会山行紀行文 10.7.15日(木)
     〜16日(金)
NO.76  (岩手) 
早池峰山・1917m
黒森山・837m
参加者24名
(男8・女16)
1396 H/K

≪コースタイム≫
 7/15 新潟駅南口6:10=磐越道・東北道=登山口12:15〜深沢分岐12:55〜尾根13:25〜黒森山(14:05-14:30)
     〜笠松展望台15:10〜峠の弁当場15:15〜深沢分岐15:35〜登山口・万寿鉱駐車場16:10=鉛温泉・藤三旅館17:20(泊)
 7/16 鉛温泉・藤三旅館6:30=小田越登山口8:35〜剣が峰分岐10:40〜早池峰山(10:55-11:35)〜千丈岩11:55〜
     打石12:05〜御座走り12:15〜河原坊登山口14:05=入浴=東北道・磐越道=新潟駅南口22:00 

梅雨の時期でもあり、一週間前から発表される天気予報とにらめっこをしていたが、前日(13)の岩手の予報は、15日は曇り、16日は晴れの予報となった。これなら新潟が雨でも「山行中止の連絡は無い」と信じ、支度を整えた。その頃の新潟は雨が降っていたし、山行当日朝集合場所までの間も雨は降り続いていた。

 定刻5分前に24名全員揃い新潟駅南口を日本百名山「早池峰山」目指して出発。早速リーダーT氏より朝のご挨拶と今日・明日の行程について細かな説明と「今日・明日は絶対に雨は降りません」との自信とユーモアを交えてのお話でバスの中は会話が弾み、楽しい雰囲気となった。
 バスは快調に進み、道中リーダーからのコーヒーのおもてなしを受けながら、紫波SAで(11:00)昼食タイムとなる。

登山道入口 渡渉もあります 狭い山頂ながら視界は360度・・・のはず。

  紫波ICで降りて、今日の目的の山・東北百名山である「黒森山(837)」に向かう。準備を整えて12:15登山開始。林道アルバイト約40分。 風もなく、蒸し暑い中汗を拭き拭き一歩一歩進みます。
深沢分岐からコースを左の”虫壁コース”に取り沢沿いに登ります。曇り空ながら不快指数は物凄く高く、汗びっしょりとなります。

 尾根まで上がっても相変わらず風もなく蒸し暑い樹林帯を歩いて、ようやく山頂へ。
 
集合写真がやっと撮れるほどの狭い山頂ですが、晴れていれば視界は素晴らしい・・・・らしい。残念ながら、今日は何も見えず。

下山は峠コースに取り、深沢分岐まで周回しました。

 たいした高度差や歩行時間でもない山ですが、今日の蒸し暑さに辟易、倍以上の山に登った感じさえしました。


(黒森山山頂での記念撮影)

 5時過ぎに本日の宿である花巻市の(日本秘湯を守る会会員)鉛温泉「藤三旅館」に。藤三旅館は創業が天保12(1841)と云う歴史を持ち「鉛温泉」唯一の一軒宿です。温泉も五つの源泉を持ち従って五つの温泉があり、特に「白猿の湯」は藤三旅館自慢のお風呂だけあって、天然の岩をくりぬいたお風呂だそうで、深さは1.25mで立って入る珍しい温泉です。

鉛温泉・藤三旅館旅館部 大正ロマンを思わせる湯治部 岩をくりぬいた、名物・「白猿の湯」

 入浴の後はお楽しみの慰労会・懇親会です。今日の疲れを取り、全員でグイグイ。リーダー差し入れのお酒やワインも頂いて、皆さん明日の早池峰山登頂の成功を確信する。その後も時間の許す限り、お喋りも続いた。

【7月16日】

 午前中曇り、午後晴れの天気予報を信じて6:30目的の山「早池峰山(1917)」に向かう。

 バスが町並や緑の田んぼを通過し、山道を進むにつれ青空が出てきて、木漏れ日の色彩が変化して行きます。
 遠くの山脈もハッキリ見えるようになって来た。今日の成功は間違いないぞ!。


 今日は平日の為にシャトルバスを利用することなく、登山口までバスで乗り入れました。


(小田越登山口にて、青空も見えてきました)

