縞枯山2403m,茶臼山2384mで北八ケ岳に位置している。ロープウエイで2230mまで行けるのだから縞枯山への標高差は200m程度、これなら軽いハイキングである。
Oリーダーからの山行計画書によると、歩行コースのチェックポイントは3つ。
反時計廻りで第一ポイントは五辻、第二ポイントは縞枯山と茶臼山分岐点、第三ポイントは雨池峠である。 これだけ頭に入れ出発した。
【台風の 失(う)せて長野の 山旅へ 】
諏訪ICを出る。
天空は大きな風呂敷を拡げ雨が落ちないようになっていたが、ロープウエイ乗り場に着くと我々は雲海の中に包まれてしまった。 |
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ロープウエイ乗り場 |
そんな中をロープウエイに乗り7分で標高500mを稼いだ。歩くと2時間は掛かるという。
北八ケ岳山頂駅2237mで下車しいよいよ歩きである。
【ロープウェイ 降りし北八っ 秋色に】
総数42名が6班に分かれての出発。それはそれは長い列をなした。廻りから「昔の一クラスの人数って多かったのだな〜」。
昔は若かった我々の時代の一クラスの人数は確かに多かった。
ガスの中、木道が続く。昨日は雨だったので木道は濡れて滑りそうだった。廻りはガスのため視線は木道に集中し滑らないようにと歩行を進む。 |
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北八ケ岳山頂駅付近 |
滑りそうな木道が続く |
しかし中にはわーっと叫びながら滑り転倒している仲間がいた。怪我がなくてよかった。そんな木道を30分も歩いた頃木道から山道に変わり10分もしたら第一ポイント五辻に着いた。標識のみで廻りは樹木。
【霧流れ 滑る木道 気をぬけず】
【倒木の 苔にねづきし きりん草】
休憩を少しとり、軽い足取りで再度歩き始めた。45分くらいしたら枯れ木が現れ第二ポイントの縞枯山と茶臼山分岐点到着した。
右折し茶臼山に向かう。少し登りになったためか歩行速度が遅くなった。
廻りは枯れ木が増えてきた。石がごろごろする山道を進み予定より30分遅れで茶臼山に着いた12時40分。 |
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山頂の展望は全くなし。山頂は広くはないが42人は余裕をもって座ることが出来、昼食となった。
食事が終わっても廻りはガスで遠方視界は無理だろうということで、展望台へ行くのは止めた。
【秋日射す 茶臼の昼餉 明るくて】
茶臼山を後に来た山道を引き返す、分岐点に着いてひと休憩。 |
“五辻” |
縞枯山と茶臼山分岐点(鞍部) |
いよいよ縞枯山に向かう、樹林帯の中を晴れていたら空気も美味しく気分もよく楽しいだろうなあ〜と思いながら歩く。
歩きながら枯れた木は根元から倒木しているのだ。
なぜ木は枯れるのか、疑問の好奇心がムクムクと湧き上がる。そして歩きながら観察した。根元から倒木した根は短い。そこで推測した。
この山の木は林床が岩であるため土壌に恵まれていないのだ。だから樹木は深く根を張ることが出来なく、ある程度成長すると風により自分の大きが影響して根が切れてしまうのだ、その結果水分・養分が取れなく枯れてしまうのだろう。しかし木の生命をつなぐ営みは強い、樹林の下は緑の苔がビッシリと覆われていてその苔の中から若木がすくすくと成長していた。
人も同じだなって思ってしまった、子の成長を願い親は老いていく自然の摂理を。
【霧晴れて 縞枯の木々 苔に立ち】
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縞枯山に向かう、樹林帯 |
枯れた樹木が林立 |
樹林の下は緑の苔がビッシリ |
そんなことを考えていたら縞枯山山頂に到着14時13分。ここも展望きかず、展望台はあるがガスのためパス。
これから第三ポイントの雨池峠まで下りの連続である。この下りは急勾配であった。
おまけに石と泥道。転ばないように集中し雨池峠に到着した。
【倒木と 岩場の下山 秋の雨】
ここまでくればもう安心、あとは平坦の道である、木道さえ気を付ければ。
【難所過ぎ 笹原の風 爽やかに】
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縞枯山山頂 |
雨池峠まで下りは石と泥道 |
雨池峠を過ぎ八丁平の縞枯山荘 |
ロープウエイ山頂駅が見え始めたら列の先の方で歓声が上がっていた、なんだろうと近くに行くと花だ。
みんなは今日一日ガスと林と石と泥の世界の中で花を見つけた喜びであった。
【秋草に ほつほつ風露(ふうろ) 淡き紅】
【茶臼への 分岐彩る 鳥兜】
【ふわふわと 秋草の道 秋薊(あざみ)】
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展望は効かなかったが登山道では様々な花が迎えてくれた |
15時20分山頂駅出発し15時30分山麓駅着。計画通りの時間であった。
展望が良ければ天狗岳や南八ケ岳の赤岳・阿弥陀岳等が眺望や、立ち枯れた木が白く縞模様に見える縞枯現象も見れるとあったが、これは次回のお楽しみとなった。山々はいろいろな楽しみを人に与えてくれる。今回も新しい発見があり楽しむことが出来た。 |
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縞枯山山頂にて集合写真(人数が多いので2組に分けて撮りました) |
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