≪紀行文≫
黒又川源流域の谷を挟んで末丈ヶ岳と対面する鼓が倉山に行ってきました。
この山はいわゆる登山道が無い山なので、一般的には冬季や残雪期に大湯温泉や栃尾又から登られています。
私はかつて、未丈ヶ岳への登山ルートである泣沢から入って、急な斜面を強引に鼓が倉山に這い上がり、
津久の岐山まで往復したことがありました。
この時、津久の岐山で出会った人から奥只見シルバーラインの11号トンネル入り口脇から簡単に登って来れると
いう話を聞いていました。 今回はこの時の話通りのルートで登りました。
…泣き沢のゼンマイ小屋先の橋(一番最初の橋)は、昨年の新潟・福島豪雨の際流されてしまい、現在まだ修復されていないそうです…
シルバーラインの11号トンネル入り口から5〜60mほど手前の左側に、車両の回転場もしくは待機場とおぼしき個所があり、ここは必ず
除雪されているので、そこに駐車しました。ただし、この場所本来の設置目的や機能を妨げないよう、大型車が待機したり方向転換ができる
よう、私の車は道路際のデッドスペースに道路と並行に置きました。この場所本来の機能を損なわずに駐車できるのは、普通乗用車1台が
せいぜいだと思います。
11号トンネルの入口右脇から尾根に取り付きました。尾根には古いナタ目があり、踏み跡が付いています。
取り付いた尾根は痩せているためか、残雪が少なく、稜線間近まで雪はほとんど使えませんでした。
谷向こうの右岸尾根を見ると、雪の着きが良さそうに見えたので、帰りは登った尾根を使わず、右岸尾根を下ることにしました。 |
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11号トンネル入り口、右脇を登る |
取り付いた尾根中ほどの様子、踏み跡あり |
津久の岐山山頂間近の稜線の様子 |
津久の岐山までは特段危なっかしいところはありません。
津久の岐山の先、鼓が倉山に向かう尾根は、雪割れが多く、残った雪もかなり危なっかしい状況になっていました。 |
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鼓が倉山に向かう尾根、雪はガタガタ |
通った後を振り返るとこんな感じ |
果敢に痩せた雪稜を登ります |
頂稜直下の雪は安定していますが、かなりの急斜面で、登りはともかく、下りでは緊張しました。
鼓が倉山の山頂は、頂稜に登り付いてから左方向(西方向)に200mほど進んだところになります。頂稜は広く、平坦で、危なっかしい思い
をして登り付いた分、頂稜に出るととてもほっとします。
鼓が倉山の山頂は、四畳半ほど地面が露出していて、新しい(と言っても10年以上経過しているでしょうが)三角点と、その脇に倒れた
古い三角点が在りました。地面が出ていて暖かく、ゆっくりお昼が食べられました。 |
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頂稜直下の斜面、実際はかなり急 |
頂稜の様子、先端が山頂 |
鼓が倉山の三角点 |
鼓が倉山の山頂からは、360度の展望が開けています。この日は良いお天気でしたが、残念ながら少しもやが掛かっていました。 |
帰りは、登り付いた尾根とは谷を挟んで対岸の、右岸尾根を下りました。左岸尾根を登る時に思った通り、右岸尾根は雪の着きが良く、
また踏み跡も左岸尾根よりも鮮明で、歩き易い尾根でした。
(おわり) |
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鼓が倉山側から見た津久の岐山山頂部 |
帰りに下った右岸尾根の様子 |
右が登った尾根、左が下った尾根 |
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