会山行紀行文 2013年
 07.12(金)〜13(土)
  晴れ  曇り時々雨
(おくしらねやま)
尾瀬沼・奥白根山
1762m(三平峠)・2588m
参加者 (紀行文) 2070 S/F
11名
(男性6名・女性5名) (写真)2070 S/F 1626 I/K
≪コースタイム≫
≪7/12(金)≫
新潟駅南口(6:00)=大清水(9:20-9:30)…一之瀬(10:25)…三平峠(11:40)…長蔵小屋(12:15-12:45)…尾瀬沼散策…長蔵小屋(13:50-13:55)…三平峠…一之瀬…大清水(16:20)=宿(16:40)
≪7/13(土)≫
宿(6:30)=菅沼登山口(7:15-7:30)…弥陀ヶ池(9:25)…白根山頂(10:40-10:50)…避難小屋(12:15-12:25)…五色沼(12:30)…弥陀ヶ池(13:10)…菅沼登山口(14:45)=宿(入浴)=新潟(19:15)
≪紀行文≫
                              〜〜〜「いいよ!入って行け」と女将は快諾〜〜〜

 自身がリーダーを務める会山行で最小人数の山行となった。
 今回のコースは20数年間毎年数回と通い慣れた山々なので自信はあった。心配なのは天候だけだった。
≪7/12(金)≫尾瀬沼
 新潟駅を予定通りに出発し、登山口の大清水には予定より少し早めに到着。これなら尾瀬沼を一周出来るかもしれないと期待する。
 参加者のストレッチを含めた準備を済ませ登山開始。
 一之瀬の茶店までは長い林道歩き、木々の緑を楽しみながら足慣らしと思えば苦にもならず。
準備を終え、リーダーから注意事項説明 ゲートをくぐり登山開始 広い林道を一之瀬目指して歩く

 一之瀬の茶店を過ぎ間も無く登山道に入る。暫くは沢のせせらぎ音や小さな滝を楽しみながら、今日の最高点三平峠を目指す。

 木の階段や木道、石畳等整備された道を登るが見た目より急。途中湧き水があり喉を潤す。
 やがて緩やかな木道になれば三平峠は近い。
登山道脇の小さな2連の滝 整備が行き届いた道を登る 穏やかな木道になると三平峠は近い

 涼しい木立に囲まれた三平峠での休憩はとても心地よい。

 三平峠から尾瀬沼を目指して九十九折りの木道を降りて行く。

 沼が見えるやや開けた場所が三平下。
 ここで昼食と思っていたがやや遅れている為長蔵小屋まで行くことにする。

 長蔵小屋までの尾瀬沼湖畔から燧ヶ岳が綺麗に観える。

 また木道脇には可憐な草花が咲いていた(ニッコウキスゲはこの先)。
登り切った三平峠で休憩 三平下のベンチと沼の向こうに燧ヶ岳が 尾瀬沼と燧ヶ岳バックに

 長蔵小屋の前庭で昼食を摂る。この段階で尾瀬沼一周は諦め大江湿原や浅湖湿原の散策をすることにした。
 前庭にはビジターセンターが望遠鏡が設置しているため覗くと燧ヶ岳山頂での登山者の動きが見える。
 昼食後、大江湿原に向かう。
長蔵小屋の前庭で昼食 燧ヶ岳のズームアップ 大江湿原への木道(ニッコウキスゲがチラホラ)

 大江湿原のニッコウキスゲは後一週間位先が見頃かもしれない(蕾が多かった)。

 それでも充分楽しむことが出来たし、ニッコウキスゲ以外にもワタスゲやアヤメも素晴らしく、いつまでも眺めていたいが時間の経つのが気になる。
大江湿原のニッコウキスゲ(1626 I/K) ニッコウキスゲに囲まれて 大江湿原から尾瀬沼を観る

 大江湿原を後にし、浅湖湿原に向かう。浅湖湿原にはニッコウキスゲは少ないものコバイケイソウの他、小さく可憐な花が咲き誇っていた。

 下山開始時間が迫った為、長蔵小屋に戻り、旧長蔵小屋(現休憩所)の後ろに回り燧ヶ岳と尾瀬沼が美しく観えるポイント立寄った。
 三平峠を越えて、一之瀬からの長い林道をあるき、やや予定時間は過ぎたものの大清水に無事戻ってきた。

 今夜の宿“うめや”は民宿ながらも、かけ流し温泉と、手の込んだお洒落な料理が素晴らしい。
 口は悪いが美人の女将に「予算は無いけど帰りの温泉を頼む」、「いいよ!入っていけ」。
 
浅湖湿原にて 旧長蔵小屋裏手からの景観 帰路(三平峠付近)の木道と木々
≪7/13(土)≫日光白根山(奥白根山)
 早朝6時朝食6時半出発。しかし雨着は必要ないかなと思うレベルの細かな雨が降っている。
 途中コンビニに寄った為か、予定時間より少し遅れて菅沼登山口に到着。しかも駐車料金がなんと3,000円(看板には1,000円しか書いてない)、駐車場で登山支度だけさせてもらいバスは時間まで離れた場所に移動する事にした。