早池峰山の登山口は、河原坊コース、小田越コースがありますが、私達は登りを小田越コース、下りを河原坊コースを選びました。
 8:35 登山開始。登山口には早池峰山の登山口を示す立派な石碑がありました。木道を歩き林を抜けると御門口と呼ばれる一合目で、ここからは岩場の登山道の連続ですが、両脇には登山道を示すロープが張られ道に迷う事はなさそうです。

石や岩の連続する登り ハヤチネウスユキソウ 5合目付近、気持よく歩きます

全山が蛇紋岩などからなる岩山で、高山植物が咲く花の宝庫でもあり花の「百名山」としても知られ、我が楽山会“花の識者”のお話では34種類の花が咲き乱れていたという事です。又、振り返ると緑鮮やかな「薬師岳」を眺められます。しかしガスが覆い始め、見え隠れしています。
 滑りそうな蛇紋岩に気を付けながら一歩一歩進みます。もしも雨で濡れていたら大変でしょう。適度な風を受けながら四角岩のある五合目に。さらに登ると展望が開け左手に頂上が見えてきました。

奇岩 ミヤマアズマギク ハシゴ場、2本並行して架かっています。

 汗を拭き拭き皆さん頑張ります。さあ、最後の難所の鉄ハシゴのある岩壁です。しかし私達の班はそれほどの恐怖感は無かったようです。ここで一服休憩です。ここからは頂上へ向かう尾根ですが、いつ滑らないかと心配しながら気の抜けない進行です。道中で“花の識者”のお花談義が続きます。

(本日見た花)
アズマギク  ハヤチネウスユキソウ  イブキジャコウソウ  ナンブトラノオ  ナンブトウチソウ  チシマフウロ  チングルマ  
ハクサンチドリ  アオノツガザクラ  センジュガンピ  ギボウシ  ミネウスユキソウ  ヤハズソウ  ツメクサ  ミツバオウレン
ヨツバシオガマ  クガイソウ  オニシモツケ  モミジカラマツ  ミヤマカラマツソウ  タカネヤハズハハコ  キバナノコマノツメ
キンロバイ  ミヤマオダマキ    ホタルブクロ  ヒメシャジン  イワベンケイ  マルバシモツケ  コメツツジ  トリアシショウマ    ミヤマハンショウヅル   コバイケイソウ  アオヤギソウ  イワカガミ   

10:55 頑張ってようやく山頂です。避難小屋も、造り替えた新しい小屋でした。山頂には早池峰神社の祠があり、その前は広い石畳、そこで昼食です。
 山頂からの眺望は遮るものがないので360度の大パノラマの筈ですが、残念ながらガスのために良く見えませんでした。

山頂避難小屋 山頂広場でゆっくりとランチ 新しく観音さまが建てられていました

 山頂での時間をたっぷり取った後は、11:40 名残惜しい早池峰山頂上を下山開始。下りは河原坊コースを下山。
途中「打石・ぶちいし」と云う奇岩があり、大きな岩が斜面に打ち込められたような感じの岩です。このような奇岩の連続で、登り以上に足場の段差も激しく浮石等も多く、又落石の危険もありました。このような足場の悪い所は怖がっていても進まないので二歩目・三歩目を見据えて膝を柔らかくして進むしかないでしょう。

岩場の下山 タカネニガナ 打石
ハヤチネウスユキソウ 慎重に下ります ミヤマオダマキ

下りも終盤で沢に沿って傾斜も緩くはなりましたが、相変わらずの石場です。最後まで石場で苦労させられました。又、沢を4回程渡りようやく14:05、バスの待つ河原坊に到着です。
 皆さん怪我も無く良かった。リーダーと握手をしてお互いの健闘を讃えました。
後は、今日一日の汗を流す為にお風呂へ。その後はバスに揺られて新潟へ。バスの中ではリーダーはじめ全員で自己紹介や今日の反省と今後の希望を述べ合いました。

早池峰山頂。早池峰山神社奥の院をバックに。




途中で遅くなったので安達太良SAで夕食を。

 新潟駅南口には22:00の到着でした。

リーダー、そして参加者の皆さん二日間本当にお世話になりました。ありがとうございました。             (おわり)