個人山行紀行文  2008/8/14〜8/17 朝日岳〜栂海新道  北アルプスから日本海へ 
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山へ登る目的は、勿論、その最高峰のピークを目指す場合が殆どです。
富士山、槍ヶ岳、
剱岳などなど・・・が、最近はピークが目的ではない、山歩き、稜線を歩き通すこと、そのことが目的の山行に興味が
湧き、その縦走コースの中でも難易度に於いて「高い」と称されています「北アルプスから日本海へ」の栂海新道縦走に行ってきました。

メンバーは、私を除いては会のベテラン、健脚者揃いです。男性3名、女性4名。
新潟から車2台に分乗して、栄PAに4:45集合して、糸魚川ICで下り、「親不知観光ホテル」前の、つまり栂海新道コースの登山口、
私達にとっては16日の下山口に駐車します。

雨も降っています。小川温泉で休憩して行こうか?とか、雨の中大丈夫かな?
などなど、不安は募ります。此処からはジャンボタクシーに乗り換えて、北又小屋まで行きます。
小屋に着いた頃は少し雨は小降りになってきたように感じられます。ともかく仕度をして出発です。

歩き始めてすぐに1合目の標識が現れます。これは「イブリ山」までの合目標識なのです。
合目毎は20分から15分で着くのですが、合目ごとで短い休憩をとります。
このゆっくり歩きが小雨の中、最初の急登にバテもせずに歩けたように思えます。
雨の止み、雨具も脱ぎます。
カンカン照りにはならずに、ずっと、3日間の山行中、小雨、小ぶり、止み・・・又、降り・・・とこの繰り返しでした。
雨具を着たり、脱いだりの繰り返しでした。が、通常ならカンカン照りの中での歩きの時期ですが、そうでは無かったことが、水も
多くを飲まずにバテもせずに歩き通せました。

北又小屋から朝日岳までは、2005年に会山行で来たことがあります。
14:50 まずは今夜の宿、朝日小屋に無事到着です。夕日ケ原にはまだまだ、咲き残っていたチングルマの群生がガスっている中、
幻想的な風景でした。朝は、雨は降ってはいないものの、ガスっている中での出発です。

朝日小屋オーナーの清水ゆかりさんと。                    千代の吹き上げの分岐
      

千代の吹上げのコルはやはり、風が強く、花の写真も撮れません。
さて、此処から先は、初めての道、栂海新道の始まりです。アヤメ平から黒岩平への稜線は所々地?や池が点在して、チングルマ、ニッコウキスゲ、アヤメ、クルマユリ、カライトソウなどなど楽します。

9:30
黒岩山手前、黒岩平の水場を過ぎると突如として作業小屋が現れました。
登山道整備の為の小屋のようです。今はお盆休暇でしょうか、施錠されていました。

10:10 黒岩山   
11:40サワガニ山 此処でお昼です。雨は止み、すっかり暑くなってきました。                                      

三つの連なりの奥、台形状の山が犬ケ岳です。その直下には今夜の宿、栂海山荘の赤い色がかすかに見えます。
まだまだ、先は長いです。
13:00 北又の水場。栂海山荘手前の水場は此処が最終ですので、此処で、今夜の分、明日の分も(明日のそれぞれの水場は
当てにならないので)大目に汲んでいきます。

13:55 犬ケ岳到着。10分下ると栂海山荘です。もうすでに小屋に着いているひと、テント場にテントがチラホラと。小屋は1階、2階と
あり、管理料は1000円。200円で毛布が借りられます。

玄関前にテーブルが二つあり、そこでガスを使い、今夜は軽量持ち寄りの夕餉です。
夜半はトタンに打ち付ける雨音で、明日の天気も心配!少々睡眠不足でした。

朝は最初から急な滑りやすい下りがあるとのことで、明るくなってからの出発です。
5:15出発です。

さて、いよいよ、最終日です。
稜線を暢気に下ればよい、だけと思いきや、そうではなく、僅かなアップダウン、小さなピークの急登が結構応えます。
これがカンカン照りなら・・・もっと応えたことでしょう!

下駒ケ岳7:50 此処への登りがキツカッたでした。
9:15 白鳥山  姫路からいらしたグループとずっと、追いつ、抜かれつで一緒でした。
下山後のは同じ「親不知観光ホテル」に宿泊ということでした。

白鳥山からは坂田峠を目指します。
12:25 ストンと坂田峠の舗装道路にでました。登山道を横切るように林道が続いています。
此処でタクシー待ちをしているグループもいます。
道路にペタンと座り、お昼です。リーダー曰く、此処から先はお散歩コースですよ!と。
お昼を食べ終わる頃に雨が降ってきました。此処からは傘を差しての歩きです。 

日帰り山行や、山開きの時には、白鳥山まではこの坂田峠から登る訳です。泥濘の滑りやすい道、小さなアップダウンとあり
「お散歩」コースとはいかない歩きでした。

15:05 ようやく、14日に眺めてきました「栂海新道登山口」に到着です。
カメラマンを交代しての記念撮影です。


ザックだけ下して、ともかく「日本海」へ直行です。
ホテル脇から階段を何段も下ってようやく海で〜〜す!!

通常なら、此処で一路新潟へ帰るのでしょうが、私のたっての希望で、このホテルで「お疲れ様&祝賀会」ということでゆっくり、
三日間の汗と泥とを流して、「無事、縦走の乾杯」をしました。建物は旧いホテルですが、海の傍だけにお魚が美味しい夕餉でした。
朝はホテル裏にあります、W・ウゼストン像を見にいきます。
 

帰路は「能生マリンドリーム」で魚を買い、一路新潟へ。
私のような弱力が、果たして、この長帳場の縦走に着いて行けるのだろうか?
不安はありました。
が、皆さんのお陰で、ゆっくりと歩いて頂き、バテルこともなく(雨も幸いでした)縦走することができました。
ありがとうございました。3度目、2度目の方もいました。私は2度目くる自信はありません。
が、朝日小屋が素晴らしいし、その周辺はお花畑の宝庫なので、連泊して(朝日小屋は連泊者のために料理を変えるそうです)お花を
存分に愛でたく、再訪したいと思っています。(おわり)