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高天原山荘から赤牛岳 |
高天原山荘にて |
高天原山荘の夕食 |
≪8月7日(火)≫
朝食後、出発の支度をすると突然の雨、やむ気配もないので6時に出発。
樹林帯の中をワリモ北分岐目指して登り始める。水晶池入口もただ通過、やがて樹林帯が草原に、その前に雨はあがり高度を稼ぐにつれて周りの景色の雄大さに圧倒される。
雪の消えたところにはお花畑も広がる。一人遅れだすがLLと彼に同行し本体から少し遅れてワリモ北分岐に到着。
そこで水晶行きと直接黒部五郎小屋行きとに分かれる。黒部五郎小屋行きは4人だけ。
「さあ、出発。」と。「えっ、私はまだ休憩してないですよ。」そんな言い訳は通用しない。ザックを置いたと思ったら、またすぐに背負う。ここからが早かった。時間があれば周りの雄大な景色をゆっくりと撮影したかったが残念。 |
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樹林帯の中を |
余裕の山女たち |
お花畑を越えて |
こんな高地で早く歩くのは辛い。少しずつみんなから遅れだす。水晶小屋でみんなが待っていてくれた。が、追いつくとまた出発。そこから空身で水晶岳へ。そこからの眺めは圧巻だった。大きく薬師岳、遠く立山、明日登る黒部五郎岳、そして槍や穂高、そして赤い土の表面を出した赤牛岳、時間があれば、でもこの日は長丁場、すぐに山頂を後に水晶小屋まで戻る。 |
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振り返ると薬師岳 |
水晶小屋と野口五郎岳 |
槍ヶ岳 |
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水晶岳 |
左奥に黒部五郎岳 |
水晶岳山頂 |
水晶小屋の裏で軽い行動食、そしてワリモ分岐まで戻り、今度は鷲羽岳に登ると。いやあ、もう足が上がらない。
ここからは本体6人を先に進んでもらって、2人が私に付き添う。私だって決して遅くないと思うが、他が早すぎる。そう決まれば事は早い。他の6人は走るように鷲羽の頂上を目指す。私も必死について行こうとするが離れるばかり。でもなんとか鷲羽岳の頂上に。
少し休んで今度は三俣山荘へ下る。三俣山荘に到着すると彼らの出発する後ろ姿が。
もう追いつくのはやめようと三俣山荘喫茶室で暖かいミルクを、Aさんは1,000円のケーキセットを。これで元気回復、コースタイム2時間の黒部五郎小屋へ出発。巻き道とは聞いていたが登り半分、下り半分、疲れた足には実に長い道のりだった。 |
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岩苔乗越付近からの鷲羽岳 |
三俣山荘と三俣蓮華岳 |
三俣山荘から見上げる鷲羽岳 |
左に大きくそびえる槍ヶ岳が実に雄大だった。今まで何度も見た槍ヶ岳、これほど感動したことはなかった。
三俣蓮華の分岐を過ぎ、しばらく行くと黒部五郎小屋へと標識があった。
よしこれを下れば今日の行程は終わりと、でも、それが実に長い下りの道だった。石がゴロゴロして、その上を歩く。
そういえば黒部五郎の五郎は石の音から来たとか。小屋の標識から30分以上は降りたか、ようやく黒部五郎小屋に着いた。
小屋の前の広場には直接小屋に着いた4人と一足先に着いた6人がビールを飲んでいた。
ザックを降ろすまもなくリーダーからもらったビールがほんとうに美味しかった。
そして小屋の前にコンコンと湧き出る冷たい水で顔を洗った。
11時間半も歩いて出た汗を冷たい水で洗い流した。長い、実に長い一日が終わった。
明日も長丁場だが今日ほどでない。長丁場を歩き終えた満足感とビールが疲れを癒してくれた。
その後の夕食も実に美味しくいただけた。この日は一人一組の布団、ぐっすりと朝まで寝ることができた。 |
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三俣山荘付近からの槍ヶ岳 |
鷲羽岳と三俣山荘(右赤い屋根) |
黒部五郎小屋にて |
≪8月8日(水)≫
朝食は4時半、準備をして外へ出てみると笠ヶ岳が圧巻だった。
この日は帰る日、黒部五郎まで3時間の登り、後は下るだけ。太郎平まで4時間15分、その後折立まで3時間、天気が良ければなんとかなると。充分な睡眠で疲労はない。
そんなことを無理やり自分に言い聞かせ、小屋を後にした。この日のルートは一般的なカールルートでなく稜線ルート、歩き出すといきなり岩場、慎重に石を選びながら前進、途中で笠ヶ岳、乗鞍、御嶽、加賀白山も雲海の中に、その姿を見せてくれた。前方には薬師岳、剣、立山も、そして後立山の山々も見えた。
そして3時間弱で黒部五郎岳の頂上に着いた。 |
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黒部五郎への登り@ |
黒部五郎への登り@ |
中央が笠ヶ岳、奥は御嶽 |
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黒部五郎山頂 |
槍、穂高連峰 |
黒部五郎山頂にて(後ろに薬師岳) |
しかしそこから見えた帰りのルートはまだまだ登りの多いはるかかなたまで続く道だった。
その先に太郎平があり折立はそのまだ先なのだ。それをこれから歩くとすると夕方までに歩き終えるのかと。
でも黒部五郎岳からの下りは道がよかった。快適に足を進める。でもリーダーは早い。続いて足の速い女子軍、私は少し遅れ、最後尾には荷物を分散した空身の一名とLLとSL。周りの景色を充分味わいながら、太郎平に着いた。
そこで後発を待つため大休憩、楽しみにしていた太郎平のラーメンは13時までで終了、しかたなくカップラーメンを。そして冷たい缶ビールを一本だけ。大休憩の後は走るように折立へ。 |
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真ん中の大地が雲ノ平、中央に小屋が |
黒部五郎山頂を後に |
太郎小屋に到着、後ろは薬師岳 |
長い長い最後の道だった。そして16時48分、バスの待つ折立に到着した。こうして4日間の山行が終わった。
健脚のメンバーの中で、まだまだ力がないなあと思う一方、水晶、鷲羽まで行けた自分をほめてやろうと、そんな気にもなった。 |