会山行紀行文
No−116
グレード:C上
2015年
 10.15(木)〜16(金)
天気:下記記載
那須三山と三斗小屋温泉
三本槍岳・朝日岳・茶臼岳
 1917m
  1896m  1915m
参加者 (紀行文) 2070 S/F 
19名
(男性5名・女性14名) (写真) 2070 S/F
≪コースタイム≫
[10/15(木)晴れ]
新潟駅南口(6:00)=新鶴ETC=MTジーンズ山麓駅(9:10-9:20)≒山頂駅(9:25-9:30)…新展望台コース…中の大倉尾根…北温泉分岐(11:20)
…三本槍岳山頂(11:45-12:20)…北温泉分岐…清水平(12:55)…朝日岳山頂(13:30)…熊見曽根(13:50)…隠居倉(14:15)
…三斗小屋温泉煙草屋(15:05)
[10/16(金)晴れ時々曇り]
三斗小屋温泉煙草屋(7:05)…沼原分岐(7:25)…沼原三斗小屋分岐(8:15)…姥ヶ原、ひょうたん池(8:30-8:45)…牛ヶ首(9:10-9:15)…鉢巻道
…茶臼岳山頂(10:15-10:35)…峰の茶屋跡避難小屋(11:10-11:15)…峰の茶屋県営P(11:50-12:00)=ちゃぼらんど(12:35-14:05)
=新潟駅南口(17:20)
≪紀行文≫
〜〜〜思い出に残る良い山旅だった〜〜〜
[10/15(木)晴れ]

 県境を越えるころは低く垂れこめた雲に多少不安は感じるものの、天気予報を信じ「今回は絶対に晴れる!」と自身に言い聞かせる。

 会津の街を通り過ぎ、栃木県を結ぶ甲子トンネルを抜けると“晴れ!!”紅葉が美しい。

 登山口のMTジーンズスキー場駐車場に少々(20分程)遅れて到着。素晴らしい秋空が待っていた。
 しかし、今会山行のコース名に“三斗小屋温泉”と謳っており、その為には名物露天風呂の女性専用時間に間に合うように到着したいと強く思っているので20分の遅れでも気になる。

 登山準備を済ませ、ゴンドラで山頂駅に向かう。

 到着した山頂駅からは青空と紅葉が素晴らしい遊歩道(展望台コース)からスタートした。 
歩いたコース(クリックで拡大)
MTジーンズ駐車場で登山準備 ゴンドラ山頂駅の広場 遊歩道(展望台コース)を歩く

 遊歩道の展望台付近から登山道“中の大倉尾根”に入る。
 略まっすぐな尾根道を進むとやがて低木が切れ始め、視野が広まり左手に朝日岳が次に茶臼岳も含めた展望が広がる。
 中の大倉尾根も徐々に斜度を増していくが赤面山分岐が近づくと、展望がますます広がり、今登ってきた尾根道が良く観える。
遊歩道を離れ登山道に入る  木々が切れ朝日岳や茶臼岳が望める  大展望を堪能しながら休憩

 きつかった登りも、スダレ山と書かれた道標を過ぎるともう一息。
 緩やかな高原状の道を進むと間もなく北温泉分岐で、ここから三本槍岳に向かう。
 分岐からは少々荒れ気味の登山道を下がり、三本槍岳に向かって登り返す。
スダレ山と書かれた道標 北温泉分岐(三本槍に向かう) 北温泉分岐(後方)から三本槍岳への道

 ややニセ山頂的なピークに騙されながら登って行くと、360度何も遮るものが無い広い三本槍岳山頂に到着する。
 この時点で30分遅れだったが計画通りの休憩時間をとり、展望をおかずに昼食をとった。
 もう少し展望を楽しみたいところだが、遅れの心配もあり集合写真を撮って次の目的地“朝日岳”に向かった。
三本槍岳山頂標(後方は流石山)
展望をおかずに昼食タイム 三本槍岳山頂にて集合写真

 三本槍岳を後にし、北温泉分岐まで戻り、ここら清水平に向かい明るい開けた登山道を進む。
 振り返ると先程まで居た三本槍岳が遠くなている。やがて湿地帯のような開けた清水平に到着、木道の向こうにきつそうな熊見曽根への登りとその向こうにこれか向かう朝日岳が顔を出している。
振り返ると三本槍岳 清水平、向こうに朝日岳が観える 清水平にて展望を楽しむ

 清水平から熊見曽根の急登を登ると、前方に朝日岳の美しい姿が飛び込んでくる。
 熊見曽根の巻道を通り、直下にリュックをデポ、空荷で朝日岳を目指した。
 朝日岳からの展望は言うまでも無く素晴らしく、特に茶臼岳方向の荒々しい山容は素晴らしい。
 短い滞在時間だったが山頂を後にし熊見曽根に戻った。
山頂から茶臼岳を望む
熊見曽根の分岐点 朝日岳の山頂にて集合写真

