会山行紀行文 11.09.25日(日)
〜26日(月)晴れ 
NO.102 
北股岳・2025m
参加者
21名(男9・女12)
1396 H/K

                                           *画像は、1866 S/Tの提供です。                  

≪コースタイム≫
25日(日)
 新潟駅南口5:30=飯豊山荘朝食(7:10-7:30)〜梶川尾根登山口7:40
〜湯沢峰9:25〜滝見場10:10〜五郎清水11:10〜ダケカンバ昼食(11:55-12:30)〜梶川峰12:50〜扇の地紙13:20〜門内岳14:10〜北股岳頂上15:10〜梅花皮小屋15:30()
26()
梅花皮小屋6:30〜北股岳頂上(7:05-7:20)〜扇の地紙8:50〜地神山頂9:25〜地神北峰分岐9:55〜丸森峰10:37〜夫婦清水
昼食(11:40-12:15)〜飯豊山荘登山口13:30=関川ゆ〜む入浴(15:00-15:40)〜解散15:50

1日目(9月25日)
 雨の心配もなく秋晴れとなった25日()〜26日()、21名で飯豊連峰の鋭鋒・「北股岳」を目指した。
一昨年のこの山行は9名の少数山行でしたが、今年は何故か21名の大勢の参加者で少々面食らった。新潟駅南口に5:30分集合し、各車に分乗して一路登山口の飯豊山荘に向かう。

飯豊山荘前の駐車場で朝食を摂り、万全の支度をしてゲート先の梶川尾根登山口より7時40分、北股岳へ一泊二日の山旅を踏み出しました。
 
覚悟はしていたものの、登り始めからいきなりの急登の連続で、重いザックが全身を痛めつける。一枚岩の急登は滑りやすく危険なので足場を確保し、ゆっくり安全を確認しながら登る。最近は涼しくなったとは云うものの、山登りは暑くて汗が噴き出して来る。

ゲートを越えて、右の尾根に取り付く いきなりの急坂に苦労します ゆっくりゆっくり・・・・・

ザックの重さに耐えながら、最初の目的地の湯沢峰に到着。今日は空気も澄んでいるので前方に飯豊の山脈と今日の目的地「北股岳」が、その鞍部に「梅花皮小屋」がハッキリと見えた。とは言え時間にして未だ6時間も歩かなくては着けない。しかし夏場の暑さとは違い気温も低くて、随分助かります。

右手には、下山の丸森尾根が見える 段々小さくなる、飯豊山荘の赤い屋根 連続する急坂

ザックの重さにも慣れて来たようで、違和感を感じなくなりつつあるが、滝見場までの一時間も急登の連続です。掛け声をかけながら皆んな必死で耐えています。自分で選択した北股岳山行ですから弱音を吐けません。
 ようやく「
滝見場」の標柱が見えました。ここからは、石転び沢の雪渓を登り切った稜線鞍部に「梅花皮(かいらぎ)小屋」が目の前に見える。
 何年か前にその雪渓を登って、梅花皮小屋に登った事が思い出される。その時も苦しかったが今日も苦しい。「滝見場」で一休みし、前方の急登の山を眺めて「この急坂を登るの?」 さァまた頑張って登らなくては!。

ようやく飯豊本山が遠望されます 石転び沢を詰めた先に、梅花皮小屋が やれやれ・・・梶川峰

更に急登が続きます。皆さん少々へばり気味、「休もう」の声が掛かり、しばしの休憩。その先に「五郎清水」の水場があり、何人か下って汲んで来た。その水はチョロチョロとしか出ていなかったが、まろやかで冷たく本当に美味しかった。
 
先程滝見場より見えた「ダケカンバ」に着いた。予定ではこの先の「梶川峰」で昼食を予定していましたが、「ゆとり組」を考えて、ここで昼食とした。

 
腰を下ろしての昼食。眺めの良い場所ですが、この時はなぜかガスが掛かって来て遠くが見えず残念。昼食後、気分を入れ替えて又出発です。未だ目的地までは3時間も頑張らなくては……。
 「梶川峰」に近くなって来てから、急登も幾分緩やかになって来た。ここからは「杁差岳」や飯豊の稜線が確認でき、快適な尾根歩きが出来そうと思っていたが、ここから更に稜線に出るまではガレ場歩きが続く。

扇の地紙。さぁ!稜線歩きの始まりです。 ややガスも出てきた稜線 ナイスロケーション!、門内岳と門内小屋

ガレ場歩きを終えてようやく「扇の地紙」に到着。ここからは飯豊の稜線歩きです。前・後・左・右をゆっくり眺めながらの稜線歩きが続き、「門内岳」に到着。管理人さんが出て来て「泊りはどこですか?上(梅花皮小屋)ですか?」と21名の大所帯を見て、少々残念そうでした。
 一昨年は同じ時期にこのコースを歩いたのですが、両脇の紅葉が見事で感動したが、今年は色つき初めてはいますが、まだまだのようで感動の度合いに少し淋しい思いです。でも、ナナカマドの赤い実が濃緑のギルダ原には一段と映える。

