参加意向を伝えた後、情報を得ればえるほど、残雪を高低差約900m登る、急登・やせ尾根あり、林道を約1時間歩くなどなど、これは大変な山行になると恐れをなしてきた。
そして参加者の名簿を見てまた驚いた。名うての冬山山行でしかお会いできない強力メンバーである。
水沢部落一番奥でバスを止め準備、最初の林道は残雪と雪がない場所は雪解け水が川になっている道とほぼ交互に出てくる。
私は、ゴム長靴なので問題ないが、革靴の人が多く深さ約20p位の場所では渡渉しているのと同じ、足を置く場所に苦労している。 |
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歩いた奇跡(赤登り・青下り) |
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水沢部落一番奥にバスを止め準備 |
雪解け水が川になっている林道 |
林道のカーブミラー、頭だけ見える |
今回、棒掛山を良く知っておられるY氏は、2月に既に1回登っているとのこと。
取り付き場所や残雪期のコース取りも良く知っているので先頭に立っていただいたが、林道をカットしたり、ここから取り付くとルートが短いなどの情報を頂きながら、林道丁字路までリードしていただいた。 |
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Y氏からカットする場合ここから取り付くと説明あり |
林道カットして杉美林を歩く |
林道丁字路の手前の広い平原・晴れ渡っている |
今日の天候は、林道を歩いているときは良くわからなかったが、林道丁字路の手前の広い平原で棒掛山近くの山がよく見える場所では、晴れ渡っていた。
林道丁字路からの急登はIリーダーの出番、急な登りで雪が割れている個所は登るコース取りに手間取る。 |
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林道丁字路からの取り付き場所 |
取り付き場所上部 |
登りが見えない急登場所 |
大戸沢に沿ってその上部をコース(大戸沢右岸稜)に取り、杉林等の林を縫うようにして登る。
途中から、最近入会された40歳台の馬力あるF氏が松花尾根まで先頭に立っていただいた。 |
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大戸沢右岸稜を歩く・晴れて気持ちいい |
棒掛山手前のピークが見えてきた |
等高線に沿うように横にコース取り |
標高約550mの場所は緩やかな斜面で、ここから等高線に沿うように横にコース取りしたが、そのすぐ上は急斜面なので、横切っている間の斜面の上部は、頻繁に雪崩跡が出来ていた。今日は大丈夫なのかと少し心配になる。 |
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歩いているすぐ近くの雪崩跡 |
前に見える杉が松花峰の屋根道 |
雪壁をよじ登る |
この先の松花屋根コースは、Y氏がこの残雪時期で安全を第一に考慮したルートとして決定したものだ。
松花尾根は痩せ尾根が多く、最初は藪から入るが、直ぐに細い尾根は厚い残雪が乗り、いつ崩れるかわからないような、また1人しか通れないような細い場所が多く、急登も重なり、時間をかけてゆっくり登る。 |
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尾根道の雪の壁に挑戦 |
細い尾根は厚い残雪が乗る |
藪と雪の壁によじ登る |
途中、向かいの斜面で「ゴー!」という雪崩の音。かなり迫力あり。 Y氏から、「もうすぐに安全な場所になるよ」の声で一安心。
広い所へ出た所は、漸く周囲が見通せる場所で、後ろは阿賀野川や2月にYリーダーが山行で登った福取岳・兎ヶ倉山が近くに見える。 |
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漸く安全な広い場所に出た |
阿賀野川・福取岳・兎ヶ倉山が近くに見える |
足が揃い一列に登る |
その場所から、交代でベテランが先頭に立ち進む。登る先にカモシカがいるよ、とY氏が声を出したが、私は目が悪いのか確認できず。
棒掛山手前の肩のピークまでは、急登の連続と下が見えないほど雪が割れている個所があり、ここに落ちたら大怪我か上にあがらせることが出来るか心配な場所である。
難所を幾つか越えて、漸く棒掛山手前の肩のピークに着いた。