 熊見曽根からは隠居倉のピークを経由して今夜の宿、三斗小屋温泉に向かう。
 熊見曽根やその稜線から望む朝日岳、茶臼岳のの展望も素晴らしい。幾度も足を止めシャッターを押した。  
今歩いてきた朝日岳(中央)から熊見曽根への稜線が 隠居倉に向かう稜線から観る茶臼岳

 隠居倉のピークを過ぎると急坂(登りたくない道)を一気に下り、白い湯気が立ち上る三斗小屋温泉の源泉を通過。
 温泉神社まで来ると三斗小屋温泉は直ぐ。
 三斗小屋温泉には現在2件(煙草屋と大黒屋)の宿あるが、嘗ては会津中街道の宿場だったところでこの付近の登山道は往時の街道を偲ばせる。我々は露天風呂が素晴らしい煙草屋さんにお世話になることにしたが、宿には途中の遅れを挽回し略計画時間に到着した。
隠居倉を一気に下る 三斗小屋温泉の源泉 三斗小屋温泉“煙草屋”

 煙草屋に到着後は先ず女性陣が露天風呂を楽しみ、夕食後暗くなってから男性陣が楽しむ。

 またこの宿の内風呂も趣がありお勧め。
 我がメンバー全員が内風呂と露天風呂を楽しんだ。

 余談だが、小生は夜中の3時から30分程、降り注ぐような満天の星を眺めながら露天風呂を
 楽しんだ。背後に熊でも出そうな雰囲気だったが。
 また、この時間帯に星空を観に行ったメンバーも居た。
  
[10/16(金)晴れ時々曇り] 
 朝未だ暗いうちから、露天風呂に行く人、夜明けの景色を写真に収める人など動きが活発になり、朝食を済ませる頃には準備宜しく出発が出来る状態になっていた。
 今日は姥ヶ平経由、茶臼岳山頂に立つ予定。
 少し朝靄が出始めた旧会津中街道の往時を偲びながら歩く。
露天風呂から観る夜明け
旧会津中街道を歩く 煙草屋旅館入口で集合写真 

 旧会津中街道を沼原分岐まで歩き、そこから一気に無限谷(柳沢)まで降り、柳沢に掛かる橋を渡ると急な登り返しで沼原三斗小屋温泉分岐へと登る。この辺りは登山者も少なく静かなのだが残雪期は迷いやすい。
沼原分岐で街道とお別れ 柳沢に掛かる橋にて  登り返しがきつかった。 

 沼原三斗小屋温泉分岐から平行移動に近い登山道を進むと 、低木に覆われた姥ヶ平に出る。
 姥ヶ平には名の通り少し苦しげな顔をした姥の石像がある。
 そこから木道を数分歩くとひょうたん池、天気が良ければ逆さ茶臼が写る(今日この一瞬だけガスってしまった)。
 再び広い姥ヶ平を歩きはじめたら茶臼を覆っていたガスが切れ、白煙を立ち登らせた噴火山を思わさせる山容が観えた。 
姥ヶ平の姥 ひょうたん池と紅葉  茶臼岳と立ち昇る白煙

 姥ヶ平から牛ヶ首はガレ場に近い斜面をただ登るだけ、徐々に硫黄の匂いがきつくなってきて鉢巻き道に出るとすぐに牛ヶ首に着く。
 牛ヶ首からは鉢巻き道を反時計回りに緩やかなアップダウンの道を進み、ロープウエイから登ってくる道と合流。
 この付近は登山者と観光客が入り交ざり賑わっている。
硫黄の匂いが強い牛ヶ首 鉢巻き道を進む  鉢巻き道から茶臼岳を見上げる

 様々な登山者で賑わう山頂への道は前半が砂利道の如くであり、後半は岩場の如くと変化が楽しめるが、山頂は平日と言うのにごった返し集合写真を撮るのに結構時間が掛かってしまった。  
 短い時間ではあったが山頂でお湯を分け合いティータイム休憩をとり、旧火口を回るように下山し峰の茶屋避難小屋に着いた。
 峰の茶屋避難小屋からはバスが待つ駐車場に向け登山道を下った。
 旧火口を巻くように下山
 茶臼岳山頂にて集合写真 峰の峠茶屋避難小屋から駐車場に向かう

 駐車場に向かう途中、険しい山肌に紅葉の衣を羽織ったような朝日岳が雲に隠れたり出たりし、その都度「きれい!」「写真!」と弾んだ声。
 二日間の長い山歩きが略終わりそうなこの地点では言葉も気持ちも楽になるのは当然で、景色を楽しみながらゆっくりと足を進めた。

 やがて“山の神”まで来ると、もう直ぐで駐車場。
 山の神の鳥居で二日間のお礼を込めて頭を下げた。

 駐車場には略予定時間通りに到着し、メンバーと感謝を込めて握手をさせて頂いた。

 変化に富んだ二日間だったが、想い出に残る良い山旅を楽しめた事にメンバー各位に感謝申し上げたい。
雲が切れ朝日岳が顔を出す   無事駐車場に到着 振り返ると朝日岳が見送っているようだった