 目的の「北股岳」は少しずつ近づいているのですが、なかなか遠い。ガスも掛かって「飯豊本山」や「大日岳」が見え隠れしている。
 頑張って頑張ってようやく15:10に「北股岳山頂」に到着だ!。どこの山でもそうですが、頂上に立つと今迄の苦労が一瞬に吹き飛んでしまい、幸せだけを感じるのは私だけでしょうか?
 「ゆとり組」が少し遅れているので、全員の記念撮影は明日にして梅花皮小屋に向かうこととする。
北股岳山頂。 着いたぁ〜 梅花皮小屋に向かって下ります 梅花皮岳をバックに建つ梅花皮小屋

「北股岳」と向かいの「梅花皮岳」の鞍部に、柔らかな夕日を受けて建つ「梅花皮小屋」を目指してユックリと下る。
 予定通り15:30到着!、一人ひとりの労を讃え合って感激の握手を交わす。
早速、小屋に入り「ドッコイショ」と中高年(本日の平均年齢66歳)はザックを小屋に入れ、身軽になった身体がフワフワしそうです。

 ザックを開いて着替えたり、これから始まるであろう“宴会”の準備に入ります。今日は、なんと!この小屋は我々だけの貸し切りなのです。他の泊り客は誰も居りません。(助かった! 参加申込を受けた時に一番心配したのが、20余名の方が泊まれるかどうかと云う事でした)

 日の暮れない内にと、お楽しみの“宴会”山小屋タイムの始まりです。“乾杯”の後はアチコチでお喋りが始まり、自己紹介も聞き取れない。それでも良いんです、汗ビッショリで難儀して登って来た、貸し切りの山小屋で趣味を同じくする会友との語らいでした。

 途中で歌も飛び出し、なんと和やかな事か。やがて日も暮れ、ヘッドランプやローソクの灯りで楽しみつつも、いつしか皆さん寝袋に入り、今日の疲れを取り、明日の楽しみを夢見て深い眠りに入ったようです。


(カンパ〜イ! お疲れさ〜ん)

2日目(9月26日)

 5時起床。朝食後、それぞれザックをしかっりラッピングして今日の行動準備の後、一晩貸し切りでお世話になった部屋を感謝しながら掃き掃除・拭き掃除をして、6時30分に「北股岳」を目指して登り返します。

 早朝でもあり、身体が行動に慣れないのでゆっくりと休憩を取りながら頂上を目指します。

 「北股岳頂上」で全員の記念撮影、21名全員ニッコリ、満足の笑顔です。
昨日ガスで見え隠れしていた山々も、今日は朝日を浴びてスッキリ見えます。
朝日に輝く北股岳と梅花皮小屋
なでしこ楽山 (乙女組) 番長とそのグループ (男組)

「北股岳」から「門内岳」へ、朝露で濡れた笹原を下る。昨日、通過した山道を「扇の地紙」まで進む。昨日とは逆方向で景色を眺めるので、趣もまた違って見えて来る。

飯豊の醍醐味、たおやかな稜線を行く 遥か彼方の山座同定 草紅葉の始まった爽やかな稜線
飯豊本山(左端)に突き上げるダイグラ尾根。 右は北股岳と梅花皮岳

 昨日のコースを外れて「地神山頂」に向かう。天気も良いし、タイムにも余裕があるので草原に腰を下ろし、リラックスタイムでのんびり休憩する。連なる山々が美しい。日頃飯豊山を眺める山の「二王子岳」や「倉手山」も良く見える。
 「地神北峰分岐」では、「頼母木山」と更に奥には「杁差岳」が見える。しっかり楽しんだ稜線歩きを終えて、ここよりいよいよ難所の「丸森尾根」の始まりです。(約3時間30分)

地神山でリラックス 頼母木山から杁差岳に続く稜線 アップすると頼母木小屋が・・・
草紅葉の始まった稜線、胎内山方面を望む

下るだけの山道ですが、歩きづらいガレ場を注意しながら下る。深くえぐられた山道には足の置き場に苦労させられる。中には「ターザン」と言って大木に掴まり楽しんで居る方もいる。この丸森尾根も年々荒れて来ているようです。
 何回か休憩を繰り返し、11時40分「夫婦清水」に到着。昼食タイムです。ここの清水もチョロチョロです。昼食はそれぞれの持って来た食料を残さずにと思うが、やはり残ってしまうのが常のようです。

丸森尾根を下る 夫婦清水でのランチタイム 終わった〜! 丸森尾根下山口

さァ、最後の力を振り絞って下山開始です。足腰の踏ん張りが利かなくなって来ますので、足場を確保して慎重に下山。危険個所の連続です。
 13時頃、ようやく飯豊山荘の屋根が見え始めましたが、これが見えてもなかなか下山出来ないのでいつも騙されるパターン。
 一歩間違うと危険な目に遭うこのコースは気が抜けません、最後まで慎重に下山する。ようやく飯豊山荘前の舗装道路が見えた!、やっと着いた!。バンザーイ!。
 数分後、「ゆとり組」も事故も無く全員下山出来ました。

 飯豊山荘・梅花皮荘・川入荘は工事のため温泉が使えず、「関川ゆ〜む」でお風呂に入ってから解散となりました。

 皆さんと過ごした二日間は本当に楽しいものでした。
天気にも恵まれ、全員事故も無く完登出来た事に、リーダーとして深く感謝いたします。ご協力ありがとうございました。  (おわり)






(北股岳山頂での集合写真)