会山行紀行文 2015年
 4.19(日)
晴れ後雨
(まきはたやま)
巻機山
1963m
参加者 (紀行文) 1630 S/O
6名
(男性5名・女性1名) (写真) 1630 S/O
≪コースタイム≫
新潟(4:00)=清水最終除雪地点(6:00)…桜坂P(6:30)…6合目天狗岩展望台(8:20)…7合目(8:50)…8合目(9:10)
…9合目ニセ巻機山(10:15)…避難小屋(10:20)…巻機山(10:40−11:30)…桜坂P(14:30)…清水最終除雪地点(15:00)
=入浴(15:20−16:00)=新潟(17:30)
≪紀行文≫
                            〜〜〜アイゼンがよく利いて気持ちよく登れた〜〜〜

 会友より行きたかった「巻機山」へのお誘いがあり二つ返事で「ハイ行きます」と返答。
 桜坂Pの除雪状態を南魚沼市役所へ問い合わせをしたら、ゴ−ルデンウィ−クまでには除雪する予定との事。
 そして南魚沼の岳友Iさんにも確認したら、最終除雪地点から30分くらい歩いて下さいと同じ返事。
 多くの車はR291号の集落手前で道が広くなっている所に止めてあった。
 ここが冬期登山口ですが、私達は清水集落内の最終除雪地点まで行き運よく広い場所を見つけ駐車する事が出来た。

 とりあえずツボ足で歩き始めた。
 残雪に咲く「桜坂三本桜」は3分咲きと言った所、写真は山中陽が昇る前でまだ薄暗かった、帰りはもう少し綺麗に咲いているだろう「帰りに撮ろう」と後回しにした。
 前日スキ−で滑った跡が凍っていてカチカチツルツルで滑って転んだりした。
 そこで桜坂Pからアイゼンを付けて歩く事にした。
 東方向に灌木帯の雑木林を緩く登る。
 赤布が下がる3合目で北東に向きを変え、本格的に「井戸尾根」に取り付く。
 見事なぶな林を緩く登って行くと徐々に急登となり問題の「井戸の壁」に代わった。

 井戸の壁については、実は私の父親の命日が15日で毎月月行に来るお寺様Fさんが高体連OB顧問をしている山好き。
 お経が終わるといつも山談義となる。
 4月12日に巻機山へ行って来たよ、井戸の壁で滑落した人もいたよ、ここは気を付けるようにと話してくれた。でもこの時はまだ「井戸の壁」のことが良く理解出来ず聞き流していた訳です。

 急ではあるが、トレ−スが幾つもあり広いブナ林で何処を歩いても良い。
 上に登って行けば6合目尾根展望台に行けると思っていた。
 足をかける所が沢山あって、アイゼンもほどよく利いていたので快適に登る事が出来た。しかし登っても登っても終わりが無い、何処までも「井戸の壁」が続いた、見上げればまだまだの様だ。
 何度か立ち休みを入れて100m位登るとしだいに緩くなって6合目の尾根が見えてきた。ホット一休みした。
 ここが井戸の壁だったのか、きつかった、凍ってなくて良かったです。
まだこんなに雪が有るのに桜が咲いた
「桜坂三本桜」
ブナ林を行く 6合目の尾根に出る

 6合目の「天狗岩展望台」に出るとグット視界が開けた、大休憩を取る。
 ここから見る天狗岩は絶景です。これを見ただけで来た甲斐が有ったものだ。さっそくカメラを出しパチリパチリと写真を撮った。
 青空も覗いて、割引岳、ニセ巻機山、ヌクビ沢、天狗岩の絶景を充分に楽しむ事が出来た。

 6合目からは東方向へ尾根に沿ってニセ巻機山を目指す。アイゼンがよく利いて気持ちよく登れた。
 7合目も大展望だったので大休憩をした。
 ここからはブナ林から森林限界となり、尾根が大雪面化していた。
 「ガスられた時は大雪面にあるこの一本の立木が下る時の目印だ」この景色を頭に叩き込んでおこう。
 見渡すと谷川岳、鋭利な尖がり山万太郎山、越後のマッタ−ホルン大源太山が飛び込んでくる。遠くに苗場山も。
6合目の天望台より天狗岩とヌクビ沢を望む 6合目の天望台よりニセ巻機山を望む 7合目より遠くに苗場山を望む

 さらに登って行くと8合目、笹やぶの草付きが目印だ。
 8合目からは何処を歩いても良いのだが、雪道を行くか夏道を行くかを選ぶ事になる。
 気分次第だがアイゼンを履いたままで夏道を行く事にした。歩きずらいがちょっとの我慢、15分くらいで又雪道となる。

 そしてほぼ予定通り10時15分9合目ニセ巻機山に着いた。
 ここで南魚沼市の岳友Iさんにバッタリ遭遇、「やあやあ情報ありがとう」「やっぱり来ましたね」と挨拶を交わす。
 「山頂まで30分位なので早くいかないと降ってくるよ」とアドバイスを戴く。
 ここまでは時々陽が射していたが、いつの間にかすっかり曇り空となっていた。

 山頂は目前だ、よく見える。風も少し出て来たので急ぐ事にした。
 避難小屋まで少し下り最後の急登を行くと、そこは迫力ある魚沼三山「ハナコ」の大展望が待っていた。曇っているがはっきり見えた。

 風の当たらないオオシラビソの陰で昼食とした。
 時々チラチラと雪が舞ってきた。もっと眺めていたいが、予報は昼から雨で雲行きがあやしくなってきたので、またお天気の良い時に来る事にして早々に下る事にした。

 下りの8合目からは雨に変わりテンションが下がってしまった。
 「天気が良いと富士山も見えるんだよねえ−」と同行者がつぶやいた、私は「またピ−カンの時に来るぞ−」と心に誓った。

 巻機山の残雪期は、目印の赤布が殆ど無く、駄々広いぶな林や7合目からの上の広大な尾根はル−トファイディングが難しい地形と思った。
 ニセ巻機山より山頂を望む
8合目より谷川連峰の山々を望む 山頂より魚沼三山「ハナコ」を望む
 (おわり)