≪紀行文≫ |
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〜〜〜雄大な北アルプスの絶景と次々と現れるお花畑に酔いしれながら、歩いた歩いた三日間〜〜〜 |
この山行は昨年と一昨年とも悪天候予報のため中止になって、今回は三度目の正直で実施が出来たとのこと。
私は昨年も行きたい候補でしたが休みの都合で申込みが出来ず、今年はどうしても行きたいと思い、夏休みをこの山行の為に使い参加しました。
一週間前から天気予報が気にかかります。台風15号と16号のダブル、どちらも日本を目掛けて北上する予報。
決行か中止かが決まる二日前、なんと両台風とも北アルプスから避けて進み、山行予定日の三日間のお天気は良くなる予報。
決行が決まった。ヤッター!と心の中で叫び、子供の頃のはしゃぐ気持ちでした。
<一日目(8/23)>霧/晴れ
参加者20名を乗せたバスは新潟から蓮華温泉を目指し進むが山道に入るとスピードが出ない、予定より約30分遅い到着です。
登山口のある蓮華温泉、天気はというと雨こそ降らないまでも曇り。
二日後、無事ここに戻ってきて温泉に入るのを楽しみに元気よく出発です。
出発して1時間50分、天狗の庭に着くも周りはガス、お天気が良ければここから雪倉岳・朝日岳の眺望がすばらしいのに残念。
しかし、すれ違い下山する登山者から「白馬大池から上は青空だよ」の声に皆元気が出ます、さあ坂の上の雲目指し頑張ろう。
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白馬大池には予定より約1時間遅れ(バスの遅れ30分含む)で到着、少し空が明るくなってきたようだがガスに包まれています。
ここでランチとして、次は小蓮華山を目指します。
白馬大池から小蓮華山に向かう登山道は、NHKドラマ「坂の上の雲」でエンディングテーマ画像になった場所です。
ガスの向こうにかすかに見え隠れする坂の上へと続く美しい道を登っていきました。
小蓮華山(新潟県の最高峰、標高2766m)からは明日向かう雪倉岳も時折姿を現し始め、三国境からの急登ではブロッケン現象を楽しみながら進み、山頂に近づくにつれ青空が広がってきて、青空と雲と山容の織り成す雄大な景色に見とれながら白馬岳に登頂。
白馬大池からのコースタイムは、ほぼ計画どおりで今宵の宿「白馬山荘」に到着しました。 |
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蓮華温泉から三日間のスタート |
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白馬大池を振り返る |
新潟県の最高峰、小蓮華山山頂 |
ブロッケン現象 |
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白馬岳山頂へ向かう |
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白馬山荘前からの夕暮れ、
雲海の上に浮かぶ剣岳 |
白馬岳山頂での集合写真 |
夕食前には併設するスカイプラザ白馬で談話、生ビールで酔いしれ、夕暮れ時には雲の上に浮かぶ剣岳などの絶景を眺め、雲上人になった気分に酔いしれました。
白馬山荘の部屋は4名づつの個室で快適、明日の為に早めに就寝です。 |
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<二日目(8/24)>晴れ/霧
白馬山荘の朝食は5時15分から、4時には起きて仕度を始めます。
お天気は…?と窓の外を覗くと周りはガスに包まれています、ガッカリ。
しかし、日の出時刻を過ぎると、あっとゆう間にガスが切れて青空と雲海が広がってきました。太陽のエネルギーは凄い。
さあ、二日目の行動時間は8時間30分と長い、朝食後に当初計画より30分早く出発。三国境まで昨日登って来たコースを戻ります。 |
出発から20分、二度目の白馬岳に登頂、360度の大パノラマです。
周りに広がる雲海、目の前の旭岳には影白馬が写り。
杓子岳・白馬鑓ケ岳の奥に連なる五竜岳と鹿島槍ヶ岳、その奥には槍穂高連峰。
谷を隔てて剣岳など立山の峰々、遠くには加賀白山まで見渡せます。
雲が高めですが、今日の天気は予報どおり良いようです。
朝陽を浴びながら、白馬岳山頂から三国境へ向かって下っていくと、前方にこれから向かう雪倉岳と朝日岳が雲の上に顔を出しています。 |
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朝陽を浴びて |
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白馬岳山頂からの大パノラマ |
遠いねぇ、でも頑張って歩きましょう。周りの絶景に感激しながら足取り軽く下って三国境まで来ました。
ここから昨日登ってきたコースから分かれ雪倉岳へ向かいます。
三国境分岐からすぐの所には女王コマクサ、そしてマツムシソウが登山道脇のあちこちに咲いています。
蓮華温泉に下山する鉱山道分岐を過ぎると鉢ケ岳が聳えていますが登山道はありません。
北側斜面のトラバース道を雪倉岳に向かって進むと‥、そこにはお花畑が広がっていました。 花の雪倉・朝日の第一弾です。
ハクサンコザクラ、ハクサンイチゲ、ハクサンフウロ‥、ウサギギクに……、ミヤマキンポウゲに………。あと、コバイケイソウ、クルマユリ、ヨツバシオガマ、キンコウカ………、数えきれない花の数々と群落。 |
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三国境まで下る |
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雲の上を歩く気分〜前方の山は小蓮華山 |
三国境〜これから向かう
雪倉岳・朝日岳方向を眺望 |
三国境から雪倉岳へ向かって、
手前の山は鉢が岳 |
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振り返って白馬岳と旭岳 |
鉢ケ岳 |
