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最初は順調に遡行 |
最後の12m2段の滝がどうにも難しい。ルートを間違えたのかとも思うが確信はない。
協議して沢を外さないよう慎重に高巻きにはいるも、なかなか降下点が見つけられない。位置確認して、稜線からの尾根に近いこともあり強引に登るが、尾根までと、「クロガネの頭」まで予想以上の藪に苦しめられ,時間をくう。
稜線の状態次第では、ヘッデン覚悟かなと思うも、現実はそんなものではなかった。
時々踏み跡がある程度で通常の半分以下のスピード、下りのルートファインディングには特に苦労する。 |
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今日中にビールを飲もうとヘッデンで頑張るも、最後のピーク「荒沢山」前の下りルートが暗くてわからない。
これ以上は危険と判断して8時半ビバークを決断する。
沢へ降りるつもりで巻き始めたため、十分な水の補給がないのが悔やまれる。
熱い下界とは大違い。満月の下、涼しく(寒い)贅沢な?時間が過ぎてゆく。何年ぶりかの休肝日で健康に良い??皆意気軒昂。
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足拍子岳から観る稜線 |
≪9月2日≫
朝、日の出とともに動く。 |
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昨日判明しなかった鞍部へのルートを捜し何とか下ると目の前に垂直の岩の壁。
頼りないロープが一本「ここを登るの」とばかり下がっている。
幸い中間あたりに一か所支点が取れそう・全員ハーネスをつけ、トップが登りロープで確保して突破する。
ここまで来たら開き直って、安全第一だ。
最終ピーク「荒沢山」着で、少しホッとするも、ここからまた猛烈な藪が始まる。 |
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岩の壁が立ちはだかる |
荒沢山から観る稜線 |
水無し、睡眠不足が堪えはじめ、速度がガクンと落ち、「休み」が増えていく。
あとは気力のみ、皆で声を掛け合う。
沢へ降り立つや全員着のみ着のままで水に飛び込む。「命の水」が実感だ。
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着の身着のまま飛び込む |
安堵し眺める沢 |