会山行紀行文 11.10.04日(水)
曇り後晴れ 
NO.104 
三国岳・1644m/鏡山・1339m
参加者
20名(男12・女8)
2097 T/Y

                                        

≪コースタイム≫
 新潟駅南口5:00=磐越道・安田IC=弥平四郎登山口(7:10-7:20)〜祓川山荘7:40〜松平峠9:10〜稜線分岐10:00〜疣岩山10:20〜三国岳・昼食(10:50-11:30)〜疣岩山12:10〜獅子沼12:25〜稜線分岐10:30〜上の越13:35〜鏡山(14:10-14:30)〜上の越15:00〜弥平四郎登山口16:10=入浴=新潟駅南口19:45

 ほぼ毎年、飯豊連峰のパノラマを眺めるため倉手山に登っていたが、今年はその反対側の鏡山から眺める飯豊連峰を期待しつつ、紅葉も楽しみたいと考えていた。
 実は10日ほど前に山小屋泊3泊で塩見岳・農鳥岳・間ノ岳・中白根山・北岳へ縦走し紅葉を期待していたが、今年の紅葉は暑い日が続き、前日急にマイナスになったことで、葉は青く先だけが枯れているイマイチの紅葉で、今年初めて素晴らしい紅葉を見られると期待して家を出た。
 
 先般、楽山会の山行で飯豊本山へ登ったが、地蔵岳までの下山道で三国岳を眺めては、次はここへ登るのだと期待していた。

当日、330分頃に起床。外は土砂降りの雨、天気予報は曇りのち晴れ。5時集合とのことで暗いうちから車で駅に向かった。駅に着くころは晴れていた期待できそうだ。 
 20名を乗せたマイクロバスは新潟駅5時出発、途中、磐越自動車道は安田ICから津川ICまで交通止め、安田から下道の49号線に降り、朝もやの中を1時間47分で西会津町の弥平四郎集落のゲートに到着。北に延びている極入(弥平四郎)林道を4kmほどで715分頃、弥平四郎登山口に到着。終点にはかなり停められる駐車場があった。

 聞くところによるとゲートは山菜とキノコの時期にはチェーンで閉鎖されているが、原則として登山者には開放しているそうだ。林道終点(駐車場)の50mほど手前には新長坂ルートの入口と看板があり、新ルート(上ノ越ルート)の入口は駐車場内の飯豊連峰絵図面の脇となっていた。

 今回のルートは、新長坂ルートを上り、疣岩山から三国岳を往復し巻岩山経由で上ノ越から鏡山を往復し、上ノ越ルート(新ルート)を下山する。
 「おつかれさま」と書かれた新長坂ルートの大きな看板の所から入り、祓川へ下りてゆく。祓川に架かる橋は最近作られたようで木の白さが目立った。しかし丸い木の外側部分を橋に取り付けているので滑り易い感じがする。

広い駐車場 祓川に架かる橋 祓川山荘

 登山口から15分ほどで祓川山荘に着く。二階建ての立派な無人の山荘で、蛇口から水は流しっぱなしの状態で炊事場もあった。最初はブナ林の中の快適な尾根道であったが、山荘から25分ほど過ぎるころは細い道と急登の連続となってきた。

祓川山荘の内部 細い道が続く 急登も続く

 それから45分ほど登ったところで北側に頂上は隠れていたが疣岩山が見えた。山荘から1時間10分ほどで十森、沢の水場がある。

頂上は隠れている疣岩山 松平峠 砂岩に近い感じの痩せ尾根

  十森から急登ぎみの登山道を20分弱登ると松平峠、北西に疣岩山が間近に見えた。ここから最後の難所である松平尾根ともいわれる急峻な痩せ尾根を登る。砂岩に近い感じで滑りやすい。

