≪紀行文≫
晴れ、雲は数点の登山日和になった。マイクロバスは6時少し過ぎに新潟駅南口を出発。
須坂ICを降り小布施から高山村を抜けクネクネ道をどんどん上り快調に走る。
今日の運転手浅見さんの腕は確かである。なんの不安も感じさせない。杉林も緑のダケカンバ林に変わり高度が上がっていることが知れる。
9時ごろ車道の脇に駐車している車が数台、ここでリーダーの説明があった。まるで観光バスガイドさまである。
この駐車している車は根曲がり筍を採りに来ている車であるそうだ。採取者はリュックいっぱいになるほど採れるらしい。
駐車の車の列がなくなるまでに20数台あった。今日は少々ガスかかっているがガスがないと見晴らしの良い場所である。
万座に抜けるクネクネ道は一層激しくなり上り下りがすごい。運転技術が試される。自信の無い人は避けた方が無難だろう。
9時15分毛無峠に到着。標高1823m。ここは群馬と長野の県境で群馬側への道路は一般車通行止の標識があった。駐車場は広く破風岳
頂上が見える。駐車場には先客1台の車があった。少しガスがあるものの見晴らしは良く山肌にはゆっくりガスが流れている気分良い。
陽は照っているが風があるので爽やかである。
準備運動後リーダーから2100番代の新入会員の紹介があり、参加者21名の一体感を醸し出す。
9時35分毛無峠出発。草原のなだらかな登山道をゆっくり歩きだす。
地面から照り返しの熱気を感じる。登山道の上下両脇には樹木がないので途中途中に頂上と駐車場を見ることが出来る。
あ〜、もうこんなにも登って来たのかと爽やかな風を感じ歩く楽しさを噛み締める。少し苦しくなると足元に小さい白い花がぽつぽつと現れ
頑張れと励ましてくれる。山はいいな〜って思う。20分して休憩する。 |
9時56分再び歩き始める。背丈20cm位で葉が広く白い花マイズルソウや背丈10cm位で同じ白い花のオウエン等が私たちを癒してくれる。
処々に五味池自然園の標識があるのでここは自然の園なのだろう。途中で駐車場にあった車の先客と出会う。
彼は8時に来て登って来たという。なんとも軽装である何度もここに来ているのだろう。
10時01分破風岳と土鍋山分岐点着。見晴らしは良い。遠くの山々の景観がゆったりした気持ちにさせる。 |
10時12分五味池・土鍋山分岐点着。右へは五味池、左へは土鍋山。左折し1分もすると土鍋山の頂上が現れたもう少しだ。
しばらく下りが続くと上りになりそこで淡い黄緑色の花1つのツクバネソウが現れまた私たちを励ましてくれる、もう少しで頂上ですよって。
10時32分休憩を取る。
10時40分土鍋山山頂着。出発から約1時間である。
山頂はガスが残りすっきりしないが見晴らしは良い。登って来た駐車場や今は廃坑になっている白く赤茶けた小串硫黄鉱山跡がくっきりと
見える。2000mの三角点がここにあるはずと会員は探すが見当たらない今は笹薮の中か土の中か。
休憩していると我々と同年代の10人ほどのグループが登って来た。やはり女性が多い、花の山である。
10分ほど休憩し出発する。30分で再度五味池・土鍋山分岐点着。休憩をとる。
11時30分出発。道幅3m位の整備された熊笹道を行く。途中で蛇に出会う、みんなでキャキャ言っている我々は若いのだ。
20分もすると笹薮から出た。
左前方に遠くに山々の名は分かないが眺望はよい。5分もすると五味池自然園の作業道に出た。左は五味池駐車場1.7km、右はリンドウ
群生地600mの標識。左に歩を進めしばらく作業道を歩く。見通し良くハイキング気分緑の草原に朱色鮮やかなレンゲツツジのかたまりが
目に眩しい。また背丈30cm位のヤナギランの群生に出会うまだ蕾である。8月には赤い花が咲くという。咲いたらこれも見事であろう。
植物に詳しい会員が赤い色のボケの花を見つける。そして紫と白の小さい花(5mm)を見つけ○○クワガタ?と言っていた。
今日の我々グループは花博士の集まりのようだ。草原にはタンポポの綿毛種子が一面に広がり宮崎 駿のアニメの世界だ。
いつでも飛び出そうとする種子が今かいまかと風を待っている。ゆったりした風を。 |
12時07分乳山牧場着。レンゲツツジが群生している。土鍋山から約1時間15分。
ここで昼食。今日はガスで見えないがここから北アルプスの山々が眺望できるとリーダーは話をしてくれた。
13時00分出発。昼食時には上空の1部の雲が空全体を覆って来た。
13時15分作業道に戻る。
リンドウの群生地まで600mの標識に沿って歩く、しかしリンドウの群生地は見当たらなかった。方向が違ったのかもしれない。
13時35分破風岳まで45分の標識がありゆるい登りに入る。整備された笹薮道を歩く。静かである。サクサクと踏みしめる音だけが耳に
入ってくる。みんな、食事の後で身体が重い。時折ウグイスの鳴き声だけが静寂を破る。
登りは終わり平坦の道になるとみんなの会話の声が復活した。
10分も歩くと濃いピンク色のイワカガミに出会う。ガスが我々のところまで降りてきた。リーダーは我々の状態を察したのか白いイワカガミ
の群生している処で休憩を入れた。写真タイム。
14時04分破風岳山頂着。乳山牧場から約1時間であった。
晴れていると360°のパノラマを堪能できるが今日はかなわず。頂上は狭い。
脇には絶壁があり危険である。
腹ばいになり下を覗くとほぼ90°の切り立った絶壁である。あ〜怖、君子危うきに近寄らず。君子でなくてもそう思う。
14時15分出発。5分で破風・土鍋分岐点着。そこで白い小さい花ギンラン?を見つける。もう朝に登って来たところを降りるだけである。
駐車場が見えて来た。右にクマザサ左にハエマツの道をどんどん下る。
14時40分毛無峠着。全員トラブルなし下山完了。破風岳頂上から約40分。 |
破風岳・土鍋山周辺(五味池自然園)は花の山であった。
花と晴れた山々の眺望を求める人々にとっては何度も
来たくなるところである。
14時50分毛無峠出発。楽しい1日を堪能し帰路についた。 |
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1班の皆さん |
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2班の皆さん |
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破風高原での集合写真 |
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