会山行紀行文 11.08.20日(土)
〜21日(日) 
NO.91 
鳥海山・2236m
参加者
19名(男9・女10)
1907 M/E

                                    

≪コースタイム≫
(20日)
 新潟駅南口
6:00=東由利道の駅11:00=鳥居ノ沢登山口11:15〜鳥居長根コース〜八塩山・昼食(12:05-12:55)〜風ピラコース〜登山口13:45法体の滝、玉田渓谷(15:15-15:50)猿倉温泉鳥海荘16:20(宿泊)
(21日)
 宿
4:00祓川登山口(4:30-4:40)七ツ釜避難小屋・朝食(6:10-6:30)〜氷の薬師7:35〜七高山8:50〜神社9:10〜新山〜神社10:10〜千蛇谷コース〜七五三掛11:30御浜小屋・昼食(12:20-12:50)鉾立登山口(14:00-14:30)=大平山荘・入浴15:30新潟駅南口19:00

 今回の会山行のリーダーを務めるに当たり、一人で1112日に現地の下見を行いました。その目的は、気になる以下の6項目についての確認です。
@八塩山までのルート・所用時間の確認。A第1日目の昼食場所。B八塩山登山道確認。C水場の確認。D八塩山→法体の滝への移動ルートE祓川→七高山までの雪渓の状態確認。


*下見の結果は以下の通り。
@ 日東道が胎内荒川ICから朝日まほろばICまで延伸したこと。仁賀保IC〜本荘IC間が開通し本荘市街を通らないで済むこと。鶴岡→酒田間は従来通り利用可能な事により八塩山までの所用時間が1昨年の齋藤リーダーの時より、およそ1時間短縮される。
A 八塩山山頂には、立派な山小屋が新築されており、雨でも昼食場所には困らないことを確認。
B 八塩山の登山道は急登・急坂で、11日は猛暑であったが樹木がドーム状に登山道を覆っているため強日射は避けられた。しかし、この急登には苦しめられる事を覚悟。
C 山頂の「観音清水」は枯れていた。下山路の「風ピラ清水」は冷水を多量に湧出。
D 前回は県道32号を使ったが、通行止め。県道34号で迂回すると4050分を多く要する。
E 雪渓は「御田」上部に残り、夏道(沢沿の右側)は雪ドームの中。何時崩れるかの危険状態。左側斜面に迂回路を発見。

「大雪路」下部と上部にも、軽アイゼンを装着し歩行した。下部は21日には消えると判断。上部雪渓は、21日までには夏道(右斜面の中間部)が出ると判断。しかし、念のため参加者に「軽アイゼン」を持参するように連絡。

 12日の天気予報は「曇り後晴れ」。しかし、登山口から少し登った所から雨。途中で止み、七高山山頂を目指し「舎利坂」中間部、急にガスてきたと同時に豪雨。その雨粒の大きさは初めての経験。雨具を着る暇もなく全身ビショ濡れ。登山靴の中も湛水状態。

 最も気がかりだった「雪渓」の状態を確認出来たことと、ここまで2時間30分で来ているこたから当日はもう少しスピードを落としても良いことを確認したので、急いで下山しました。

○トピック:12日、祓川登山口に向かう途中、熊に遭遇しました。運転中の車中からでしたが、敵は急いでブナ林に逃げ込みました。走る背中が波打ちけっこう大きいと見ました。初めての遭遇で、その日は熊よけの鈴を意識的に鳴らしつつ歩行しました。

○週間天気予報:「停滞前線」が、日本海から東北地方に懸かり、アメダスの画面では「鳥海山」に豪雨を降らせている様子。しかし、前線はゆっくりと南下の予想。山行日の2021日の両日は「曇り・晴れ」の予報。

*山行当日の様子は以下の通り
(20日)

○ 下見どおり、早く到着。予報通り晴れ。しかも秋の高気圧「小秋ちゃん」が出現。気温は17℃、絶好の登山日和。スイスイ登り、山頂ではゆっくりと昼食。鳥海山は山頂にガスをまとっていましたがしっかり見えました。八塩山から北側に東北地方の山並みが遠望出来ました。

○ 八塩山は、標高713mで高くありませんが、新潟の「角田山」、「弥彦」、「五頭山」と同じく、地元のハイキングコースのようです。道は広くて良く整備され、山腹から頂上のブナ林は見事で、参加者も感激していました。登山時期は残雪期から新緑の頃のようで、新潟楽山会の貸し切りでした。(下見の時は他に1人)

