個人山行紀行文 12.07.24(火)〜25(水)
晴れ時々曇り
(はくさん)
加賀白山

2702m
参加者8名
(男5・女3)

2070 S/F
≪紀行文≫
                              〜〜〜期待を裏切らない、素晴らしい山 “加賀白山”〜〜〜

 今年1月に竜ヶ岳に登った友人から「夏白山を案内してくれませんか」との要望にお応えする形で今回の加賀白山登山が実現。
 今回はちょっとリッチにシャワールーム付き個室の雷鳥荘を予約。直ぐ満員になる為早々の計画を立てる。
 参加者に多少増減があったものの略予定メンバーで実施することになった。
≪24日≫
 24日早朝、メンバーの自宅がバラバラに離れている為、最終集合地を栄PAとし2台の車に分乗し一路登山口の別当出合を目指す。
 今日は火曜日の為、一之瀬までの交通規制は無く、別当出合まで入ることが出来た。
 到着した別当出合Pは既に満車状態、路肩に止めている車もあったが、何とか駐車場内に車を止めることが出来た。

 全くの初心者はいない為、夫々手際良く準備とストレッチを済ませ登山開始。駐車場には大きな文字で登山口まで歩行が分かりやすく
ペイントされており、メジャーな登山路であることが伺える。

 登山口の吊橋を渡り登山路に入り、暫く進むと登り専用の急階段があるが、それ以外は穏やかな登山路が続く。

 略予定時間に“中飯場”到着、読んで字の如く“昼飯場”である。陽射しがきつくなったので木陰の石ベンチ等を利用し昼食休憩。
別当出合P(白い矢印は登山方向を示す) 別当出合登山口(奥の吊橋を渡る) 中飯場(右の木陰で昼食休憩)

 中飯場を過ぎ、暫くすると熊笹等の亜高山帯の草木が目立ってきて、山肌が崩れ露出した斜面が見えてくる。甚野助避難小屋まで後少しだ。
 甚之助避難小屋で冷たい水を頂く。結構美味い。水の補給後南竜道分岐を目指すが徐々に高山植物が豊富になり目を楽しませてくれる。
甚之助避難小屋手前付近(荒々しい山肌が) 甚之助避難小屋 南竜道分岐

 南竜道分岐からは山肌を巻くような登山道が続き、幾つかの沢も渡る。その一部には水が飲める場所(延命水等)もある。また崩壊後の修復
で作られたコンクリートブリッジのようなところもある。登山道の両脇にはお花畑が続く。
 やがて登山道の斜度もきつくなってくると“十二曲がり”、ひと踏ん張りすると観光新道と合流点“黒ボコ岩”に到着する。
 ここからは弥陀ヶ原で平坦な木道が続く。
綺麗に修復された登山道 徐々に斜度を増してくる 観光新道との合流点、黒ボコ岩に飛び出す

 弥陀ヶ原の木道は室堂センターがある小高い地点の直下まで続く。非常に整備された木道だ。
 木道が終わると最後の登り五葉坂になる。疲れた身体には結構こたえる、地形からギリギリまで室堂センターの屋根が見えないので尚更。
 突然室堂センターの屋根が目に飛び込んでくれば今日のゴールは直ぐそこ。
 室堂センターの中を通り抜けると目の前に山頂“御前峰”がその存在感を見せつけてくれる。

 宿泊の手続きを取り、綺麗なシャワールームでさっぱりとした後夕食を頂く。我慢していた生ビールが最高に美味かった。
弥陀ヶ原の木道 五葉坂から振り返り観る弥陀ヶ原 白山ヒメ(しらやまひめ)神社と山頂“御前峰”