ここは飯豊連峰の主峰が近くに見える場所。しかし、黄砂の関係かぼやっとしている。
ここから緩やかに登り棒掛山山頂に11時10分に到着。頂上は広い場所で、雪のせいか頂上ピークがよくわからない。
難儀して登ったので、自然に「万歳!」の声が出る。私も登る前はどうなることやら、途中断念することがあったら、ほぼ同じコースを降りるということだったので拾ってもらおうかな、と考えていたが、考えすぎで悠々と登られた。
これも、Y氏、リーダーI氏始め、冬山のベテランのアドバイスと感謝している。 |
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急登の場所・この下は雪が割れている個所で危険 |
棒掛山手前の肩のピークから飯豊連峰 |
棒掛山山頂で「万歳!」 |
頂上は風が強いので、喜びを共有したり、写真を撮ったりした後、早々にY氏とIリーダー協議した食事場所の「的場平(まとばだいら)」に向かう。
途中に素晴らしいブナ林が姿を表す。しかし、殆どの人は的場平の場所は分からず、Y氏の後について行ったが、歩く歩く、かなり歩いたので、途中「何処まで行くのか?・まだなのか」という声。
後でわかったが、「ビールのカッチ」への縦走路の途中にある990mのピーク少し下の場所で、山頂から北東に数百mほど歩いたところの平地であった。
この昼食を食べる場所は、Y氏が直ぐ近くの蒜場山を見渡せる絶好の場所として連れてきたのである。
ここに来なければ見れない、蒜場の裏側からの眺めである。
昼食は、斜面を利用して広がって位置取りをし、参加者は少なかったが女性の笑い声で和やかな時間を過ごす。 |
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前方、飯豊連峰見ながら昼食場所の的場平へ向かう |
途中の素晴らしいブナ林 |
前方蒜場山を眺めて和やかな昼食 |
帰りは、ほぼ同じ道を戻るコースを取るが、松花尾根は崩れやすいので、危ない場所を避け、途中から降りるコース取りとした。
一旦、棒掛山まで戻り、頂上下から松花尾根へ下る。
この間は、登るときはさして急とは思わなかったが、降りるときは急に見え、滑ったらかなり下まで落ち、怪我は当たり前という感じの難所が、次から次と出てくる。
一番、時間をかけたのは、登りの時も危険であった、急坂で下に深い割れ目がある場所。滑ったら深い割れ目に落ち、助けることが出来るかわからない。
その場所を過ぎたら、広くてやや緩やかな場所に辿り着き、全員安堵。
ここからのコース取りは、登りコースと違う場所に出たのでショートカットしながらの下山で、Y氏先頭で周囲が見渡せない杉林の中を縫って歩く。
気持ちは、危険な場所でないせいか、ルンルン気分。 |
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蒜場山 |
急坂で下に深い割れ目がある場所 |
杉林の中をルンルン気分で下山 |
休憩のときに、Y氏に質問した。「周囲が見渡せない杉林でよくコースを間違えずにリードしていますが、どのようにしているのか。」と問うた所、「林に入る前に進む先の向いの山(竹ノ倉山?)を確認して、その方向に歩く」とのこと。1人のときは地図・磁石等で確認するようだ。 |
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休憩場所からは、林道を1つ超えて一番下の林道まで、まっすぐに降りるが、林の中と急坂なので、各自自由に降りてもよいとの指示なので、深いと30pほど潜ることはあるが、快適に走るようにして横に広がり全員下る。
登って来た時より1/4手前の林道に到着。
ここからは、ふきのとう取りに気持ちをチェンジする人がいた。
林道も行きと同様、雪解けで川となっている難所をくぐりぬけながら、14時30分水沢部落に到着。 |
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快適に走るようにして横に広がり下る |
林道に降りた場所 |
今回は、事前にはワカン持参であったが、必要とする所は少しあったようであるが、最後までつぼ足で済んだ。
この、難儀な山に登られたのも、Y氏、Iリーダー始め、冬山のベテランの皆さまのアドバイスのおかげです。ありがとうございました。 |
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