○ 下りは「風ピラコース」で、途中の「急坂コース」を避け、緩坂迂回コースを選択しましたが、これでも急坂で、「急坂コースでは、どうなるの?」との声がでましたが、使ったことはありません。下りきった所に「風ピラ清水」があります。見事なブナ林の麓のおいしい清水で、喉を潤しました。

○ 13:45に下山、予定よりも1時間15分も早い。参加者からこんなに早く行動が進むと反省会の費用が高くつくとの危惧の声も。
ときは観光の曽我運転手も、県道32号の通行止めの情報を確認。県道34号を必死に走っていただいたが、1時間20分を要し、帳消しに。

○ 「法体の滝」は、停滞前線の雨で水量が増えており見事な姿を現した。記念撮影後、滝見台、1の滝、2の滝を見て帰る提案をしたが、ほぼ全員が渓谷奥部まで行きたいとのこと。昨年は昼食の御神酒が効いており、やや不評であったのだが。 

○ ほぼ予定通り宿舎に到着。今年から宿泊棟の温泉が貸し切り風呂(追加料金ゼロ)となっており、即、男・女湯とも確保、男湯では窓を開け放し「鳥海山」を眺め入浴しました。食堂からの眺望もすばらしく、明日の健闘を誓い酒肴に舌鼓しました。

八塩山の山頂ブナ林を行く
風ピラ清水で一休み
一の滝

(21日)

○ 夜半に天気予報が変わり「曇り一時雨」、宿舎を出ると霧雨。雲は
を確認。「昨日
20日よりアイゼンは不要とのこと。」一安心。

○ 霧雨は止み、雨具を着けずに出発。我々がトップスタート。最初は心してゆっくりと歩く。6合目「賽ノ河原」、7合目「御田」、8合目「七ツ釜避難小屋」と順調に進み、ここで朝食とする。

○ 天候は晴れてきて、眺望は抜群。気温は暑からず寒からず、お花も雪消えが遅れたこともありいっぱい。

○ 七ツ釜避難小屋からはやや急坂となる。話声が少なくなり、スピードが徐々に落ちてくる。9合目「氷の薬師」を過ぎると一層急坂に。加えて、「北風」が強くなり寒いくらい。「防寒着」を着用。「後ろを振りかえろ、すばらしい景色だぞ!」、「きれいなリンドウがさいているよ!」等々、一息いれさせながら、8:50「七高山」に到着。 第1難関クリアー。

○ 風が強く、寒い。加えて、少しガスも。こんな所に長居は無用と記念写真後、「御室」 へ向かう。外輪山から下りる際「絶対つまずかない!落石を起こさない!」ように指示。無事通過。第2難関クリアー。

○ 今回のメンバーの大半は「新山」に登ったことがない由。ガスも切れており、急いで新山へ、10:00に全員が帰還。同時にガスが濃くなってきた。第3難関クリアー。ラッキー。

七五三掛上部から鳥海山の山々
御浜小屋からの鳥海湖
○ 御室の主人?に今後の天候を聞くと、「段々下る」とのこと。行動食を押し込み10:10出発。ところが、「千蛇谷」の下りは、元々、スピードを出せる場所ではないが、登りの登山者が多く進まない。先を急ぎたい気持ちを、外輪山の中腹に美しく咲く「ニッコウキスゲ」で抑え、11:30やっと「七五三掛」に到着。第4難関クリアー。

○ この後は危険な箇所はない。登山道も広く整備されている。天気は「千蛇谷」の途中 から快晴に、正面に鳥海山の山々、これから通る登山道が鮮明に望まれ、左右に酒田、秋田方面の景色が広がり快適な稜線歩きとなった。体力を持てあましていたメンバーに「御浜小屋で待っていろよ!」と先行を許可した。


○ 御浜小屋で昼食。疲れているメンバーが数人いる様子。「先を急ぎたい気持ちに変わりはないが、急にスピードを上げた」と言われるのもイヤで一策。ラストリーダーと位置を交代。「疲れている人はゆっくり行きましょう。」とアナウンスして出発。しかし、全員が石井リーダーの後をついて行く。「さすが下りの楽山」14:00全員無事下山。  天気はまだ晴れ。セーフ。

法体の滝で集合写真 七高山山頂で集合写真
○ 大平山荘(標高1,000m)でゆっくり入浴。15:30帰路につくときは、麓から湧き上がるガスで完全に包まれてしまいした。参加者のみなさんご苦労様でした。          (おわり)