会山行紀行文 | 09.09.09(水)〜 10(木) |
NO.85 立山三山縦走 浄土山2831m・雄山2992m 大汝山3015m |
参加者35名 (男性15:女性20) |
2044 S/H |
《コースタイム》 |
立山は北アルプスの中にあって「アルペンルート」があることにより、春から秋まで観光客や登山客でいつも大賑わいだが、夏の観光シーズンが終わり、9月下旬の紅葉時期の始まる前の静かな時期のそれも平日の山行であり、期待して、仕事も何とか都合つけて参加させてもらった。直前には台風が近づき、心配されたが、山行の直前にその進路を右に変え、晴天という予報で当日を迎えた。
また、私個人としては、今年四月に入会させていただき、これが会山行の四回目、初めての「お泊り山行」であり、六年ぶりの立山であった。
(一日目)
バスは新潟駅を定刻どおり出発し(私は栄PAからの合流)立山ICを予定通り9時頃通過、立山駅を過ぎて桂台から一般車両通行禁止の「立山有料道路」に入った。美女平付近から濃霧が強くなり、前途多難を感じさせた。しかし、弥陀ヶ原に入ると、濃霧は突然消え、青空の下、前方に立山の雄大な勇姿を現し、隣に剱岳も雲のまったくかからない完全な全容を目の前に見せてくれた。今回の参加者に雨男はいないようだった。
室堂でバスを降り、表玄関前の歩道の脇で立山連峰の景観を楽しみながら昼食を食べ、浄土山を目指し出発。
弥陀ヶ原付近の車窓より剱岳の雄姿 | 室堂より浄土山へ出発 | |
バスターミナルも遥か下となる | 展望台よりパノラマを楽しむ |
岩がゴロゴロした道だが、よく整備されていた。快調なペースで浄土山直下の展望台へ行く。ここからの景色が今回の大ハイライト、五色が原、薬師、黒部五郎、遠くには槍や笠ヶ岳まで完全な姿を見せてくれた。
実は、私はこのあたりの山の名前はあまりよくわからないのだが、同行の女性Mサブリーダーが懇切丁寧に教えてくれた。優しい人で控えめだったので、そのときは気づかなかったが、どこかで会ったような気がしていたが、8月の新人講習会のとき、いろいろ講義していた会の副会長だと知ったのは帰りのバスの中だった。ごめんなさい。
また、同じ班には元副会長のS氏(女性)もおられたが、そんな尊厳な様子などちっとも見せず、やさしく丁寧に接してくれた。S氏のことも帰りのバスで知った。新人なもので、大変失礼しました。
五色ヶ原越に、笠ヶ岳・黒部五郎岳・薬師岳 | 左奥には槍ヶ岳も見える | |
針ノ木岳 | 剱御前尾根越に剱岳 | |
二日目の予定コース、真砂岳〜別山 | 龍王岳 | |
室堂の奥には奥大日岳〜大日岳 | 一ノ越山荘のトイレと雄山への急坂 |
初日は景色のいい場所で大休憩を何度もとり、北アルプスの雄大さを充分に堪能した。宿に到着後、みんなで和気あいあいの時を過ごし、20時前には布団に入った。22時半ころ目が覚めて外に出てみたら満天の星空だった。室堂の奥、山の下には市街地の夜景も見えた。明日も晴れだと確信した。
(二日目)
朝から濃霧と強風。出発を遅らせ、7時半に山荘を出る。
突然の急登。山頂の神社まで一時間の道のりだが、ゴロゴロした岩には霜柱が立ち、強風は帽子を飛ばすので雨具のフードをかぶる。しかし気温はマイナスだろうが、不思議と寒さは感じない。これも防寒具、雨具の進歩だろう。そして濃霧には水分がほとんど少ないのかも知れない。
二日目、風を受けながら出発 | 雄山頂上近くなると霜柱が・・・・・ | |
雄山神社奥の院 | 大汝山山頂 |
雄山神社で大休憩。天候の回復はないが、とりあえず次の大汝山まで行くという。大汝山は富山県の最高峰、わずか20分の距離、視界の効かない濃霧の中を出発。
大汝山まで来たが、季節はずれの寒気団が覆っているらしくて天候の回復の兆しは一向になく、リーダーの判断で、大汝山で引き返すこととなった。
立山三山のうち別山は今回登れなかったが、濃霧と強風の中でのリーダーの判断はみんなからの支持を受けた。
二日間充分に立山を堪能できた。帰りのバスの中での「会の運営」についての議論も、新人の私にとって会を知る絶好の機会だった。時間の無駄などまったくなかった。栄PAでみんなと又の再会を約束して別れた。
雄山山頂にて集合写真 |
《感想》
この会の山行でいつも思うのがリーダーの裁量の重大さ。経験の豊富なリーダーに導かれ、いつも落伍者のいない完全山行はほんと感謝に絶えない。そしてサブリーダー、大勢の先輩方、新人でも懇切丁寧に指導していただき、安心して安全な登山ができる。ほんと感謝、感謝、感謝!です。次の山行がまた楽しみになりました。
最後に、帰路に立ち寄った「立山カルデラ砂防博物館」には感銘を受けました。「立山カルデラ」ができた様子のビデオには、自然の怖さを感じ、北アルプスをまた別の面から知ることができました。Tリーダー、そして同行していただいた皆様、ほんとうにありがとうございました。 (おわり)