会山行紀行文 12.03.11日(日)

快晴
入広瀬のほとら峰
624mm
参加者30名
(男12・女18)

(紀行文1861 K/Y
(写 真)1861 K/Y
≪紀行文≫
                       〜〜〜難所の先に素晴らしい絶景が待っていた〜〜〜

 この日の新潟駅は薄暗く、今にも雨が降ってきそうな空でした。バスが高速に入ると雨が降り出し、それがミゾレになり、フロントガラスの
ワイパーがせわしく動いていました。これはヤバイと一時は陰鬱な気分になりましたが、バスが進むにつれ徐々に前方の空が明るくなり、
中之島・見附のICを降りる頃には、これは晴れだと確信できる空模様になってきました。
 もちろん鏡ヶ池に到着した時は晴れ、徐々に雲が消えていき、標高が500mに達する頃には雲一つない快晴になりました。
 ほとら峰へは道が無く、雪の無い季節には、標高560mほどの尾根上に立つ送電鉄塔まで送電線保守用道を使って登り、送電鉄塔から
山頂まで藪を掻き分けて登られているようです。
 私たちは雪を使って登るので、鏡ヶ池の道の駅「入広瀬」の真ん前の道路(国道252号線)から登り付き、尾根通しで行くことで計画して
いました。
 しかし現地に着いてビックリ、今年は大雪だったため、道路側端は高さ3m超の雪壁になっていて、ハシゴでも無ければ登れそうもありません。
 しからばと、道路を上条駅側にトンネルまで戻り、トンネルの側壁に設けられた作業場(?)への出口から外に出て尾根に向かいました。
道の駅「鏡池」で登山準備 出発前にリーダーから注意事項 ここからカンジキ装着

 もうこの時期になれば雪が締まり、朝のうちはワカン無しで歩けるだろうと思っていましたが、意外に雪が柔らかく、しかも新雪が10pほど
積もっていて、ワカンを付けていても脚は結構沈みます。
 でも拾い物のお天気に皆気分爽快、男衆を中心にラッセルし、総勢30名の大パーティーは力強く進みました。
登山開始後間もなく、下界の様子 守門をバックに力強く進む 守門の雲が消えていきます
 
 ほとら峰の標高は623.9mで、大した高さではありませんが、尾根は起伏が多く、けっこう登り応えがあります。
 尾根が痩せている場所も数か所あって、そんな所では雪が割れ、危険な状態になっています。
 “自分たちだけで来たら、あんな所を見たら引き返しているよね”“頂上が見えたからもう十分、ここが頂上って
ことにしているよ”とヒソヒソ声も聞こえました。
 でも絶好の好天に支えられたパーティーのモチベーションは高く、不屈で、危険個所は迂回したり、勇躍正面
突破したりと、頑張って越えて行きました。
 標高560mほどの尾根上に立つ送電鉄塔に達すると、“やれやれ”です。
 山頂まではあとわずか、危険な個所も大きな上りもありません。 緩やかな上り下りを繰り返せば山頂に達します。

勇躍正面突破中のEさん
難所を突破 浅草岳の雲も消えていきます それ行け、やれ行け、山頂だ!
 
 ほとら峰山行計画は、ほとら峰山頂で終わりではありません。ほとら峰山頂から小さなピーク越えて、
二つ目のピークから左に向かう尾根を少し下ると絶景ポイントがあります。
 そこは尾根が突然ストンと切れ落ちている岩場で(雪が被っているとだれも岩場の上とは気付かない)、
木が無く、周りが大きく開けていて、3〜40人程度は十分に座れる広い平坦な場所です。
 “えっー、まだ行くの”と言う声もありましたが、無視されて、パーティーは絶景ポイント、大展望点に進み、
素晴らしい景観を楽しみながらお昼を食べました。

大展望をおかずに昼食
守門岳  浅草岳 毛猛山塊(最奥)方面

 ほとら峰山頂部の周辺は、尾根が広く緩やかな丘陵地の様です。あまり太い木は見当たりません。山全域が明るい感じの山でした。
ほとら峰山頂部周辺  下山途中の休息 元気に帰って来ました

 ほとら峰は昨年3月13日(日)に計画していましたが、山行二日前の3月11日(金)に東北大震災が発生したため山行を中止しました。
 今回も昨年と同時期に実施することにし、大震災は意識せず、至近の日曜日を山行日にしました。それがくしくも3月11日(日)でした。
 これも何かのえにしと思い、下山後、東北の地、入広瀬から50度の方向に向かい、震災犠牲者への哀悼と快晴の下で安全な山行が
できたことに感謝し、山行参加者全員で黙祷を捧げました。
                                                                        終わり 
≪コースタイム≫
  新潟駅南口6:30==道の駅入広瀬8:30……ほとら峰11:20……大展望点(11:30〜13:30)……ほとら峰13:40……道の駅入広瀬15:00
 ==新潟駅南口17:00