≪紀行文≫
登山口に向かう林道には、斜面から雪崩落ちた雪が、固い塊になって所々で道を塞いでいます。車で入れる所まで入り、雪の塊の前に車を
置きました。しかし、通行できなくなる個所から登山口まではさほどの距離は無く、駐車位置から歩行20分ほどで登山口に着けました。
今年はやはり雪が多く、わらび平から先にはべったり雪が着いていました。登山道は雪の下で、ほんの所々でしか見えません。
登山口近くの林道脇でまき割りをしていた地元の人の話では、我々の後から一組の登山者が向かったが、2時間ほどで戻ってきたとのこと
でした。明瞭な尾根を登る山であれば、登山道が見えなくともルートを誤るリスクは小さいのですが、御神楽岳の室谷コースのように斜面状の
個所を登る山は、登山道が見えないとルートを誤るリスクが大きくなります。
くだんのパーティーは、登山道が見えなくなったので、帰ることにしたのでしょう。
登山口に向かう林道は、今現在は雪の塊が通行するうえで一番の障害ですが、林道そのものも昨年の7月の豪雨災害でガタガタになって
います。雪の塊が解けて消えても、登山口までは車では入れません。御神楽岳はしばらくの間、登山者が少ない静かな山になりそうです。 |
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林道を塞いでいる雪の塊 |
渡渉点(最後の水場)近くの斜面 |
大森山分岐から見下ろす |
雨乞峰から先は雪が少なくなり、御神楽岳山頂部には雪がありません。雪の無い季節だと、雨乞峰と御神楽岳の間の登山道は、お天気の
日でも泥田の如くぬかるんでいます。雪解けの時期の室谷コースは、登山道に水が流れている個所が何箇所かあり、ぬかるんでいる個所も
あります。ぬかるみに備えて足元装備は当然長靴です。
今時の雨乞峰と御神楽岳の間は、さぞやすごいことになっているだろうと思っていたのですが、一番ぬかるむ個所には雪が在り、雪が無い
所は地面が固い個所で、水が流れてはいますがぬかるみは在りませんでした。
またこの時期の御神楽岳の山頂には、ブヨが雲霞の如く飛び回っているのですが、沢上流部が雪に覆われているせいかブヨもおらず、ゆっくり
と山頂で過ごせました。 |
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雨乞峰手前のピーク、この裏手が雨乞峰 |
雨乞峰からの御神楽岳山頂部 |
御神楽岳山頂、雪はありません |
御神楽岳でゆっくり過ごした後、時間が早かったので、本名御神楽に行ってみました。本名御神楽は、御神楽岳から見下ろすと、近くに見え
ますが、歩くと結構距離があります。また登山道自体が尾根上に出たり、尾根下に入ったりしているので、けっこう歩きでがあります。
本名御神楽山頂の石柱には、1315mと刻まれています。本名御神楽から標高1386.5mの御神楽岳を仰ぎ見ると、どう見ても標高差は100mを
優に超えているように見えます。それもそのはずです。本名御神楽の実際の標高は1266mなのですから。
本名御神楽の山頂からは、ついこの前登った中の又山が良く見えました。新潟側から見ると、毛無山は立派ですが、それに引き替え中の又山
は尾根のこぶ程度にしか見えません。福島側からは堂々とした山に見えます。笠倉山もすぐ間近くに見えます。すぐにでも行けそうですが、実際
はかなりの距離があります。急いで往復4時間、普通で往復5時間といったところでしょうか。
かつて笠倉山へは、蝉ヶ平コースの鉱山跡付近から谷を越えて無理やり登り上がりました。ものすごい急傾斜で大変でした。 |
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本名御神楽山頂 |
本名御神楽から御神楽岳を仰ぎ見る |
本名御神楽から笠倉山 |
御神楽岳と本名御神楽との間の尾根には、岩ナシがたくさん生えています。
通の人(?)が言うには、普通の所では“岩ナシはポツンポツンとしか生えていない、こんなに多く生えているのは珍しい”とのことなので、
そんなもんかと思うだけの私は、それならばと、写真を撮りました。
(おわり) |
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尾根の岩ナシ1 |
尾根の岩ナシ2 |
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