≪コースタイム≫
新潟駅南口(6:10)=随神門(9:30)…五重の塔(9:50)…二の坂茶屋(10:10-10:25)…南谷分岐(10:40)…南谷(昼食10:50-11:40)
…羽黒山山頂部散策(12:15-12:50)…(旧月山登拝路経由)…荒沢寺(13:30) …二夜の池(13:35-13:55) …月山ビジターセンター(13:55-14:30)
=新潟駅南口(18:00) |
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≪紀行文≫ |
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十年ほど前、羽黒山周辺を歩いたことがあります。その当時、南谷への道は道形はありましたが、草に覆われていて、気楽に入って行ける場所ではありませんでした。南谷も草に覆われた原っぱでした。
最近になって、南谷への道や南谷が有志の方々によって整備されたとの情報を知りました。
新潟楽山会の会員の中で、南谷に行ったことがある人はまずいないだろうから、会の山行で実施するのも面白いと思いトレッキングとして計画することにしました。
しかし、南谷に関してはネット情報だけなので少し心配でした。かと言って、行って見てくるには遠すぎます。そこで考えたのは南谷はメインに出さず、計画上はオーソドックスに石段の参道を上がり、バスで車道を降りることにしておき、その日の天候、山行時に南谷への道の状況を見極めて、条件が揃えばその場で山行コースを変更することにしました。
幸いお天気も南谷周辺の道の状況も上々申し分なく、思い通りの山行コースに変更して歩くことが出来ました。
参道入り口の随神門をくぐると、高低差十数mの急な石段の下りになります。
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出羽三山神社入口 |
随神門 |
随神門をくぐると急な下りの石段です |
石段を下り切った所には、各地の有名な神社のお社が参道両側に六社並んでいます。
朱色の欄干のお太鼓橋、祓川橋の右手には須賀ノ滝が見えます。
この日はお天気続きのせいか滝の水量は少なく、岩を伝い落ちている感じでした。
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有名神社の社が並んでいます |
祓川橋は朱色の欄干のお太鼓橋です |
祓川橋から見る須賀ノ滝、
水量が少ないです |
参道の両側には杉の巨木が立ち並び、随所に多くの社や爺杉、五重の塔など由緒ある旧跡が並び、羽黒山の歴史の長さを感じさせます。
五重の塔を過ぎると、いよいよ参道名物の石段登りが始まります。石段は2446段あると言われています。“言われています”と、歯切れの悪い言い方になるのは、石段の高さが段ごとに千差万別で、段差がとても小さいものになると、これは石段だろうか、はたまたただの石畳だろうか、いずれか判別が付けられない物が多く、正確に数えることなど出来そうもないからです。
百人が数えたら百通りの段数になって、何段が正解なのかたぶん誰にも分からないのではないかと思います(真面目に考え過ぎかも)。
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爺杉、杉の超巨木です |
五重の塔、平将門の寄進だそうです |
いよいよ一の坂の石段を上ります |
一の坂を登り終えて、石畳の道でやれやれ一休みと一息つくと、またすぐに二の坂の石段登りが始まります。
二の坂は別名「油こぼし坂」とも言われていて結構急な石段が続きます。
二の坂終了点のちょい手前に、石段石畳の参道随一の名所名物「二の坂茶屋の力餅」があります。
時間が取れないので、今回の山行では二の坂茶屋の立ち寄りはパスする予定でした。でも、お天気に恵まれただけでも運が良いのに、さらに道路事情が良くて、バスが予定より30分早く到着でき時間に余裕が出来たので、二の坂茶屋に立ち寄ることが出来ました。
多くのメンバーが力餅を味わっていました。力餅はきなことあんこの二種類で、食べたメンバー大方の感想では、きなこの香りがとても良かったとのことでした。
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二の坂の石段 |
二の坂茶屋 |
力餅を食べると元気をもりもり |
二の坂茶屋の力餅を食べて元気を出して石畳の道を歩いて行くと、三の坂の直前に右に入る道があり、南谷への案内板が立っています。
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二の坂と三の坂間の石畳の道 |
途中の参道脇にある芭蕉塚、
石碑の字は読めず |
南谷分岐、南谷は右へ、三の坂は直進 |
南谷への道は良く整備されていました。
山腹を巻いてほぼ水平に付けられている道なので、水たまりが出来易くて泥田の場所もあるのではと心配でしたが、お天気続きのおかげで、路面が柔らかい場所も多少ありましたが大したことはありませんでした。
路面には飛び石が敷かれています。敷かれた飛び石に道の歴史を感じさせられます。
芭蕉が逗留していたという別院の跡地は広場になっていて、石の土台が残っています。また、奥には有志の方々が復元したという心字池のある庭園跡や“有難や雪をかほらす南谷”と彫られた句碑、天然記念物の“南谷のカスミザクラ”があります。
計画では、南谷は参道から往復することにしていましたが、道の整備状況が良いので、参道には戻らずに南谷から直接羽黒山の山頂部に登ることにしました。
南谷からすぐの所に歴代別当(羽黒山で一番偉い人)の墓地があります。とても質素な墓石で静かにたたずんでいます。
墓地を過ぎると樹相が杉から広葉樹に変わります。道は、静かで厳かな雰囲気から、一転明るく華やいだ雰囲気になります。
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南谷から直接羽黒山の山頂部を目指します |
羽黒山別当の墓地 |
紅葉に包まれた道 |
南谷から上りつめると旧月山登拝路に交わります。旧月山登拝路を少し登ると駐車場や寺社群が立ち並ぶ羽黒山の山頂部です。
私達は山登りに来た人達なので、お土産屋さんには目もくれず、山頂部に上がったらまず第一に羽黒山の標高点部を確認に行きました。
標高点部は東照宮の敷地横に在ります。
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東照宮敷地脇の標高点部、標柱は無し |
寺社群の散策、驚嘆の声も上がります |
三山神社 |
計画では、山頂部からはバスに乗って下ることにしていました。
しかし、南谷から登りついた旧月山登拝路はとても良く整備されていたのと、お天気が良く道が乾いていて路面の状態が良いので、バスに乗らずに旧月山登拝路を歩いて下ることにしました。
南谷の道と同様、旧月山登拝路にも飛び石がずーっと敷かれています。道の歴史を感じると同時に、信仰の力のすごさも感じさせられました。
旧月山登拝路を下ると荒沢寺(こうたくじ)に到着します。その昔の月山の登拝は、この荒沢寺から先は女人禁制でした。
荒沢寺の敷地には女人禁制を知らしめる石碑が立っています。
もちろん今どき人の世では女人禁制などと言うことはありませんが、神様の世界では禁忌が残っていて、バチが当たるかも知れないので、誰も石碑から先には行きませんでした(ほんとは疲れていたのです)
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旧月山登拝路の様子 |
旧月山登拝路の様子 |
荒沢寺(こうたくじ)の山門 |
旧月山登拝路を下りると、周辺には荒沢寺のほか国民休暇村羽黒、キャンプ場、スキー場、月山ビジターセンターがあります。
また月山ビジターセンターから道路を挟んで向かい側には二夜の池があります。
池の周囲には遊歩道があるので、山行の締めとして、遊歩道で池を周回しました。
(おわり)
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二夜の池 |
何か珍しい物でも? |
月山ビジターセンター |
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