会山行紀行文 | 10.8.1日(日) 曇り |
NO.84 (沢登り) 五頭山塊安野川水域・小倉沢 |
参加者13名 (男10・女3) |
1862 Y/I |
≪コースタイム≫ どんぐりの森8:00〜入渓(布引ノ滝の上)8:15〜竜神清水12:50〜0ノ峰(昼食)13:15−14:10 〜(三ノ峰登山道)〜どんぐりの森15:50 |
毎年8月の第一日曜日は、会山行“五頭山の沢”と固定されています。今年の第一日曜日は、まさに月の初め、1日でした。
リーダーは、言うまでもなく、大ベテランの伊藤博さんです。会山行で、沢の企画は年に数回しかありませんので、自分としては
8月の第一日曜日は、他に行きたい山があったとしてもこれに参加することに決めています。
五頭山塊には沢山の沢がありますが、ここ数年は小倉沢が選ばれています。
小倉沢は沢としては初級コースですが、どんぐりの森から主稜線の三叉路付近の龍神の清水まで遡行しますので、結構な距離と
標高差があります。時間的にも4時間前後かかりますし、ロープで補助する滝も数箇所あります。従って、結構タフなコースなのです。
初心者の方は多少厳しく感じるかも知れませんが、その分十分に楽しめる沢と言えます。
どんぐりの森から遊歩道を歩き、薮っぽい道を歩き、布引ノ滝を高捲いて入渓しました。 リーダーから注意事項を聞いて心躍らせながらも緊張して出発です。 オイオイそこの御仁、話聞いてるの? |
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この沢第一の難関、名前は無いけど忘れられない滝です。 典型的なチョックストーン、あの大岩を回りこむようにして登って行きます。 |
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どうですか、この迫力。これでも例年より水量は少ないのです。 まずリーダーが登り、上からロープを下ろしてくれました。 |
今年の夏はいつに無く暑い。ここ新潟でも30度を越す真夏日が続いています。こんな日は沢に限ると言うもの。沢は涼感抜群の遊び
です。ところが、この日は重苦しい曇天、今にも降り出しそうな黒雲さえありました。あれあれ、空気は“アッチェー”のに、お日様が
差さない。これは沢日和とはいかないかな。
「でもまぁー、夏だからぁ〜」と準備万端怠り無くどんぐりの森を出発しました。
参加者はリーダー含め13人、その中に沢は初デビューの方が4人居ました。リーダーの心配り、初心者をベテランが挟むような隊列、
これは安全はもとより、沢を存分に楽しんでもらう為の配慮なのです。
この難関の滝を中間点から撮った図です。カメラマンも必死なのです。 | |
難関を過ぎると、爽やかなミスト状の滝。 名前も振るってます。流れ込む支沢は水呑沢ですが別名雨霧沢、滝の名前は雨霧ノ滝。 日が照っていればここに虹がかかります。 |
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ホッと一息、皆でスイカを戴きました。 よくぞここまで割らずに持ち上げたものです。 |
4時間半の道程は決して易しいものではありませんでした。岩のゴロゴロしたゴーロ帯、倒木を乗り越え、岩をよじ登る。そして、
次々に現れる大小の滝、直登もあれば、高捲かざるを得ないところは勿論、とても飽きさせてはくれません。それどころか、沢歩きは
尾根歩きと違って、全身の筋肉を使うのです。同じ1時間とは言っても、疲労度は恐らく倍近く感じます。そして、本来なら、「疲れた!
待ってくれ休もう」と音が上がるところ、誰も弱音を吐きません。
それもそのはず、安全は十分配慮されているとは言え、最後に頼れるのは自分自身しか居ないからです。そんな緊張感と楽しさを味わえる
のが沢の良さなのです。
沢のベテラン、お歳を言うのも何ですが、70歳のコンビです。 古希古希コンビ。でも身体は実に柔らかい。 |
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水のスダレ、涼味満点、ここ五頭山ですよ。 |
0ノ峰(ゼロ峰)に上がって満願の笑み、これだから沢は止められない。 シャッター押してくれたのはメンバーの1人、田中駒冶さんです。 |
途中、貴重な休みの時間にはスイカを食べ。おっと、誰が担いできたの?少し遅くなったけど、ゼロ峰のお昼には山盛りのソーメン。
これは皆で分担して持ち上げました。苦労した後の心温まる食べ物、これぞ山男、山女という親近感が湧く一時でした。尾根歩きでは味わえ
ない一体感を味わう沢登りでした。まだまだ暑い日が続きます。皆さんも是非、爽やかな沢登りを楽しみましょう。(おわり)