会山行紀行文 10.4.11(日)
雨のち曇り
NO.22  
角田山カッタン岩・岩登り体験
参加者10名
(男8・女2)
1862 Y/I

コースタイム
  角田岬駐車場
10301200(ロープの結び方研修)
  カッタン岩 
13001600(岩登り体験)       角田岬駐車場1630解散

参加者の皆さんが待ち望んでいた角田山カッタン岩での岩登りの体験会の日ですが、生憎の雨模様の天気でした。
濡れると岩は滑りやすいので雨天中止としていましたが、年に1回しかない折角の岩登り体験会を中止するのも惜しまれます。天気予報は雨後曇りでしたが、一縷の望みを持って中止の判断はぎりぎりまで待ちました。前夜の7時を過ぎても中止の連絡は抑えました。

 ウェザーニュースで初めは30分毎に予報をチェックし、衛星写真や天気図も見ていましたが、ついには10分おきに最新情報のチェックです。願いが少しは通じたのか、雨は朝の9時まで、それから曇りとなり、お昼にはほんの1時間ですがお日様マークも点いてきました。夕方から翌日にかけてはまた雨ですが、日中は何とか持ちそうです。

 よしやろう!、深夜近くにようやく決断です。
ただ、できるだけ岩が乾くように、8時40分の集合時刻を10時30分に繰り下げ、そして午前中は駐車場近くで基本となるロープの結び方をじっくり覚えてもらうこととしました。
 岩登りの体験実習は午後からと日程を大幅に変更することにしました。
恐らく参加者の皆さんはやるのかやらないのかと半信半疑で焦れていたものと思います。

 時間も遅くなっていましたので、皆さんへの連絡は当日の朝7時に行いました。その時刻にはまだ雨が降っていたせいか若干のキャンセル者も出ましたがそれでも10名の方が参集してくれました。しかし、10時を過ぎても、10時半になっても小雨でしたが一向に降り止みません。心の中で何とか止んでくれと祈っておりました。

まずは、まだ開店していない無人の浜茶屋の軒を借りて基本的なロープの結び方の研修です。余計なことは覚えなくても良い、これだけは確実にできるというものを1つでも2つでも覚えて欲しいそんな気持ちで研修して貰いました。皆真剣でした。予想以上に修得してくれたものと思います。

波静かな角田岬。カッタン岩からの雨上がりの景色です。

 この日実習した結び方は、8の字結び(エイトノット)、巻き結び(クローブヒッチ、インクノット)、テグス結び(フィッシャーマンズノット)、それに巻き付け結び(プルージック)の4つです。この4つを覚えているだけで山登りでは十分に役立つはずです。
れに若干の応用形ともやい結び(ボーラインノット、ブーリンノット)を練習しました。

トレーニング中のスナップです。
トップロープで確保して果敢に岩に挑戦です。

本来はこの垂直壁を懸垂下降する予定でしたが、来年に持越しです。
写真は昨年の体験風景です。

また、1度で覚えられなかったと思いますが、7mm×5m(新しい方は7m)のロープを使っての簡易ハーネスの作り方を実践して貰いました。
このロープは必需品として楽山会では全員に持つように義務付けているものです。使い方を知らないともったいないですね。

なんと言っても醍醐味はフリークライミングです。
ロープは安全のための補助に過ぎません。
これも昨年の写真です。

 余談ですが、昨年のリーダー研修会で講師の長岡氏(プロの山岳ガイド)が何故5mなのですかと理由を問うたことがありました。自分は勿論知りませんでしたが、居並ぶリーダーの方々もはっきりした理由は分からないようでした。その時講師が7mを推奨してくれたのです。
 講師の長い体験から、必要最小限7mあれば弱った人をサポートしながら山を歩けると言うのです。ロープで簡易ハーネスを作っても、まだ4、5mの長さが残ります。この長さがあれば十分人をサポートできると言うのです。

また、これは新人研修会でも言われていますが、1本のロープが5m、7mと短くてもそれが10本あればそれをつないで結構な長さになる。危険な箇所を通過する時や仲間を引き上げる時に役立つことになります。そんな時に必要なのが基本の結び方なのです。

谷越しには灯台コースが望めますが、下山の人が立ち止まって
こちらを見ていました。
全員集合ではありませんが、今日集まった屈強な面々です。

 お昼を食べた後、午後からはカッタン岩に向いましたが、折角の岩登り体験会です。桜尾根を登るのは月並みと思いましたので、沢沿いに歩いて一気にカッタン岩に向けて登りました。
 この道は皆さんあまり知らなかったようですが、相当な急勾配ですし、茨もありますし、岩場もあります。皆さん息を切らし、大分苦戦しているようでしたが、これも今日の体験の1つ、そ知らぬ顔で引っ張って行きました。

下から見上げるとカッタン岩はかなりそそり立って見えます。ここを降り、そして登るんだよと話はしましたが、今日は雨上がりでしたし、時間も詰まっていましたので、その横の少し緩斜面だけにしました。
 それでも全員が懸垂下降を実践し、希望者にはトップロープで安全を確保しながら自力で登って貰いました。僅かな時間でしたが、それでも皆さん満足してくれ、また来年もお願いしますという暖かい励ましを戴きました。

自分としてはとにかく無事実行できたことが何よりも嬉しかったです。力して戴いた皆さんありがとうございました。                                          (おわり)