個人山行紀行文 11.04.01(金)
晴れ
角田山・482m 参加者・単独
1866 S/T

≪コースタイム≫
 自宅9:20=宮前コース登山口10:15〜鳥の子神社(10:30-10:40)〜宮前三角点11:20〜湯の腰コース分岐11:55
 〜山頂(12:05-13:30)〜桜尾根コース分岐13:35〜桜尾根コース登山口14:50〜駐車場15:05=自宅16:10

 未曾有の国難とも言うべき「東日本大震災」に遭われた彼の地の皆さんの不自由を思う時、とても山に向かう気持ちにもなれませんでした。「三陸の山に登る予定の人もいただろうなぁ」などと思うと、やりきれません。せめて3月中は、”自分も一つぐらい何かを我慢してみよう”と考え、自主的に自粛していましたが、月も変われば気持ちを切り替えていかなければなりません。
 折しも、新年度開始のこの日は前向きに気分を変えるにはまたとない日であり、しかも天気は今年一番とも言えそうな快晴です。角田の雪割草(新潟県の花)はどんな具合かな?と、訪ねてみました。

 宮前登山口は、大震災前の最後に参加した会山行「角田山三角点巡り」の登山開始のコースでもあります。距離もそこそこあり、痩せの急登尾根もあったりして比較的面白いコースですが、自分はこのコースはあまり馴染みが無くて、今回で4回目ぐらいでしょうか? 登山口の駐車場はすでに満員!近くの空き地に停めて出発です。
宮前コース登山口 花・・・名前は失念! 鳥の子神社
 明るく温暖!風もなく、こんな日はゆっくりとマイペースで登るには最高!です。のんびりと登るうちに花が出てきます。そして、神社への分岐へ。ここからホンの100mほども右に入れば鳥の子神社、海の神様に神妙に手を合わせてから、登山道に戻ります。
花・・・え〜と・・・思い出せない! 清楚な雪割草 ピンクの雪割草
 歩くほどに雪割草が出現! 気のせいか、長い冬を終えた嬉しさに伸び伸びと咲き誇っているように感じられます。あちらにもこちらにも・・・・登山道脇に次々と現れて、カメラを向けるのに忙しい。
 本来であれば、3月末には能登半島の雪割草見学に行く予定となっていました。美しい海岸線や朝市、旬の魚料理なども楽しむ予定でしたが、会山行自粛でそれもお流れとなってやや残念でしたが、今日の雪割草に会えた事で帳消しです。
今年は色もきれい・・・みたいです。 紫もなかなかいい。 登山道(知らない人です・・すみません)
 後ろから追い越して行く人、もう下りてくる人。どの人も寒い冬から解放されて陽春の山を楽しんでいます。このコースも結構たくさんの人が登っているのです。
明るい坂を登れば展望も開けます キクザキイチゲ 宮前三角点でしばし休憩
濃い色の雪割草 痩せ尾根 ナツボウズ(夏になると坊主になる?)
 三角点まで登れば、まだ葉を付けていない木々の間から山頂方向や海岸線も望むことができます。ここで休んでいたら、女性会員のT/Oさんが下りてこられました。「自粛は3月まで。元気出して4月からは、また普通どおり登りましょう」と、どちらからともなく会話しました。誰の気持ちも同じ、やはり気分を変えて元気を出していこう!と思うのでしょう。
淡いピンクも愛らしい 山頂広場 健養亭を望む
 やがて湯の腰コースとの分岐を過ぎれば山頂です。ここまで全然雪を踏むことは無かったのですが、山頂へ来て見ればまだまだしっかりと雪があるのです。乾いた草地の場所を見つけて、たくさんの人々がお昼の最中です。
 工事されていた山頂の木道も大分出来ていて、大変歩きやすくなっています。市民憩いの場でもある角田山頂、このまま放置しておけばやがて山頂広場は全面が裸地化してしまう事でしょう。木道もやむを得ないと思います。この後は、たしかベンチとかも出来る筈。完成すれば草地に入らないように、みんなで守らなければなりませんね。
下山コースの桜尾根にて ショウジョウバカマ ヤブツバキ
 .観音堂まで足を延ばして、新潟平野を眺めながらお昼としました。明るい日差しの下で、たくさんの人が楽しんでします。
はるか飯豊連峰は真っ白、五頭連峰や粟ヶ岳は随分雪も消えたように見えますが、やはり例年よりは多い様子が遠望されます。
そうこうするうちに、後方から「こんにちは!」の声。振り返れば女性会員、I 川さんでした。並んで諸々の話をしながら食べていると、またまた後方から「やぁやぁ!来てたねぇ」とは、男性会員のSWDさん。三人並んで平野を眺めながらいろんな情報交換です。
 「この美しい新潟平野に、あんな津波が来て欲しくないよね」とか、「東北の人達に比べれば、こうして登れることに感謝だね」とか、話はどうしても大災害の事になってしまいます。屈託なく、こうして山に登れる事に感謝しなければなりません。

 下山は、桜尾根コースを下る事に衆議一決! やはり雪割草の多いことで知られているこのコースもたくさんの花でした。新潟県の花「雪割草」に混じって、カタクリの花も群落となって咲いていますが、まだまだ花は小さい。言われてみれば、雪割草もまだ小さい気がします。やはり今年の長い冬のせいで、花の成長も遅いのでしょうか? 「本当の見頃はもう一週間ほど後かもね」とは、I さんの感想でした。
 「さぁ!4月からは気分も変えて、また元気よく方々の山に登ろう!」と思わせる、好天に恵まれた今日の角田山でした。
                                                                  (おわり)