〜〜〜感動の景観に感謝感謝〜〜〜
昨年の秋、会山行で悪夢様な暴風に襲われ退却を余儀なくされた那須岳。
今年こそとリベンジ計画を立てた。しかも縁起を担いで昨年とは逆コースで。
新潟駅を参加者16名を乗せ予定通りに出発。
時折車窓から陽が差すもの予報は“雨”、特に午後は大雨やカミナリとか。
何とか三本槍岳まではもって欲しいと願いつつ登山口のMTジーンズ山麓駅に向かう。
山麓駅駐車場には少し早く到着し、始発のゴンドラに乗る。
山頂駅に着くころは今にも降りそうな空模様…「降らないでくれ!」と願うばかり。
準備体操を終え、コース説明や注意ポイントを話させて頂いた。
よく整備された新展望コースを進む名物の“ゴヨウツツジ”開花にはやや早かったかお目にかかることなく通過。
やがて、新展望コースと別れ登山コースである“中の大倉尾根コース”に入った。 |
歩いたコース
(クリックで拡大) |
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MTジーンズ山頂駅で準備体操 |
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出発前のコース説明(2040 Kさん) |
整備が整っている新展望台コース |
新展望台コースから中の大倉尾根に入る |
“中の大倉尾根コース”は見晴らしの良い低木帯の尾根道で晴れていれば左手に茶臼岳や朝日岳の山並みが楽しめるのだが、今日はガスが深く何も観えない。
しかし、足も元や登山路脇には山桜を中心に咲いており、「展望だけじゃないよ」と慰められるように咲いていた。
そして、空から招かざる“雨”がポツリポツリと降りだしてきた。
急ぎ雨具を着るメンバーも。
緩やかな道も徐々に勾配を増し、ガレ場の急坂を登っていくと赤面山への分岐点を通過する。
後少しで三本槍への北温泉分岐だ。 |
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最初は緩やかで広い登り |
斜度を増す登山路に咲く山桜(2040 Kさん) |
低木帯を過ぎるとガレ場の登りが続く |
北温泉分岐から三本槍岳へは、多少のアップダウンと一部歩き辛い部分もあるが概ね苦にならない登山路だ。
しかし、残雪期は道に迷うし今日のようにガスが出る場合はとても危険なポイント(数年前に迷った経験あり)。
山頂ではいつ本降りなるかも知れない空を眺め、まるで雨との競争のように食事を済ませた。 |
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三本槍への北温泉分岐 |
三本槍岳山頂(ガスで展望は無し) |
山頂での昼食(雨との競争のように食べる) |
三本槍岳を降りる頃から我々の昼食を終えるのを待っていた如く雨が降り出して来た。
湿地帯が広くビューポイントの筈の清水平は修理の為か木道が外され無残な姿になっていた。
清水平を過ぎると熊見曽根への急登、しかも上を観ると辛くなるような階段。この階段も修理の為か外されている場所があり一部歩き辛い場所もあった。
熊見曽根のピークには上がらず、巻き道を通って朝日岳の肩部分に到着。
リュックをデポし空身で旭日岳山頂を目指した。山頂までは僅かな距離だが歩き辛い岩登りが続く。
朝日岳山頂からの濃い霧の為展望は全く無く記念写真もそこそこに下山開始。 |
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修理中なのか木道を外された清水平 |
熊見曽根への急登(上を観ると辛い) |
朝日岳への登り(岩場の急登) |
朝日岳から慎重に下山し、“隠居倉”への尾根分岐点である熊見曽根に向かった。
熊見曽根は遠くから観ると三角錐の硬い良いピークであり展望も最高…の筈だった。
隠居倉への尾根道は一部崩落で注意が必要だが概ね明るく展望が素晴らしく、尾根筋から観る朝日岳、茶臼岳は大パノラマが観える(筈)。 |
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朝日岳からの下り(慎重に) |
熊見曽根(隠居倉に向かう分岐点) |
隠居倉手前から朝日岳方面を振り返る |
最後のピーク“隠居倉”山頂に到着。 残念ながら、期待した展望は白い霧の向こうに。
隠居倉から三斗小屋温泉までは急な登山路を一気に下るだけだが、山桜の群生や、木々の間から立ち上がる源泉の湯煙が観えたりと結構楽しめる。 |
三斗小屋温泉の源泉は硫黄の臭いがし、地面からボコボコと湯が噴き出している。ござを敷いて寝れば“岩盤浴”が出来そうに地面が熱い。
滑りやすい火山灰の道を降りると小さな建物が観えてくる。この建物の中に“温泉神社”祀られている。
ここまでくれば目の前に三斗小屋温泉の屋根が観えてくる。
長い道のりだったが雨の中頑張った。 |
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隠居倉山頂 |
三斗小屋温泉の源泉 |
宿のすぐ上にある温泉神社 |
三斗小屋温泉は旧会津中街道の6軒程の宿場だったが、戊辰戦争で消失してしまった。
明治初期に現在の2軒(煙草屋・大黒屋)が作られ現在に至っている。
宿の周りは湯けむりが立ち温泉気分満点。宿での食事は小さな御膳で往時が偲ばれる。
そしてやはりこの宿(煙草屋)は何と言っても露天風呂を中心とする温泉が素晴らしい。 |
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三斗小屋温泉“煙草屋” |
食事風景、小さな御膳がつく |
名物露天風呂(本来展望も素晴らしい) |
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≪5/31(金)≫
早朝4時、外に出ると月が輝いており雲一つ無い空模様。
露天風呂の湯気に誘われ大きな風呂を一人占め、他の団体の女性グループが来るまでゆったりと朝風呂を楽しんだ。
