会山行紀行文

09.09.25（金）〜 　　　　　　　26日（土）

NO.94 　尾瀬燧ヶ岳・2356ｍ

参加者28名 （男性10：女性18）

769　Y／H

（２５日）　１日目
　うねうねとカーブする、奥只見ダムの湖岸の道を我慢すること１時間、やっと小沢平（こぞうだいら）に到着です。
駐車場から数分も歩けば、そこはもうトチやブナの巨木の混じる深い原生林の真っただ中。手付かずの原始の森は、このコース一番の魅力です。

　只見川の瀬音を聞きながら、鬱蒼とした樹林からキラキラと射し込む木洩れ日を浴び、総勢２８名の大部隊が粛々と行進します。
苔むした倒木や岩を踏み越え、ゆるやかに続く山道を歩くこと１時間、白濁した川を渡れば渋沢温泉小屋は近い。小屋の屋根を左方に見、分岐を右折すると三条の滝への登りが始まります。
兎田代を過ぎれば滝はまもなくですが、名瀑への道はなかなか厳しく、本日唯一の難所です。急坂を沢まで下った辿り着いた三条の滝は、以前見た時よりも水量は少ないと感じましたが、赤く色づいた紅葉とマッチして素晴らしい光景を見せてくれました。

小沢平からの美しいブナ林	三条の滝

　予定通り15：30に尾瀬の銀座通り、”見晴十字路”に建つ「原の小屋」に無事到着。
明日の燧ケ岳登山へのそれぞれの想いを胸に、全員眠りにつきました。

すっかり秋色の尾瀬ケ原	原の小屋にて（二日目・出発前）

（２６日）　２日目
　一面のガスの中、燧ケ岳を目指して出発です。しかし、そんなに寒さは感じずこの後の好天を予想させます。
見晴新道は表土が失われ、大石、小石がゴロゴロ、登山者が殺到する尾瀬の現状が見てとれます。足場の悪さを少々我慢し、白い靄に包まれた原生林の幻想的な雰囲気に浸りながら、山頂に向かいます。
樹林帯が終わり、植生もハイマツ・ガンコウラン・コケモモ等に変わり、柴安�ｰ・2356ｍ（燧）は目の前です。

幻想的なガスの中を歩きだす	岩の急登
急登もなんのその！	みんな元気で登ります
頂上はもうすぐ！	山頂にて全員集合

　やっと燧ケ岳に到着です。早朝のガスはすっかり晴れて、草紅葉が美しい尾瀬ヶ原と至仏山。目を転ずれば、尾瀬沼と、後方には日光連山の山並みが望見され、文句なしの景観です。
早い昼食を取り、眺望をゆっくり楽しみ、次のピーク爼�ｰへ。

山頂標識	俎�ｰから柴安�ｰを見る
尾瀬沼	熊沢田代を行く
熊沢田代から山頂を望む	上から見る広沢田代

　三角点（２等）は爼�ｰ・2346ｍにありました。眼下には下山路の熊沢田代、広沢田代の素晴らしい眺めが広がっています。
　澄み渡った青空の下、アオモリトドマツの緑とダケカンバやナナカマドの紅葉、木々にからみつく真っ赤なツタウルシが混在し、ため息の出るような美しさです。
もっとも快適な木道歩きだけで下山できるほど甘くはありません。下山の熊沢田代で美しい草紅葉の中で休憩し、広沢田代を過ぎてからは、浮石が多いガラガラ道や、雨の日にはぬかるみそうな厭な道も歩きます。いい加減うんざりした頃、御池の駐車場に到着です。
　良い天気に恵まれ、秋山の醍醐味を満喫できた二日間でした。　　　　　　　　　　　　　　　　　　（おわり）