会山行紀行文 2013年
 08.09(金)〜10(土)
ともに快晴
(ほうおうさんざん)
鳳凰三山
2840m(観音岳)
参加者 (紀行文) 2061 S/K
18名
(男性9名・女性9名) (写真)2070 2061 2040
地蔵岳(2764m)・観音岳(2840m)・薬師岳(2780m)
≪コースタイム≫
≪8/9(金)≫
新潟駅南口(4:30)=御座石鉱泉(9:20)=西の平(9:35)…燕頭山(11:45-12:20)…鳳凰小屋(14:30)泊
≪8/10(土)≫
鳳凰小屋(3:35)…地蔵岳(4:35-5:10)…観音岳(6:25-7:10)…薬師岳(7:40-8:00)…中道登山口(11:25-11:35)=立寄温泉(12:35-13:55)=新潟駅南口(18:10)
≪紀行文≫
                     〜〜〜又一つ楽しい山行想い出ができました〜〜〜

 久し振りにお天気の心配がない今回の山行。両日とも晴天であった。

≪8/9(金)≫
 御座石鉱泉で登山届けを出し登山準備を済ませ、再度バスで“西の平”付近の工事現場まで移動。

 “西の平”は御座石登山口から “一山(60分)”分の地点で、この分ショートカットが出来た。
 リーダーが以前このポイントを偶然発見し、事前に通行許可を頂いた為である。

 リーダーが現場監督に挨拶をして出発。

歩いたルート(クリックで拡大)
御座石鉱泉 “西の平”付近の工事現場 “西の平”分岐点から登り開始

 “西の平”登山口からはいきなりの急登、急がず一歩、一歩進む。
 暫く行くとレンゲショウマが咲いている。レンゲショウマ=御岳山と思っていたので思いがけない出会いに感激である。
 クマガワホトトギス、オヤマボクチやセンジュガンピなどの花々に励まされながら高度を稼ぐ。
 樹林帯の中、汗がボトボトしたたり落ちるが時々吹く風が涼しく心地よい。足を止めて深呼吸。
いきなり急登が続く 木陰を選んで休憩 レンゲショウマ他可憐な花に癒される

 猿田彦が奉ってある旭岳を過ぎると更に傾斜がきつくなり、皆口数が少なくなり黙々と登る。

 傾斜が緩やかになったと思うと、突然広い笹原に出る。燕頭山である。

 ここでゆっくり時間をとり昼食タイム。
小さな山頂“旭岳” 傾斜がきつくなり黙々と登る
突然広い熊笹の広場に出る。 “燕頭山”山頂 広い山頂には我々だけ(昼食休憩)

 ここから今日の目的地鳳凰小屋までは「高低差はありませんがいくつかアップダウンはあります。」というリーダーの言葉通り勾配は緩くなるが、長い登りが続きますが、ところ何処ろ崩落した登山道や、切れ落ちた登山道など慎重な足運びが求められる道等もありました。

 シラビソの樹林帯・苔むした岩や倒木、いかにも南アルプスという感じがします。
 木々の間からオベリスクが見えてくるとようやく鳳凰小屋に到着。
崩落地に掛けられた板を慎重に歩く この崩落地では階段が崩れていた 穏やかで明るい樹林帯を進む
勾配は差ほど無いものの慎重な足運びが要求される登山道が続く 鳳凰小屋に到着

 鳳凰小屋ではタカネビランジを中心に沢山の花々が我々を歓迎してくれた。

 寝る場所を確保し小屋前のテラスで乾杯。日が暮れるまで山談義に花が咲く。
 Nさんが枝豆を持ってきてくださる。こんなに重いものを担ぎ上げて下さる彼女に感謝。
 しかもゴミを出さないようにと殻から出して豆だけを…細やかな配慮に感心する。

 夕食のカレーも美味しく、皆二杯、三杯とお代わりをして頂きました。
早速小屋の前で「かんぱ〜い!」 夕食後のくつろぎ 小屋の周りに咲いていた花々
≪8/10(土)≫
 二日目。まだ真っ暗な中、ヘッドランプを頼りに地蔵岳を目指して歩き出す。
 樹林帯の中の急登は起きがけの体には難儀である。

