≪紀行文≫
トンガリ山は25000図に山名の記載がありません。笠掘ダムと大谷ダムの間にある標高428.5mのピークがトンガリ山と呼ばれて
います。正式な名称なのか、地元の人達の呼称なのか、はたまた一部の人達がそう呼んでいるだけなのか定かではありません。
登山道は無く、めったに登る人が無いであろう山ですが、笠掘り界隈のちょうどオヘソのような場所に位置しているので、
尖がった山頂部からは笠掘、大谷のダムや、多くの山々が見晴らせます。
この日はおおむね曇りで、雪は時々降る程度、この時期としてはまぁまぁのお天気でした。ただ運の悪いことに、たまに降る
雪が昼飯どきに降ってきて、鼻水をすすりながらの昼食になってしまいました。
尾根や斜面には雪がたっぷりあり、木々も雪化粧で、冬山の情緒一杯でした。そのぶん脚の沈みが深く、トンガリ山までの
上りは難儀なラッセルになりましたが、屈強な“おのこ”達がグイグイとラッセルしてくれました。
ワカンが無い人はパーティーの後方を歩いてもらいましたが、気温が低く、雪の締りが悪く、ズブズブと足が入っていました。
トンガリ山までは一本調子の上りですが、トンガリ山から先は起伏や、下山ルートには急傾斜の下りがあります。上りよりも
下りの方がより足が入り易くなるので、ワカンが無い人達にはトンガリ山で打ち止めにし、上ってきたトレースで下山して
もらいました。
昼食後、時間がたっぷりあったので、547m峰までお散歩しようと出掛けましたが、峰手前の痩せ尾根にどっかりと腰を据えた
松の木に行く手を阻まれ、547m峰手前で残念ながらUターン、大谷ダムに向かって下山しました。雪の下りは身体が楽なので、
わいわい、きゃあきゃあ賑やかでした。
たっぷりの時間を有効に使い切れなかったことが悔やまれます。
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