前方に雪倉岳 |
雪倉岳避難小屋前で一休み。綺麗な小屋でしたが、飯豊朝日などの避難小屋と違い緊急時以外使用禁止だそうです。
ここから雪倉岳山頂まで約一時間の急登が待っていました。ガスが掛かった中を登って行くと、トウヤクリンドウが群生しています。
山頂直下まで登るとガスが切れ山並みが見えてきました。偶然か…、私たちへのご褒美か?、タイミングが良すぎます。
今朝出発した白馬岳からの稜線、剣岳も頭を出しています。
雪倉岳山頂で、ちょっと早めのランチとして、次の朝日小屋までの長い道のりに備えます。 |
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トウヤクリンドウの群落 |
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雪倉岳からの展望〜左に白馬岳 |
雪倉岳山頂での集合写真 |
雪倉岳(標高2611m)から一旦標高2000m近くまで激下り、ガスの中に突入です。
しかし、そこから朝日小屋までが花の雪倉・朝日の第二弾、第三弾、第四弾と、これでもかこれでもかのお花畑ロードの繰り返し。
シシウド、トリカブト、ハクサンシャジン、カライトソウ、カラマツソウ、シモツケソウ…、花の名前が次から次へと増え。 |
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ガスの中に突入する |
一面のお花畑が広がる |
小桜ケ原と名付けられたお花畑を過ぎると水平道分岐、朝日岳に登るコースと朝日小屋に向かう水平道に分かれます。
私たちは水平道を通り朝日小屋に向かいます。
この水平道、名前どおりとはいかず大きくアップダウンを繰り返します。
ここまで来ると足の疲れも増して来ますが、周りの花々に励まされながら進みます。
途中の雪渓が残っている場所ではハクサンコザクラの群落。「綺麗だねぇ、可憐だねぇ」などと声が上がります。
またコイワカガミ、サンカヨウ、キヌガサソウ…など春の花々まで残っていました。 |
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前方には赤男 |
お花畑の木道を歩く |
ハクサンコザクラの群落 |
そして水平道分岐から約二時間、朝日小屋に到着です。
朝日小屋の夕食は17時から、それまでの間は小屋前のベンチでくつろぎます。
ここでのビールは何といってもア○ヒでしょ!と思ったら、ア○ヒのロング缶は売り切れ。
私はこだわりを持ってア○ヒのレギュラー缶で乾杯!、でも二本目は我慢出来ずキ○ンにしてしまいました。
夕食の時間、この小屋の女将から挨拶と料理の説明、とても山小屋とは思えぬ手作り料理がとても美味しかったです。
そして三日目(最終日)に備え布団にもぐり込みます、おやすみなさい。 |
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朝日小屋に到着 |
小屋前で乾杯 |
手料理の夕食 |
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<三日目(8/25)>晴れ/曇り
朝食は5時から、今日は午後からの雨予報もあり5時半に出発です。
ご来光は朝日岳に隠れて拝めませんでしたが、上層の雲が多めながら晴れています。
さて、準備を整え出発しましょう。朝一番、朝日岳山頂までの約一時間の登りです。
朝日岳山頂、ガスもなく風もなく穏やかです。
山頂からは白馬岳・旭岳・小蓮華山、そして立山・剣と眺望出来ました。 |
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朝日小屋を出発、
目の前に聳える朝日岳を目指します |
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赤い屋根が印象的な朝日小屋を振り返る |
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山頂直下のお花畑 |
朝日岳山頂での集合写真 |
朝日岳山頂からは吹上のコルを目指し下ります。
吹上のコルは栂海新道との分岐にあたります。
私たちの前を歩いていた二人の登山者は栂海新道に入りましたが、私たちは蓮華温泉に下ります。
次ぎの目標地点は五輪高原の花園三角点(標高1754m)です。
そこまでの道は木道が多く続きます。そして又々お花畑が次々と現れます。
ここにもハクサンコザクラ、アヤメ、オニシオガマ、シロウマアサツキ、などなど…。
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吹上のコルに向かう |
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登山道脇のお花畑 |
五輪高原の花園三角点を過ぎると、蓮華温泉の建物が谷越しに見えます。
未だまだ遠いねぇ…の声。
花園三角点の標高が1754m、このコースの最低標高の瀬戸川鉄橋が約1170m、そこから蓮華温泉(標高1470m)まで登り返しが待っているのです。 |
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もう少しだ頑張れ、最後は気力です、蓮華温泉の建物が見えると歓声が上がり全員無事到着しました。
蓮華温泉で三日間の汗を流し、昼食を食べ、バスに乗り込み新潟への帰路につきました。 |
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花園三角点を目指し下る |
花園三角点で朝日岳を背景に記念撮影 |
蓮華温泉に無事下山しTリーダーと握手 |
アルプスの雄大な山容に感動し、これでもかこれでもかと続くお花畑ロードに魅了され、累積標高上り約5300m、総歩行距離約33kmを歩き通した達成感、参加して大満足の三日間でした。
Tリーダー、そして参加された皆さんありがとうございました。 |
<今回出会った花々の一部> |
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