 しばらく進むと風化した花崗岩の斜面となる。天井には星が瞬き、下を見れば街の灯り、正面にはうっすらとオベリスクも見えてくる。
 止まると自分の重みでずり落ちるような感じで前進あるのみ。

 漸くオベリスクが大きく覆いかぶさる直下に到着。
 オベリスクのてっぺんまで登る人もいるとのことだが安全の為オベリスクの途中、祠の奉ってあるところまで登る。

 東の空が何とも言えない赤紫に染まり、遠く富士の姿もシルエットで観えた。
ヘッドランプを頼りに、遠く街灯りが
オベリスクのシルエットが美しい オベリスクの懐から夜明けの空を 明けゆく東の空に富士が
 戻り少し歩くと子授けのお地蔵様の並ぶ“賽の河原”に到着しご来光を仰ぐ。

 足元や、岩の隙間にタカネビランジが今盛りと咲いていた(色が微妙に異なっていた)。

 ここで再度記念写真を
賽の河原の地蔵群(奥は甲斐駒ヶ岳)
賽の河原でオベリスクをバックに集合写真 地蔵様は大小型は様々

 観音岳に向けて少し登った赤抜け沢の頭から振りかえてみるオベリスクが格好良かった。
 鳳凰山の名前の由来はいくつかあるようだが、一説としてこの地蔵岳の巨大な尖塔が鳥のくちばしに似ているからとか…なるほどなと眺める。

 ここからは右手に白峰三山(北岳・間ノ岳・農鳥岳)を見ながら花崗岩の林立する稜線歩き。

 タカネビランジのピンクに「綺麗」「綺麗」と声が上がる。

 もう一つお目当てのホウオウシャジンは前を歩くTさんが見つけてくれたがまだ蕾であった。
赤抜け沢の頭付近 赤抜け沢の頭付近から地蔵岳を振り返る 結構足場の悪い赤抜け沢の頭からの下り

 一旦鞍部に下り登り返すと最高峰観音岳に到着。
 360度の大パノラマが広がる。数えたら富士山を始め百名山が八座(富士山、北岳、間ノ岳、塩見岳、八ヶ岳、甲斐駒ヶ岳、千丈ヶ岳、木曽駒ヶ岳)も見えました。
 岩の上で各々眺望を楽しみながら朝食を取る。真っ青な空が印象的。
鳳凰小屋短縮路三叉路付近 素晴らしい景観にしばし足も止まる 観音岳山頂(後ろは北岳)
山頂からパノラマ(西南方向) 山頂標柱で集合写真

 観音岳から薬師岳へはなだらかで、思わず足を止めてでも眺めていたい稜線歩きが続く。
 薬師岳山頂でしばし休憩の後、素晴らしい眺めも見納め、しっかり目に焼き付け後ろ髪を引かれるように“中道”を青木鉱泉へ下る。
稜線は最高の展望台でもあった
薬師岳山頂の後ろに富士山が 薬師岳山頂にて、後方は白峰三山(右から北岳・間ノ岳・農鳥岳)

 こちらも樹林帯の中、急坂をぐんぐん下る。
 何せ標高差1700mを一気に下るのだ。

 御座石を過ぎ単調な下りに飽き飽きしてきた頃、笹原となり開放的な感じになる。

 更に進むと尾根を外れ急斜面をジグザグ下り中道登山口に到着。

 マイクロバスがここまで来てくれたので林道歩きをしなくて済んだ。

 帰路“ゆーぷるにらさき”で汗を流し一路新潟へ。

 リーダーさんを始めご一緒させて頂いた皆さん有り難うございました。

 又一つ楽しい山行ができました。
薬師岳を後に中道へ降りる(急坂が続く)
途中で出逢った“御座石” 漸く峰から外れ斜面をジグザグに下る 青木鉱泉を示す看板「もう少しだ!」