 夕食後、室堂での楽しみの一つ“夕焼け”、暮れ行く西の空のドラマチックに変化し、素晴らしい演出をしてくれる。
 この日はたまたまNHKの生放送が入り、カメラマンが沈み行く西の空にカメラを構えているシルエットが何ともいえず良かった。
神社後方登山路散策中のメンバー 宿泊者が西の空の暮れゆくドラマを観ている 暮れ行く空とNHKのカメラマン
≪25日≫
 朝3時、目覚ましが無くても全員が起床。空には満点の星。御来光(白山では“お日の出”と言う)は間違いが無い。
 一応日の出1時間前に神社の太鼓がなることになっているが、その前に山頂に向けてヘッドライトの明かりが長く続いている。
 我々も準備完了と同時に連打される太鼓の音が耳に飛び込んできた。暗い登山道をヘッドライトの明かりを頼りに登山開始。

 思ったより早く山頂に到着するも、山頂は人、人、人。良いフォトポイントは尚更。
 開け行く空を観ると北アルプス方向には槍、穂高、乗鞍のシルエットが、南の方向には御獄がクッキリと雲海に浮かんでいた。
 日の出直前になると神職の方から、素晴らしい展望に合わせた説明があり、日の出と同時に山頂に居る全員が“万歳三唱”となる。
山頂は人、人、人 明けいく北アルプスの峰々(左が槍ヶ岳) 御嶽山も明けいく

 朝食は山頂からの“御池巡り”の後と決めていたので、翠ヶ池や紺屋池、血の池等を巡って室堂に戻った。
 ひと山を歩いた感じで空腹に朝食が美味い。
山頂からお池巡りに出発 振り返り観る山頂(御前峰) 翠ヶ池

 いよいよ、お花畑が楽しみな観光新道に向け下山開始。
 弥陀ヶ原の出口付近で振り返りながら「また来たいね」「来年も宜しく」等の会話。名残り惜しく足を進め観光新道への分岐“黒ボコ岩”到着。岩の上に立ち遠望を楽しんだ後観光新道へ。ここからはお花畑の連続で予定時間なんて有って無いが同然。何度も何度も写真タイム。
弥陀ヶ原から山頂を振り返る 黒ボコ岩の分岐(ここから観光新道に入る)

 予定時間を大幅に遅れて殿ヶ池避難小屋に到着。
 ここからは急に花が少なくなる。登山路も狭い岩場があったり小さなアップダウンを繰り返し少しずつ高度をさげていく。
殿ヶ池避難小屋 狭い岩場の稜線もある こんな岩穴も通過

 やがて、左下方向に砂防林道や作業車が小さく見える頃、別当出合への分岐路に到達。
 ここからが急降下と言う言葉が当てはまるような急斜面の道をジグザグ降りていく訳だが、小さな岩や木の根が滑り緊張の連続。
 やっと登山口に降り、冷たい水で顔を洗い、全員がアイスクリームにかぶりついた。至福の一時だった。

 空腹もあったが、先ずは温泉と言うことで一之瀬にある一軒宿“永井旅館”で汗を流させて頂いた。
 その後白峰の集落まで車を走らせ遅い昼食となった。 
ここからは急で足場の悪い急坂が続く 無事に下山「腹減った」「先ずは温泉」 白山温泉「永井旅館」で汗を流す

 疲れた身体で新潟までの運転は結構辛いが、同乗のメンバーが常に話しかけてくれたので、眠気も起らず無事新潟まで戻った。
 メンバーから「来年も宜しく」と言われたが…さてさて…。
 追記:メンバーの殆どが無所属の為“新潟楽山会”入会をお勧めしました。
≪コースタイム≫
≪7/24≫自宅(3:40)=待合せ=北陸道(4:00)=金沢西IC=別当出合P(10:10-10:30)…中飯場(11:35-12:00)…甚之助小屋(13:40)…
      南竜道分岐(14:15)…黒ボコ岩(15:30)…室堂センター(16:20)(泊)
≪7/25≫室堂センター(3:55)…山頂(御前峰)(4:35-5:20)…御池巡り…室堂センター(7:00-8:00)…黒ボコ岩(8:35)…殿ヶ池避難小屋(9:40-9:50)
      …別当坂分岐(11:05)…別当出合(12:25-12:45)…別当出合P(13:00-13:10)=白山温泉(13:20−14:00)=自宅(21:30)