました。
 山スキーですので、シールをつけてスキーで登るのが当たり前なのですが、今回、長老のヒロシさんと自分は、ゲレンデ用のスキーとスキー靴を背負って登ることにしました。
 パーティーは5人でしたが、そういう訳で3人と2人の2グループに分かれてのアタックです。勿論滑り降りる時は5人一緒でした。

 ところで、どちらの組が先に頂上に着いたと思いますか。
 スキーとスキー靴を合わせると重量約10Kg、通常の山装備にこれを加えると肩にかかる重さは優に20Kgを超えています。

 当然スキーを履いて登った方が速いと思うでしょうが、何と担ぎ組の方が圧倒的に早く登り上げました。
 それにしても、さすが鳥海山、登るには難儀な山でした。

(クリックで拡大)
軌跡です。赤が登り、青がスキー滑降です。
前日夕方の鳥海山。例年は竜ヶ原湿原は全て雪で覆われているのですが。木道が露出しています。 朝焼けの鳥海山。少し寝坊してしまいきれいな朝焼けを見逃してしまいました。 湿原を離れて登り始めました。最初はスキー組が先行、この後すぐに直登の徒歩組が追い越しました。
岩肌やブッシュがかなり露出していますが、何とか雪面は頂上まで続いていました。 次々にスキーヤーや登山者が登って来ます。遠くに日本海と仁賀保高原の風力発電の風車群が見えました。 新山頂上が見えました。ここまで来るとホッとします。
 七高山頂上からの外輪山と大物忌神社。  下を眺めると大勢の方が登ってくるのが見えます。この中に我がスキー隊3名の姿もあります。 頑張れ!もう一息! 頂上からは空に浮かぶ月山の姿も望めました。 

 さて、今シーズン最後の滑降ですが、雪質は決して良いとは言えませんがこの際贅沢は言えません。それよりも、雄大な鳥海山の裾野を眼下に望み、大きなシュプールを描いて滑る爽快感は何事にも勝る幸せでした。
 登りのつらさはいっぺんに吹き飛びました。
あっという間にここまで滑り降りてきました。どうです!この姿! 一休み、雪の感触と景色をゆっくりと味わいました。 群青色の空が目に沁みます。

 レベルが揃っていれば、30分もかからずに滑り降りるのですが、それではあまりにも勿体ない、ところどころで立ち止まり、雪の感触を確かめ景色を眺めて1時間かけてゆっくりと降りました。
大自然の中でのスキー、スキーの醍醐味を存分に味わいました。 祓川ヒュッテが見えました。もう終わり?
名残惜しいですが終わりです。
大きな水芭蕉が微笑んでくれました。また来るよ!

 締めは、猿倉温泉の鳥海荘に立ち寄り、露天風呂から鳥海山を眺めながら、あそこを滑ったんだという感慨に浸りつつ名残を惜しみました。
鳥海山は見る場所でいろんな顔を見せてくれます。猿倉からの鳥海山。 由利高原からの鳥海山。 象潟からの鳥海山。