朝食後手早く登山準備を整え、宿での集合写真、ストレッチを済ませ、旧会津中街道に往時の旅人の往来を感じながら足を進めた。 |
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夜明け前の露天風呂と景観 |
宿の前でストレッチを全員で |
旧会津中街道(現登山道)を歩く |
会津中街道を会津方向に向かった暫く歩くと、沼原分岐へ。ここからは新緑まぶしい樹林帯を無限谷向かって下り続ける。
やがて下がり切る頃に涼しげな沢の音が聞こえ、沢を渡る橋が観えてくる。この橋で最降下点となる。
後は“牛ヶ首”に向かって登って行くのみ。 |
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沼原分岐路で会津中街道とお別れ |
無限谷に向かって下り続ける |
無現谷の橋から小さな滝が観える |
無現谷の深い新緑の樹林帯を進むとやがて急こう配の登り、登り切ると沼原・三斗小屋分岐に立つ。そこから緩やか樹林帯を登っていくと急に開けた場所に出る。 |
ここが姥ヶ原、目の前に今日登る茶臼岳が雄大な姿を見せてくれる。
原の一角に何を思ってか苦しげな表情をした姥の石像がある。そして原からひょうたん池に繋がる真新しい木道がある。
リュックをデポしひょうたん池に向かった。少しの残雪を抱えたひょうたん池(茶臼の山頂からみると瓢箪の形)があり、この池から見上げる茶臼岳は最高。 |
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沼原、三斗小屋分岐へのキツイ登り |
姥ヶ原の姥像(苦しげな顔をしている) |
ひょうたん池から見上げる茶臼岳 |
しばし、姥ヶ原からの雄大な眺めを楽しんだ後、茶臼岳の肩部分にあたる“牛ヶ首”に向かう。
しかし、いつも残雪期に来ている為か直線的に牛ヶ首を目指し歩き始めたが50m程で藪が絡む為、引き返す。
そのまま真っ直ぐ進んでも途中で夏道と合流するのだが、団体登山で無用な藪子漕きは避けなくてはならないと判断したため。
戻ると夏道に誘導する小さな看板があり、藪漕き道と並行して登り直した。
観えているがなかなか到達しない苦しい登りを踏ん張ると見晴らしの良い牛ヶ首に到着。ここから茶臼岳への登り口まで“鉢巻き道”を歩く。この道は那須のロープウエイに繋がっている為、軽装の登山者とすれ違う。 |
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姥ヶ原から牛ヶ首への登り(2040 Kさん) |
牛ヶ首手前の噴煙(1908 Tさん) |
この牛が首から“鉢巻き道”を進む |
鉢巻き道から山頂への急で細かな砂利で歩き辛い登山道に入る。 |
やがて、細かな砂利から大きな岩が転がる道に変化し急激に高度を稼ぐ。
やがて前方に茶臼岳山頂の鳥居が観えてくると山頂は直ぐ。
到着した山頂から360度遮るものは何もない素晴らしい展望が開ける。
昨日雨と濃霧の中を夢中で歩いた三本槍や朝日岳、熊見曽根、隠居倉全てがスッキリと観え感動。
そして眼下には今登って来た姥ヶ原とひょうたん池も見える。 |
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山頂のお社 |
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細かい砂利の急斜面(歩き辛い) |
やがて大きな石や岩の上を歩く |
鳥居が見えれば山頂は目の前 |
山頂からの雄大な眺めは見飽きないが、下山口で待つバスのことや昼食場所の“ちゃぼらんど”の事を考えると、後ろ髪引かれながらも下山をしなければならない。急な岩の道を急降下的に下山し、山頂の崩れそうな岩群がどんどん高くなっていく。 |
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山頂からの朝日岳、三本槍岳(1908 Tさん) |
急な岩場をどんどん下る |
今にも崩れそうな山頂付近を見上げる |
苦しい登りが嘘のようにあっけなく降り、“峰の茶屋跡避難小屋”に到着。
昨年はこの付近が暴風が吹き荒れ、何かにつかまらないと飛ばされてしまいそうでやむなく登山中止を決めた地点であり、昨年の参加者と共に感慨深く想い出を語りあった。
ここからはまた緩やかな旧会津中街道の登山道を下り、バスが待つ現在峰の茶屋が建つ県営駐車場に向かう。
やがて低木帯から樹林帯へと変化して間も無く県営駐車場に到着し2日間の那須連山縦走の山旅を終えた。 |
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峰の茶屋跡避難小屋 |
県営Pに繋がる登山道(1908 Tさん) |
県営Pから振り返る |
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茶臼岳山頂にて(1908 Tさん) |
朝日岳山頂にて(上1班、下2班) |
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三本槍山頂にて(左1班・右2班) |
三斗小屋温泉“煙草屋”にて(1908 Tさん) |
昨年のリベンジ登山とは言え、2年連続で参加して頂いた方も居られ、何としても那須連山の素晴らしい景観を楽しむ山歩きをして頂きたかった。しかし思いとは裏腹に初日は雨模様。やや気落ち気味な私でしたがメンバー全員明るく振舞って頂いたことに勇気づけられ感謝感謝でした。
そして、見事に晴れ上がった2日目の山歩きで昨日分を取り返す程の景観を堪能して頂けたと思っています。
今回の山行にあたって、LLやSL、班長、会計をして頂いた方に感謝申し上げると同時に山行全体を通して盛り上げて頂いたメンバー全員に感謝申し上げます。 |
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