 準備を整え、駐車場から明るい緑のトンネル状の登山道を進む。
 開けた三叉路を指示通り右方向に進むとやがて樹林帯の登山に入っていく。
菅沼登山口で準備 暫くは美しい緑のトンネルを行く この案内板を右に、やがて登山路

 深い樹林帯に入ると徐々に勾配を増し、樹木の根や苔むした岩、丸太の梯子等歩き辛い登山道が続く。
 幸いかな雨着を着る様な雨風も無く順調に足を進める。
 やがて“弥陀ヶ池まで0.9km”の道標に到達すれば急こう配の危険路も終り、弥陀ヶ池までは比較的歩きやすい穏やかな登山道を進む。
結構きつい登りが続く 滑りやすい岩肌の道も多い この標識までが厳しい

 弥陀ヶ池は座禅山の裾にあり、見上げると白根山の山頂部が仰ぎ見ることが出来る。
 この座禅山の斜面には鹿の食害から守られたシラネアオイが植えられ電流柵で保護されている。
 我々が到着した頃には山頂部は濃いガスの中で仰ぎ見ることが出来なかったが、弥陀ヶ池を後にして山頂直下の急登部に取り着くころにはガスが切れ一瞬山頂部が顔を出した。
湖班の木道を歩く 湖畔で集合写真 山頂部が瞬間顔を出した

 弥陀ヶ池を過ぎ暫くは急な樹林帯を登って行くが、やがて木々も低くなるころには危険な岩場が連続する。
 ストックを短くし両手を駆使し、しっかりと岩をグリップしながら登っていく。
 遠く燧ヶ岳が見えたり眼下に弥陀ヶ池や五色沼が見えるが観る余裕が無くなっていく。
樹林帯が切れる付近(遠くに燧ヶ岳) 厳しい岩場に入っていく ストックは使えず(両手でしっかりグリップ)

 やっと這い上がった山頂部の端は鋭く切れ落ちた岩嶺で慎重に足を運ぶ。
 山頂に近付くと今いたところにガスが掛かり始めてきた。そして見上げると山頂部に多くの人が立っていた。
 大混雑の山頂で記念写真を撮り、山頂での昼食を諦め五色沼近くの避難小屋に向かうことにした。
油断大敵の岩嶺部を通過
山頂に立つまで幾度かの危険地帯を 狭い大混雑の山頂で何とか記念写真(1626 I/K)

 山頂から避難小屋に向かおうとするも、ますますガスが深くなり、危険を感じた登山者が引き返してきた。

 初めてこの山に来てガスが掛かれば道に迷う可能性は高いと思う。幸いかな引き返す事も無く避難小屋に向かう。

 避難小屋への道は火山灰で出来たような崩れやすい急なガレ場を降りる。

 やがて登山路も緩やかになり樹林帯に入ると避難小屋は近い。
 この付近から鹿と頻繁に遭遇するようになる。
急なガレ場を下る 緑美しい樹林帯(小屋は近い) 幾度も鹿と遭遇

 樹林帯を抜け広い草原にでると避難小屋に到着。
 小さな避難小屋だが、我々全員が座る場所が空いており、雨風を避けて昼食を摂ることが出来た。
広い草原地帯に出る(小屋は直ぐそば) 小さな避難小屋 小屋内部(全員座って昼食が摂れた)

 小屋から僅かで五色沼に到着。
 五色沼は山頂の大混雑が嘘のように静かで殆ど登山者がいない。

 天気が良ければ此処で大休憩も考えていたが、陽射しがなく長居が不向きなようなので弥陀ヶ池に向かって帰路に着く。
五色沼に到着(静か) 五色沼で集合写真 五色沼を後に帰路に着く

 弥陀ヶ池への道は短いものの荒れた急登が続く。
 我慢して一登りすると道も緩やかになり弥陀ヶ池まで後僅か。

 ここでメンバーから歓声「桜が咲いている!」。
 皆で駆けより写真に収める。よく観ると花が一杯。
後少しで弥陀ヶ池 静かな楽園 季節外れの美しい桜(1626 I/K)

 今日最後の登りを上がると弥陀ヶ池に出る。
 此処で少しの休憩をとり、菅沼登山口を目指す。
弥陀ヶ池に到着 弥陀ヶ池と座禅山 神秘的な弥陀ヶ池(1626 I/K)

 弥陀ヶ池を後にし菅沼登山口を目指す。
 途中少々注意を要する斜面もあり慎重に足を運ぶ。急斜面が終わり開けた原に出て大きな案内板が見えてきたらゴールの登山口まで後僅か。
元気よく下山開始 三叉路の看板が見えてきた 緑のトンネルをくぐり抜ければゴール

 予定より約20分遅れで、菅沼登山口に無事到着。リーダーとして先ずは安堵。
 この2日間変化に富んだ楽しい登山をすることが出来た。
 2日目の天気が良ければと思うが、強く雨に濡れることもなかったので良しとしたい。
 小人数ながらも各役割を担って頂いた各位、そして元気に参加して頂いたメンバーに感謝し文末とします。