≪コースタイム≫ 自宅(3:30)=桜坂P(5:35-5:45)…井戸尾根登山口(5:50)…6合目(7:50)…ニセ巻機(9:40)…避難小屋(9:50-10:05)…山頂(10:30)…最高点(10:45)…山頂(11:00-11:40)…避難小屋(12:00-12:15)…ニセ巻機(12:25)…5合目(14:05)…登山口(14:55)…桜坂P(15:00-15:15)=自宅(18:00) |
||
≪紀行文≫ 〜〜〜リベンジ登山巻機山(100名山93座目)〜〜〜 3年前の11月末吹雪の中、友人と山頂を目指している時、ニセ巻機の少し手前の新しい積雪の斜面に、たった今熊が走っていったと思われる足跡を発見。吹雪で前も見えずこのまま進めば熊との遭遇となったら大変と無念の下山。それから毎年計画するも何だかんだと計画倒れになる“縁薄い山”となっていた。 しかし、100名山も後8座で内新潟が2座(越後駒と巻機)となれば何とか登らなくてはと、お尻に火がついたように慌ただしく計画。 取敢えず行けそうな友人を誘い、小屋泊まり含む準備をし、真っ暗な自宅を出発。 未だ薄暗い桜坂の駐車場には既に多くの車が停まっていた(前回は我々だけ)。 やはり100名山なんだと感心しながら登山準備を進め、他の登山者の出発を待つ(熊が心配で先頭をきって登りたく無かった)。 何組かの登山者が登山口に向かって歩き始めたので臆病な我々も後を追う様に出発。 駐車場の奥からコンクリートの坂道を少し上がって行くと井戸尾根登山口になる。そこから登山道らしい樹林帯の道を上がって行く。 結構な急坂で粘土質の登山道は滑りやすく下山時が心配になる。 やがて前方が明るくなってきた。 |
||
未だ朝が開けない桜坂の駐車場 | 井戸尾根登山口から直ぐの樹林帯 | 前方が明るくなり5合目が近いと感じられる |
やっと急な樹林帯を登り切ると小さな広場の5合目。 ここからは米子頭山や米子沢が見え、左前方にニセ巻機の山容が見える。 まだまだ先だ。 5合目からは比較的歩きやすく美しいブナ林を進む。 |
||
小さな広場の5合目 | 米子頭山や米子沢、ニセ巻機が見える | 美しいブナ林 |
やがて、大きく開けた6合目に到着。ここからはヌクビ沢や天狗岩が眼下に広がる。(この後ヌクビ沢で滑落事故が発生) やがてブナ林が切れ展望が広がると7合目の檜穴の段に着く。 広々としたところで休憩には最適。 行く手前方にニセ巻機が大きく見えてくる。 |
||
6合目からはヌクビ沢や天狗岩が望める | 7合目の檜穴の段付近 | |
しかし、ここから8合目までの登山路はチシマザサの根っこが嫌な登山路を作っていてとても歩き辛い。前回はこの付近で猛吹雪にあった。 歩き辛いチシマザサのジグザグ急登を上がりきると、8合目で広いニセ巻機への稜線で遮るものは何もない素晴らしい展望が開ける。 ここからニセ巻機山までは少々古い木の階段を辛抱強く登らなくてはならないが展望が良いので苦にはならない。 (前回はこの付近の雪原で熊の足跡発見し急いで逃げるように下山した、苦い思い出の場所) |
||
歩き辛いチシマザサが生い茂るジグザグ道 | 8合目で漸くチシマザサから解放 | ニセ巻機に向かう美しい稜線と木の階段 |
草紅葉が美しい稜線を登って行くと前方にニセ巻機の山頂が見え、多くの登山者の姿が見えた。 漸く辿り着いたニセ巻機山頂は素晴らしい展望で“ニセ”とは可哀相な気もする。 山頂付近から観る巻機山の山容は広く長い稜線の様に見える。 左右に見える割引岳や牛ヶ岳の方が山頂らしい。この辺り全体が巻機山と言うらしい。 (今ひとつピンとこない) |
||
ニセ巻機の山頂に多くの登山者が観える | ニセとは可哀相な名前 | ニセ巻機から観る巻機山 |
ニセ巻機から美しい稜線を降りて行くと避難小屋がある。 外観はともかく中はとても綺麗だった。 今回は天候悪化の為泊まらないが来年は泊まりたい。 小屋でトイレ休憩の後山頂を目指して登り始める。 |
||
避難小屋が見えて来た(草紅葉が美しい) | 避難小屋まで後少し | 立派な避難小屋(中はとても綺麗) |
小屋から山頂に向かう登山路は木道や池塔等も点在しとても美しいので、写真タイムが多くなり、楽しく山頂を目指すことが出来る。 美しい展望を楽しみながら登り切った尾根にいきなり山頂標が建っていた。 思わず「え!」言いたくなるほどあっけなく山頂に立ってしまった。地図上ではここは1962mの“お機屋”な筈だが。 地図上の山頂(最高点)はここから約10分程稜線を歩かなければならない。 |
||
山頂に向かう登山路(木道、池塔、草紅葉がとても良い) | 「え!ここが山頂?、違うでしょ!!」 | |
リュックを置き空身で山頂に向かった。この稜線も又素晴らしい。 途中の池塔と草紅葉が美しいので写真に収めたが後で見て観ると人間の目と口のような面白い池塔だった。 最高点らしき所まで来たが何もない。小さな石が積んであるだけ。 「ここ?」と迷っていると別の登山者が「以前は個々に標識があった」と教えてくれた。あまりにも寂しい最高点(頂上)ではないか。 |
||
本当の山頂(最高点)に向かう登山路と面白い池塔 | あまりにも寂しい最高点 | |
寒々しい風の吹く最高点(地図上の山頂)を後にし再び山頂標が建つ地点に戻りお湯を沸かし暖かい昼食を頂く。 皆さんここで記念写真を撮っておられたが最高点に向かう人は少なかった。 下山途中、避難小屋に戻りトイレ休憩としたが、メンバーから「折角泊まる用意をしてきたので泊まりたい」との意見もでるが「明日は崩れる」との意見んで下山決定し無事全員下山。これが大正解だった。 翌日は雨と雷の最悪天気。泊まらず降りて良かった!。来年は天候の良い日を選んで又来よう!!。 今迄縁薄い山と思っていて、100名山だからいつかは登らなくてはとの気持ちも正直あったが、もっと早く来て縁濃い山になっておけば良かった。そんな素晴らしい山だった。 |
||
最高点から観る山頂標が建つピーク | 避難小屋から観る巻機山のパノラマ。右の小高い所が最高点、中央が頂上標の立つ地点 |