山行紀行文 11.12.10(土)快晴
〜11(日)快晴
 蛾(ひる)ヶ岳(1,279m)
 パノラマ台(1,328m)
 三方分山(1,422m)
参加者
26名(男4・女22)
2070 S/F
*写真の一部は、2040・K/Kさんからの提供です。
                         △△△△雲ひとつ無い青空と白い富士に感動△△△△

≪1日目(12/10)≫
 どんよりとした雲と時折雨の新潟に背を向けて、一路山梨へ。長野県に入る頃から空に青い部分が増してきて、目的地の山梨に入る頃は空一面の青空、最高の登山日和だ!。車窓から見える八ヶ岳や南アルプスが白くまぶしい。長かったバスの旅もこの景色に救われる。

 蛾ヶ岳登山口の四尾蓮湖Pにはやや予定より遅れて到着し、支度を整えながら昼食タイム。
リーダーから「食べ過ぎないように」と言われるも、腹いっぱい食べてしまう。空気が美味しく食欲がリーダーの注意に勝ってしまった。
車窓から観た八ヶ岳 四尾蓮湖Pでの昼食と登山準備 蛾ヶ岳登山口
 駐車場直ぐ近くの登山口から稜線に上がった地点の大畠山付近までは、ジグザグの緩やかな広く足に優しい登山路が続き快適に標高を稼いでくれる。「あたま〜」や「らく〜」なんて野暮な注意掛け声は全く必要無し。
 ここからは山頂直下の西肩峠まで殆ど標高差がない快適な登山路をいく筈であったが…、徐々に数日前に降ったと思われる雪が白く目立ってくる。それでも足元に注意しながら、西肩峠到着。
    「青空へ 背伸びの冬木 登山口 T子さんが読まれました。
大畠山までは緩やかなジグザグ道 落ち葉が柔らかく足に優しい登山路 徐々に残雪が増え慎重に進む
  ここから山頂までは15分程度の急坂が続き、所々残雪はあるものの、参加者は楽山会のベテラン揃い、流石に転ぶことなく山頂に到着。山頂には真っ青なそらに浮かぶ、素晴らしい富士山が白く雪化粧をして待っていてくれた。
集合写真の明るさ調整がその鮮やかさに負けてしまう(腕のせいもあるが)。

 各自、思い思いのポーズで写真ラッシュ、「顔優先ですか、富士山優先ですか」「富士山で〜す」等のやり取りも飛び出す楽しい一時を過ごした後に、後ろ髪を引かれつつ下山開始。  
西肩峠から山頂に続く急坂 蛾ヶ岳山頂から観る富士山 蛾ヶ岳山頂から観る富士山(ズーム)
 下山は、登ってきた快適で広い登山路を軽快に戻り、苦も無く登山口の四尾蓮湖Pに到着。
    「落葉踏む 音リズムよき 下山道」 (T子さん)
 各自宿泊準備が出来次第、ここから歩いて直ぐの四尾蓮湖畔に立つ一軒宿「水明荘」に向かう。「水明荘」では暖かいウエルカムドリンクのお茶と美味しい御新香、そして美男美女のご主人と女将さん迎えてくれた。

 夕食まで時間があるため、ご主人お勧めの湖畔一周の散策に出かける。静かな湖畔をワイワイガヤガヤと一周するも、対岸付近から見る「水明荘」と背後の山が西日を浴びて黄金色に輝き、とても美しかった。
 この「水明荘」は昭和20年代からあり、玄関に飾ってあったモノクロ写真には昭和38年に訪れた若く可愛い当時の“山ガール”が写っていた。 正に今日のメンバーが若かりし頃の姿そのものですが、時代は変わっても可愛さと美しさは変わっていません。
四尾蓮湖畔に立つ一軒宿「水明荘」 四尾蓮湖対岸から観た風景 美男のご主人と、美女の女将さん
≪2日目(12/11) ≫
 しんしんと冷え込んだ湖畔に朝がきて、慌しく朝食と今日の登山準備。今日も空には雲ひとつ無し。快晴中の快晴。言うこと無し。
 目的地の精進湖湖畔駐車場に向け出発。直ぐに車窓から南アルプスの美しい白さが目に飛び込み、口々に「登って見たいね」「行きたいね」の声が聞こえてくる。