猪鼻で一息 「清水⇒」の看板 疣岩分岐。ここで急登は終わり

  松平峠から40分ほどで猪鼻。猪鼻の直前に水場があり「清水」の看板があった。猪鼻から15分ほどで疣岩分岐。左が上ノ越・鏡山方面、右が疣岩山・三国岳方面。

 これから登る飯豊連峰の南東部(会越国境)に位置する疣岩山(いぼいわやま)は、山麓から飯豊連峰を眺めた時に疣岩山の山頂部が疣のように見えるからとか、山中に疣肌の岩が目立つから名付けられたと云われたそうだ。
 この山頂から北西方向に大日岳・御西岳・飯豊本山がほぼ等距離に望める絶好の景色なのだ。先回の飯豊本山の山行では、飯豊連峰の最高峰の大日岳〜御西岳〜飯豊本山の主稜の全貌が見られなかったので、期待していた。

 疣岩山〜三国岳までの県境尾根の登山道は雪があった。初雪と思われ、皆「雪だー」と感嘆の声。斜度も緩やかで歩き易い。疣岩分岐の柱標の所から6分ほどで獅子沼分岐。

登山道の雪、「雪だー」と感嘆の声。 三国岳と三国岳避難小屋が見えた。 見事な紅葉

 大日岳の展望台と称されることもある疣岩山は、山頂からのパノラマは圧巻だそうであるが、今日は残念ながら雲の中。見えれば西に大日岳、北西には御西岳、北には飯豊山、北東には種蒔山、三国岳。

 歩きやすい県境尾根道を軽やかに歩いていたら、三国岳・三国岳避難小屋が見えた。三国岳への稜線とその登りの道の周辺は素晴らしい紅葉。カメラ持参の人はシャッターチャンスとばかり、暫く留まっていた。

三国岳避難小屋到着 雪の飯豊山と紅葉 草紅葉が綺麗な獅子沼

 1049分、約3時間30分かけて三国岳避難小屋に到着。この頃になると青空が見え、北西側の御西岳〜大日岳の真っ白く覆われた初冠雪と思われる山頂が見えた。雄大な飯豊連峰には雪、雄大な白雲もよく似合う。ここで1150分まで昼食。

初冠雪の飯豊連峰。左端は大日岳、中央右のピークが飯豊本山

 三国岳出発して20分で疣岩山の三等三角点で休憩、途中時々霧が晴れ雪をかぶった真っ白な飯豊山が綺麗なこと。頂上から獅子沼分岐経由20分ほどで、獅子沼に到着。湿地帯になっており草紅葉が綺麗。
 疣岩分岐を過ぎ、巻岩山経由で急坂を下っていき獅子沼から1時間強で上ノ越分岐に到着。ここから鏡山に向かう。

鏡山頂上 晴れ渡った青空に映える会津磐梯山 急坂のブナ美林を下る

 鏡山までは、ピークをいくつも越えてようやく30分ほどで到着。頂上からは、雲は多目だが晴れてよく見渡せる。北西側には大日岳、御西岳、北側には飯豊山、北東側には種蒔山、疣岩山、巻岩山。三国岳は疣岩山の陰に隠れて見えない。南西側には会津磐梯山。

 鏡山を1428分出発、ブナの大木も何本か見られる綺麗なブナ林ではあるが、下山道はベテラン会員の方からも恐れられる急な坂で、ほぼ下山口まで続く。
 前半は斜度が緩いが、後半は斜度がきつくなる。滑ったり転んだりして怪我をしないように気をつけながら、着実に高度を下げる。祓川の水音が聞こえてくれば駐車場も近い。鏡山から1時間15分で上ノ越ルート登山口に到着。

三国岳小屋前で全員集合 鏡山山頂での集合写真

 帰りは、肌がすべすべする津川温泉・ 清川高原保養センターに入浴、帰りのバスの中は「松平山標柱設置登山」御礼や102930日の「県山岳協会の前日懇親会・蒜場山登山」の説明があり、和やかな雰囲気の中を新潟駅に着いた。

 この会山行の感想は、全体的に急坂と連続するアップダウンそして長時間の歩行、リーダーの速足にくらいついての久しぶりの難行でした。
 新雪の飯豊連峰の主峰と青い空、今年初めての素晴らしい紅葉、素晴らしいリーダーのもと、記憶に残る山行となりました。ありがとうございました。     (おわり)