会山行紀行文 2013年
 10.14(月)
晴れ
(たつのさわ)(いどこややま)
辰の沢・井戸小山
788m
  902m
参加者 (紀行文) 1977 T/A
単独行
(男性1名) (写真)1977 Y/A
≪コースタイム≫
棒目貫・たきがしら林道ゲ−ト駐車地(5:30-5:50)…たきがしら湿原(6:15)…登り口(7:35)…辰の沢(9:25)…860m峰(11:30)…井戸小屋山(14:00)…駐車地(15:50)
≪紀行文≫
                                 〜〜〜県境稜線の峰々に癒されます〜〜〜

 阿賀町(旧上川村)の「辰の沢・井戸小屋山」に行って来ました。
 地形図(1/25000安座、御神楽岳)を広げると「辰の沢(基準点名)」から「井戸小屋山」に掛けてコの字方に稜線が続いています。
 そこを一周する計画です。

 どちらから登るか迷いましたが、「たきがしら湿原」を縦断して「辰の沢」から「井戸小屋山」に向う事にしました。
 拠点は棒目貫口たきがしら林道ゲ−ト駐車地としました。
 ゲ−ト〜たきがしら湿原〜辰の沢〜井戸小屋山〜ゲ−トの周回です。

 「辰の沢」から「井戸小屋山」に向かった昨年は800m峰で止り、「井戸小屋山」から「辰の沢」に向っては860m峰で止っていました。
 これを結ぶ未踏区間を踏破する楽しみもありました。
  
 当日、自宅を早発して棒目貫口林道ゲ−トの駐車地で朝食をとって出発。
 舗装された林道を歩いて、朝の「たきがしら湿原」を縦断して続く「滝首・谷地林道」を下り谷地川に掛かる「やちがわおおはし」を渡り、林道先の登り口で一息入れて入山です。

 昨秋、入山の経験から気は楽です。ブナ林の登りから傾斜が増すごとに大杉、五葉松が混在してくる。
 更に高度を上げて尾根筋から垣間見れば遠方に飯豊連峰、その前面には会津の知らぬ山々が浮かぶ。
 無風快晴の日和、静かな山歩きが出来そうです。
  谷地川の谷沢を隔てた真向かいに井戸小屋山の峰々が連なり逆光を受けてまぶしい。

 この時期、蜘蛛の巣には閉口、払いながら進んでもねっとり顔面に絡むことしばしばです。
 頂稜も迫ると岩盤が露出する嫌な地帯で、慎重に抜けて屹立した岩峰に上がるとほっとします。
 ここからの眺めは一品、飯豊連峰や五頭連峰方面がそれぞれ遠方に見えます。
たきがしら湿原と管理棟 飯豊連峰を望む 辰の沢岩頭

 長居は無用、辰の沢の三角点は直ぐだ。
 これから彼方の井戸小屋山まで幾つかの小さい峰々を越えなければならない。

 前年、引き返した800m峰に向います。
 尾根筋は紅葉、落葉には未だ早い潅木群です。眺望はそこを透かして見える程度。
 標高は低くとも里深い山に入り込んで歩ける気分、それだけで満足です。
 所々に獣道が走り、そこを歩かせてもらう、これも有難いです。
 800m峰には予想した時間に着く。
 立ち木に囲まれ展望のない峰で一息入れ、次の860m峰に向う。ここから暫く未踏区間です。
 有難いことに稜線筋には獣道が付いてます。難儀せずに歩行がはかどります。
 東面は切れ落ち西面は年数を経た大杉が多く立っています。
けもの道を辿る けもの道を辿る 辰の沢を望む

 期待した御神楽岳方面はこれらの樹林で望めません。

 登り終えると860m峰で井戸小屋山から偵察してきた場所に遭遇しました。

 今日行程のほぼ中間地点です。

 この先、踏み跡を辿り900m峰を越え、井戸小屋山を詰めれば目的は達成したようなものです。 
けものによる生々しい食害 けもの道を辿る

 眺望の効く場所に移動して昼食休憩、胃袋を充分に満たしました。 
 中央遠方に飯豊連峰を拝み、近景には谷を挟んで左手に辰の沢から越えてきた峰々、右手は扇を広げた井戸小屋山と900m峰が控えます。
  
 腰を上げて900m峰の登りです。薄い踏み跡の急斜面を力みながら、息弾ませてやや広い山頂に到達。
 周辺は太い樹林に囲まれ陰湿な雰囲気漂う山頂でした。
井戸小屋山を望む けもの道を辿る 越えてきた峰々

 早々に井戸小屋山に向かいます。ここからは登山道並の踏み跡が山頂直下まで続きます。
 尾根筋の道中から谷沢を挟んで見る菅倉山、沼の峠山など県境稜線の峰々に癒されます。

 やや藪気味の急斜面を登りきると難なく山頂です。狭い中央に主三角点の石柱がぽつんとあるだけです。
 木立が邪魔で展望も限られます。御前ヶ遊窟に向う登山道が綺麗に刈り払いされています。

 今日最後の峰を後にします。古い杉木立の急斜面を下る登山道は綺麗に整備されています。阿賀町で力を入れているのでしょう。
 このル−トは登山口から綺麗な登山道です。
 気持ちよく歩かせてもらいました。予定より早く駐車地に戻りました。  おわり  
けもの道を辿る 菅倉山・沼の峠山 井戸小屋山の登山道