 そして、“長い精進湖トンネルを越えると其処は精進湖だった”の如くであり、そして湖畔の道に入ると大きな富士が目に飛び込んできて、車内は大きな歓声に包まれた。
 富士を真正面に見るフォトスポットの湖畔駐車場に到着し、横目で富士を楽しみながら手際良く登山準備、早速、パノラマ台を目指し登山開始。
四尾蓮湖の夜明け(しんしんと冷える) 朝日が撥ねる精進湖と富士山 パノラマ台を目指して出発
 ここからの道は北斜面なので残雪が目立つ。緩やかな斜面ではあるが確実に高度を稼ぎ精進湖がどんどん下がっていく。
 登り始めて約一時間、三方分山への分岐路である根子峠に出る。この根子峠からパノラマ台までは通常15分程度だが、登山路が部分的に凍結している為、慎重に足を進める。間もなく前方に大きく富士を仰げる広場にでる。
残雪の登山路を進む 根子峠分岐(遠くに南アルプスが) パノラマ台近くの登山路(足が滑る)
 ここがパノラマ台。既に多くのハイカーが素晴らしい景観を楽しんでおり人気スポットであることが伺える。確かにいつ来ても、何時間眺めていても飽きないくらい素晴らしい眺めだ。
 しかし、この後の行程を考えると、のんびり富士を堪能することも出来ず、急ぎ集合写真等を撮りパノラマ台を後にする。根子峠までの下り道は凍結があるため、軽アイゼンをもって来た人は装着。安全意識に拍手。
 荒縄をもって来られたSさんも素晴らしい。急坂でなければ手軽で短時間の凍結路には重宝する。 
パノラマ台山頂プレート パノラマ台からの富士 パノラマ台からの本栖湖と竜ヶ岳
 分岐路の根子峠からは登りが概ね南斜面、下りが北斜面となる為、雪無し道と凍結道が交互に現れ、慎重を強いられたが、木々の間から見え隠れする南アルプスの白い峰々の素晴らしさは登山意欲が掻き立てられる。
   「凍てし道 くだり登りて 峰通し(T子さん)
 結果予定より大幅に山頂到着が遅れたが、誰も転ばず怪我もなく山頂に到達できたことは、時間の遅れに代えられない大正解だ。
 只、少々お腹が空いた。
北斜面は凍結、慎重に 木々の間から南アルプスが 精進峠(ここからも結構ある
 山頂では温かい日だまりの中、富士を眺めながら美味しい昼食を楽しめた。 そして、恒例T子さんのお手前で頂いた抹茶は、まるで富士の屏風を背に頂いたようだった。
  「雪の峰 富士見る野点 せわしなく(T子さん)
 楽しい一時を楽しむも、出発の時間が嫌でも来てしまう。点呼と忘れ物確認をして女坂を目指し下山開始。
三方分山からの富士(形が美しい) 富士を観ながら贅沢な食事 抹茶を頂く
 女坂峠の登山路はなかなかの急斜面、ジグザグにどんどん高度を下げていくと、女坂峠(阿難坂)に到着。古くは甲府と静岡を結ぶ難所であり、リーダーからはここで亡くなった悲しい女性の話し等を聴かせて頂いた。
   一歩ずつ 凍てし雪踏む 下山道 (T子さん)
 ここからは一気に精進湖を目指し降りていくも、途中の丸太橋は雪で滑る滑る。リーダーの転ぶ見本のお陰で全員転ぶことなく精進湖湖畔に降りる。このころには白き富士も西に傾きつつある陽を浴びて、やや薄黄色になり、またその姿が精進湖湖面に逆さ富士として映えていた。
女坂峠にてしんみりと 女坂峠の石仏 下山時の精進湖と富士
 トレッキング募集ではあったが、結構タフで変化のある“登山”を楽しませて頂いた。そして、この2日間新潟では考えられ無いような快晴に恵まれたことは、リーダーはじめ参加者各位の精進の賜物でした。
 精進?そうです、ここは精進湖でした。一人で納得と感謝。        (おわり)
蛾ヶ岳での集合写真 パノラマ台での集合写真 三方分山での集合写真
≪コースタイム≫
≪12/10≫ 新潟駅南口6:00=増穂IC=四尾蓮湖P11:30〜大畠山12:25〜西肩峠13:20〜蛾ヶ岳(13:40-14:00)〜(登り登山路経由)〜四尾蓮湖P15:15〜水明荘15:25(泊)
≪12/11≫ 水明荘7:20=四尾蓮湖P7:30=精進湖P(8:55-9:05)〜パノラマ台登山口9:10〜根子峠10:15〜パノラマ台(10:35-10:55)〜精進峠12:15〜三方分山(13:15-13:55)〜女坂14:30〜精進湖P(15:35-15:45)=甲府IC=新潟駅南口21:00