個人山行紀行文 11.10.08(土)
~09日(日)
鳥甲山・2038m
佐武流山・2192m
参加者
7名(男6:女1)
1862 Y/I

                             

≪コースタイム≫
10/8 
 新潟400=和山登山口640=(車1台下山口にデポ)=和山登山口710~白グラ942~山頂1106~昼食(1118-1211)~赤グラ~屋敷登山口1456(車回収)=和山温泉(泊)
10/9
 宿430=登山口(450510)~林道出合~林道三叉路618~檜俣川下降点651~渡渉・朝食(7047:35)~物思平829~ワルサ峰938~西赤沢源頭(巻機山分岐)1010~山頂・昼食(11161200)~西赤沢源頭1233~ワルサ峰1312~物思平1357~渡渉点(1420-14:39)~下降点1459~三叉路1529~林道出合1554~登山口1619=萌木の里・入浴(16501740)=新潟2100

           ~~~~ 秋山郷二山と紅葉と温泉の旅 ~~~~

「紅葉と温泉かぁ~!」お誘いのキャッチフレーズは誠に気をそそるものでした。しかも、鳥甲山も佐武流山も自分にとっては未踏の山、いつかは登りたいと密かに思っていた山だったのです。これは願っても無い山行だと喜んで諸手を挙げたのは言うまでもありません。

 ところが終わってみれば、消化不良(理由は後述)と筋肉痛を伴った重たい身体が残ってしまった大変な山旅でした。でも、決して後悔している訳ではありませんよ。期待が大きかっただけにちょっぴり愚痴の1つも出てきてしまっただけなのです。
 内心は満足一杯、しかし、二度目があるとしたら、それに乗るかどうかはその時次第と言ういかにも矛盾した心の内なのです。


 もったいぶらずに言いましょう。鳥甲山は登りも下りも嫌になるくらいの急登の連続、佐武流山は林道をテクテクと歩いて渡渉点に着くのに延々2時間近くもかかり、そこからさらにアップダウンの半端じゃない登りが4時間、ここを往復するのです。2日間で歩いた総距離は、何と30Kmになりました。

 総上昇量(累積標高)とて、同じく2日間で3000mに達しました。

 60歳の半ばを越えてしまった身にとっては甚だ過酷な山旅だったのです。
 これを最初に言ってくれなくちゃぁ~。でもこんなことを最初から吹聴したら誰も来なかったかもね。

 結果的にはだまされて良かったのかも知れません。




2日間の歩いた軌跡です、とにかく疲れました)

 消化不良はと言うと、紅葉はまだ早かったこと。部分的には色付いてはいましたけど、岩山を彩る錦秋の鳥甲山とはいかなかったのが残念でした。
 また、北信濃を頻繁に襲っている地震の影響で、泊った民宿の温泉の温度が下がってしまったのだそうです。宿の主人が「入る30分前に言って下さい、沸かしますから」という言葉が誠に哀れでした。いえいえ宿を責めているのでは決してありません。東北地方と言い、秘境・秋山郷と言い、客足が遠のいている中で、地震や豪雨などの自然の猛威が何とも恨めしく思うのです。

愚痴はさておき、今回の山の印象を一口で言いますと。
鳥甲山は第二の谷川岳と言われるだけあって、屏風を広げたような大岩壁が眼前に迫り、実にどっしりと構えた立派な山でした。鷲が翼を広げたような山と地元では形容しているようです。今回は登るのに気を取られてしまいましたが、いつかこの山をいろんな角度からじっくり眺めてみたいものです。

 次に、佐武流山。苗場山と白砂山を結ぶ稜線上にあり、そのどちらよりも高いと言うのに、麓からは見えず、山深い秋山郷のそのまた奥まった場所にあること、緩やかな頂稜の目立たない山容であること、また登山道の整備もあまり進んでなく、木の根と泥田のような道の悪さに難渋し、はたまたアップダウンが厳しく、上りも下りも同じくらい時間がかかることなどから、登山者もあまり多くなく、言うなれば寂峰と言えるのでしょう。
 しかし、長い林道歩きと渡渉さえ我慢すれば、稜線からの景観は実に素晴らしい山でした。なだらかな苗場山の頂上の池塘までもが手に取るように見えますし、遠くには谷川連峰や北信濃の山々が見え、登った人にしか味わえない奥深い山の景色と空気を味わえました。
是非皆さんも一度トライしてみて下さい。     おわり)

左)和山登山口を出発し、なだらかなムジナ平を行くと早速現れた万仏岩。右奥は赤嵓。
中)痩せた岩稜が続く万仏岩の登り。さらに上には、白嵓とカミソリ岩も待ち構えています。
右)しかし、厳しいところにはこんなきれいな紅葉も見られます。
左)明日登る予定の佐武流山が見えました。中央の山。
中)紅葉と赤嵓。鳥甲山は本峰・赤嵓・白嵓の3つの峰からなる山です。
右)白嵓方面の紅葉。

左)ツタウルシ、山頂も間近です。
中)赤嵓に続く道、下山に使う屋敷登山口の方向です。

右)中津川を隔てて、苗場山が対峙しています。平らな山頂、特徴のある山です。

左)鳥甲山頂での記念写真。山頂は狭く展望もありませんので、少し下がってお昼にしました。
中)振り返り見た鳥甲山。本当は、麓から山の全貌を撮りたかったのですが、またいつか。

右)2日目、佐武流山登りの途中でちょっぴり見えた鳥甲山。
左)檜俣川の渡渉の様子です。靴を脱いで裸足で渡りました。帰路撮影。
中)延々とアップダウンを繰り返し、やっと見えた佐武流山。

右)やっとの思いで山頂に到着しました。万感の思い、いつになく気付け薬がおいしかった。
稜線に上がってから。

苗場山がずっと手に取るように見えていました。