会山行紀行文 09.10.14(水)
     ~15(木)
NO.105 籾糠山・1744m
  野谷荘司山・1797m
参加者19名
(男性7:女性12)
1452 M/T

                                 *文中の山行俳句は、ご主人 1451 K/Tさん(夫婦会員)の作品です。

≪コースタイム≫
第一日目 新潟駅南口6:00=白川IC10:05=天生峠(10:40-11:00)~天生湿原11:25~水バショウ群生地(11:45-12:15)
       ~分岐13:00~籾糠山頂上(13:25-13:45)~分岐14:00~ダルマ石14:40~天生湿原14:55~天生峠15:20
       =合掌集落展望地=赤尾館(泊)16:30
第二日目 赤尾館7:30=スーパー林道=三方岩岳駐車場(8:15-8:35)~三方岩岳頂上(9:15-9:30)~馬狩荘司山10:20
       ~赤頭山10:50~鶴平登山道分岐10:55~野谷荘司山頂上(11:10-12:15)~鶴平登山道分岐12:30~
       馬狩荘司山13:00~三方岩岳(13:50-14:05)~三方岩岳駐車場14:35=ふくべ大滝=白山IC16:00=
       新潟駅南口20:20

 数年前、岐阜の知人より「籾糠山はいい山だ」と聞かされており、野谷荘司山は白川郷の人から名前だけは聞いていて、どちらも一度は登ってみたい!と思っていた。 ついにチャンス到来!
いつもながら気掛かりなのは天気! だが、善男善女の山旅は両日ともこの上なしの好天に恵まれ、紅葉も最盛期にあたりラッキィー!。

【一日目】
 白川郷ICから天生峠へ。広い駐車場脇が登山口、”入山協力金・500円”を支払い歩行開始。紅葉を楽しみながら幅広の緩い登り、所々階段のアップダウンを数回繰り返すと、海抜1400mの岐阜県天然記念物に指定されている”天生高層湿原”に出る。多くの夏の高山植物の立ち枯れの跡を見ました。ある本によると、この山は「花だけを取り上げると、白山を取り巻く山々では随一」と言われているとか・・・・初夏の頃、また訪れてみたい。

よく整備された天生峠駐車場 天生湿原の秋模様

 ここからは西回りコースを進みます。所々緩く小刻みで、伐採木を利用してよく整備された階段の上りの繰り返しが続くが、皆さんは「歩きやすいね」・・・と。自然に配慮されている。
 やがて、水芭蕉の群生する湿原に着く。湿原のほとりは、直径70~80cmもあるようなブナの大木が競い合うように林立し、黄葉の巨大な癒やしの空間を作っている。ここで昼食と記念撮影。
 入れ替わり立ち替わりハイカー達がやって来ては憩う。ブナの実を拾って食べた人は「甘い・・・・」と。

 大いなる橅(ブナ)黄葉(こうよう)の 虚(うつ)ろかな  

水バショウ群生地にて 歩きやすい登山道

 ここから頂上へは、所々の階段脇に白いビニールの大袋が置いてある。中を覗いてみると、補修用の杭が入っている。常に見回り、歩道を守って下さっていることが解る。感謝!
コメツガやオオシラビソ、ダケカンバの大木を見ながらの急な階段を登りきると、赤い実をつけたゴゼンタチバナが出迎えてくれた。頂上である。三等三角点(北向き?)にタッチ。大パノラマ、歓声が上がる。紅葉の大海原の広がる左方遥かに人形山を望む。右方堂々たる三百名山・猿ヶ馬場山をバックに記念撮影。

籾糠山山頂 白川郷・合掌集落展望台より

 下りは黄葉に埋まる沢沿いのコースを下ります。ブナとカツラの巨木の間を、また途中でダルマ石なども見ながら、湿原東回りに大自然の空気を吸い込んで全員無事下山。       

       紅葉(こうよう)の 海や原生 巨木林

 宿への途中、城山展望台より白川郷・合掌集落俯瞰のオマケが付く。

    合掌の 棟寄せ合いて 秋の暮

夜は地元食材料理の大宴会、明日の英気を養う。

【二日目】
 宿のご馳走をしっかりとお腹に納め、出発。
朝霧が晴れて上は青空、下に雲海を望みながら”白山スーパー林道途中”の登山口、1445mの三方岩岳駐車場到着。

三岩岳山頂 紅葉の尾根道を行く


はじめは緩やかなジグザグ登り、ちょっとした岩をひと登りすると、360°大展望の、三百名山・三方岩岳に着く。先ず左方には笈ヶ岳や大笠山など飛越の山々、正面には昨日の籾糠、人形、猿ヶ馬場の山々。右方遥かに乗鞍から剱、白馬までの北アルプスの全容が雪に輝き、振り向けば白山の山塊が眼前に屹立していた。万歳! 
 同行のK/Wさん、この山で三百名山中299座を登られたとのこと。「おめでとうございます」

     なだれ陥(お)つ 岩と紅葉や 庄川峡        

     そそり立つ 巨岩や密(ひそ)と ななかまど

 ここからの目的の山へは、左眼下には急峻な岩と紅葉の庄川峡を望み、行く手や右手には様々な色合いの紅葉や風傷受けたオオシラビソが続く。木の根、アップダウンやガレ場の稜線通過には緊張する。

見事なモミジ・・・見惚れてしまう 山頂からの庄川渓谷

 馬狩荘司山、赤頭山を越えて南北に長い野谷荘司山の山頂に着く。二等三角点は先着10数人の他グループの陰に隠れてタッチできなかった。この山も眺望が素晴らしく、白山を仰ぎ見、庄川を見下ろしながら昼食。至福のひと時を過ごす。

野谷荘司山にて・1班 2班 3班

下山は、三方岩岳の大岩峰を経ながら往路を辿る。陽は西にやや傾き、足元のマイズルソウの赤い実に心が癒される。

      草の実や 西日にいよよ 赤く透け

三方岩岳の山名由来となる、”三方岩”の雄姿 ”ふくべ大滝”

 広い駐車場は、紅葉見物の県外ナンバー車と人で埋まっている。山行+αで、スーパー林道をバスが石川県に入って大下降し、岩盤に霧を舞い上げる落差86mの「ふくべの大滝」を鑑賞、皆さん大喜び。
 二日間の素晴らしい山旅を満喫し、心にたくさんの栄養を摂り入れ元気に帰途に就く。 リーダーはじめ、同行の皆さんに感謝!