最近は軽目の山行ばかりしているので、たまには濃い目の山行がしたくなり、時期的に藪漕ぎは承知の上で、マンダロク山から日倉山を縦走することにしました。
マンダロク山へは、雪のある時期の定番ルート、高石集落から609m峰を経て登り上がるルート、日倉山からの下りは、いつも早出川ダムに下っていたのですが、歩いたことがない尾根を歩こうと思い、今回は817m峰を経て、滝沢の左岸尾根を下りました。
思った以上に雪消えが早く、尾根上ではほとんど雪が拾えませんでした。雪を拾うための急傾斜の斜面のトラバースや藪漕ぎが多く、意図した以上に充足感がある山行になりました。
高石集落からの出だしは、集落内の所々に取り付けられている「日倉山・日本平山」と書かれた小さな案内板に従って進みます(集落内は家の軒下を通る細い道で、分かりにくいので、初めての人はきっとおろおろするだろうと思います)。 |
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大沢を渡渉したら、そのまま尾根の先端に取り付けばいいのですが、私はいつもソブ沢左岸の古い林道跡を歩き、杉林の斜面を上がって尾根に取り付きます。
尾根の下場は日当たりが良くないようで、湿っていて、藪は薄いのですが、登るに従い藪は濃くなります。
609m峰に至るまでの間で、雪が使えたのは二番目の送電鉄塔の周辺だけでした。 |
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高石集落、前方を右に入る |
取り付き間もない尾根、藪は薄い |
少し登り上がると藪は濃くなる |
609m峰からマンダロク山に至る尾根上には雪がありません。
雪を使うために大きく右に回り込んで、急な斜面を登り上がってマンダロク山に向いました。 |
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609m峰近くで雪が使えました |
609m峰 |
609m峰からマンダロク山 |
マンダロク山の三角点の周りは雪が消えていました。
地元の人たちはマンダロク山を「前日倉山」と呼んでいます。山頂の標識にも「前日倉山」と書いてありました。
三川の五十島方面からの登山道には、山頂付近ではまだ雪が乗っていました。 |
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マンダロク山山頂部 |
マンダロク山山頂 |
五十島方面からの登山道 |
マンダロク山の山頂部には背丈の高い木が無いので、360°の大展望です。
多少標高が高いからでしょうか、菅名方面にはまだたっぷりと雪が付いて白く輝いています。 |
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マンダロク山から菅名山塊 |
マンダロク山から五頭山塊 |
日倉山方面の尾根の様子 |
マンダロク山と日倉山の間の尾根はめっぽう広く、起伏が穏やかなので、雪が付くと広い丘陵帯や雪原になります。
雪が無い時期には木々や下藪に視界が遮られるので、広さは感じられなくなります。雪が付いている時期にのみ見せる顔です。
マンダロク山と日倉山の間の尾根は雪が吹き溜まるのでしょうか、今でも雪の深さは優に2メートルを超えています。
日倉山の山頂では、山頂標識の周りの雪は消えていました。
川内方面の山では時折見かけるのですが、日倉山にも丸い石板が置かれていました。これは何なんでしょう? |
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日倉山に向う尾根 |
日倉山に向う尾根 |
日倉山山頂 |
下山は、817m峰から滝沢左岸尾根を下りました。
817m峰直下は猛烈な藪で、ピーク上から尾根が見えず、すんでのところで通り過ぎてしまうところでした。
尾根上の藪があまりにもひどいので、雪が残っている斜面に出て、尾根下20〜30mほどの位置で斜面をトラバースして下りました。
斜面のトラバースで下った標高は250m程で、長いトラバースになりました。
尾根下の雪の斜面をトラバースしたり、尾根下の雪堤を歩く時、絶対に留意すべきことは、枝尾根の存在を地図で確実に把握しておくことです。
枝尾根はたいていの場合、終端が沢に落ち込んでいるので、枝尾根に乗ったことを知らずに進めば、とても厄介なことになってしまいます。
尾根下の雪を歩く時、枝尾根は視認だけでは本来予定していた尾根と判別ができません。
頭にたたきこんだ地図で尾根が向う方向や枝尾根がある位置を常に対比していなければ、枝尾根に乗ってしまっても、そのことに気付くことができません。また、ガスなどで、前方の視界が悪い時は、斜面の雪や雪堤を使わず、苦しくても藪を掻き分けて尾根を進むことが必要です。 |
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下山のルート、奥が817m峰 |
817m峰直下の尾根の藪 |
トラバースしてきた急斜面を振り返る |
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436m峰付近からは尾根の藪が徐々に薄くなってきました。
436m峰を超えて少し下ると明瞭な踏み跡になりました。
イワウチワも咲いています。
もう里はすっかり春なのです。(おわり)
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435m峰の下場、明瞭な踏み跡あり |
尾根のイワウチワ |